国連は、砂漠バッタの侵入により作物が荒らされ、飢餓危機が悪化している東アフリカの一部地域で、マッピング用センサーと噴霧器を搭載したドローンを試験的に使用し、農薬を散布する予定だ。
数億匹に上るこの貪欲な昆虫は、エチオピア、ソマリア、ケニアの各地に広がっている。国連はこれを四半世紀で最悪の大発生と呼んでおり、ウガンダ、エリトリア、ジブチも被害を受けている。
これらの国々の当局はすでに農薬の空中散布を実施しているが、専門家によれば、砂漠バッタは1日に最大150km(95マイル)移動できるため、被害の規模は地域の対応能力を超えているという。
支援団体によれば、この地域では最大2,500万人が3年連続の干ばつと洪水に苦しんでおり、バッタの被害は食料不足をさらに深刻化させるおそれがある。
国連食糧農業機関(FAO)のバッタ予測担当上級職員であるキース・クレスマン氏は、特殊なセンサーで大群を探知し、それに応じて飛行速度と高度を調整できる特別に開発された試作機の試験を行うと述べた。
「砂漠バッタに対してこれを行った例はこれまでにありません。そのため、バッタにドローンで散布するための実証された方法論はまだないのです」とクレスマン氏は語った。
「ドローン用に作られた小型の噴霧器はすでにあります。しかしバッタに対しては、どの高度でどのくらいの速さで飛べばよいのか、まだ分かっていないのです」
大群の一つは40km×60kmに及ぶと報じられており、トウモロコシ、ソルガム、テフなどの作物を数万ヘクタール規模で食い尽くし、家畜の牧草地も荒らしている。
6月までに、繁殖の速いバッタは500倍に増え、南スーダンに広がる可能性がある。
地域の食料供給への影響は極めて大きくなる可能性がある。FAOによれば、1平方キロメートルのバッタの大群は、1日に3万5,000人と同量の食料を食べ尽くすことができるという。
ドローンは有効か?
気候科学者は、地球温暖化が現在の大発生の背景にある可能性があると指摘している。この大発生は、イラン、インド、パキスタンの一部地域にも及んでいる。
海水温の上昇により、インド洋で発生するサイクロンの頻度が増加している。これによりアラビア半島沿岸で大雨が降り、オマーン、イエメン、サウジアラビアの砂漠でバッタが繁殖するのに理想的な条件が生まれた。
気候変動によりサイクロンがさらに増えるのではないかとの懸念が高まる中、研究者たちはバッタの大発生を早期に警告し、制御するための技術への関心を強めている。
ケニアの当局者は、航空機の数が限られていることを踏まえると、ドローンが重要な役割を果たし得ると述べている。
「どの県も航空機を求めているが、現時点で保有しているのは5機だけで、しかも同時に一か所にしか配備できない」と、ケニア農業省の植物保護部門責任者であるデイビッド・ムワンギ氏は語った。
「これまでドローンは使ったことがないが、役立つ可能性があるので、試してみる価値はあると思う」
昆虫学者や植物保護の研究者によれば、既存のドローンモデルは、機体の大きさと限られたバッテリー寿命のため、積載量と飛行可能距離に制約があるという。
このような緊急時におけるドローン活用のもう一つの課題は、規制が不足していることだ。東アフリカの多くの国々は、法律の起草がまだ初期段階にあり、例外的な状況を除き、また厳格な承認がない限り使用を禁止している。
そのため、より大型のドローンの配備はより困難となっている。大型ドローンはガソリンエンジンを搭載し、最大1,500リットルのタンクを積載して最大500kmを飛行できるが、特別な承認を必要とすることが多い。
ドローンは大発生の後の対応にも活用できる。
「ドローンのもう一つの活用例は、災害後のマッピングです」と、開発上の課題の解決にドローンを活用しようとしているケニアの企業、Astral Aerial Solutionsのカッシュ・ガディア氏は語った。
「政府は、その後の被害の範囲を把握する必要があります。より高解像度の画像を提供する小型ドローンによる地図と、より広域の衛星地図を組み合わせることで、作物の被害と生育状況の範囲について、より正確な評価が可能になるでしょう」


