Sail Food Production Companyは、アフガニスタンのナンガルハール州にある最大級の食品製造工場の一つです。手作業での帳簿管理に数え切れないほどの時間を費やしていたにもかかわらず、同社のオーナーは、貸借対照表で利益と損失を報告する際に誤りがあると常に不満を述べていました。
毎月の会計期間が終わるたびに、同社は損益計算書を州財務局へ提出するのが常に遅れていました。同様に、適切な在庫管理システムがなかったため、生産や原材料の追跡にも多くの非効率が生じていました。
事業運営への情報技術の導入が乏しいことは、グローバルなビジネス環境で競争力を維持しようとするSail Food Productionや、ほかの多くのアフガニスタンの中小企業(SME)の発展を妨げてきました。どうすれば改善できるでしょうか。
e-SME構想:事業成長を後押しするテクノロジーソリューション
「 アフガニスタン農村企業開発プログラム 」(AREDP)の一環として、農村復興開発省は、会計、給与計算、在庫管理、販売の業務フロー改善を支援するために設計された企業システムソフトウェアパッケージ、E-SMEの試験導入を行いました。AREDPは、5州(ナンガルハール、パルワーン、バルフ、バーミヤーン、ヘラート)の中小企業10社に企業システムを提供し、これらの企業はすでに次の分野で改善を報告しています。
電子請求書の導入により、請求書の手入力が不要となり、コスト管理が大幅に強化され、取引費用と間接費が削減されました。
新しい取引記録システムにより、信頼性の高い財務諸表が作成されるようになりました。その結果、企業は現在、商業銀行からより大規模な融資を受けられるようになっています。
このシステムの税務モジュールは、作業の重複を防ぎ、政府への税務報告と納付を効率化するのに役立っています。
Sail Food Production Companyの会計マネージャーであるAjab Shah氏は、同社で最近導入された新しい企業システムについて、集中的な研修を受けました。

ナンガルハール州(アフガニスタン)の
Sail Food Processing Company向けに開発された企業システムのスクリーンショット
「以前は、すべての在庫品目や金銭取引の記録をつけるのに苦労していました」と同氏は話します。「データの収集と記録に多くの資源と時間を費やしていましたし、報告書には誤りがありました。AREDPのおかげで、財務記録と報告のシステムは大幅に改善しました。このシステムを使えば、生産性の水準を測定でき、さまざまな報告書を誤りゼロで期限内に作成できます。」
パルワーン州でHashim Naeem Tailoring Companyを営む、もう一人の受益者であるAhmad Shah氏は、次のように述べました。
「以前は、顧客、注文、従業員全員の適切な記録がなく、各従業員が担当した注文数に基づいて個々の料金を計算することができませんでした。しかし今では、新しい企業システムによって、顧客、請負業者、在庫、従業員の詳細を適切に一覧化でき、顧客からの注文を追跡し、そのニーズに迅速に対応できるようになりました。」
この記事は当初、 世界銀行「南アジアの貧困撲滅」ブログに掲載されました。
本記事の掲載は、世界経済フォーラムによる見解への賛同を意味するものではありません。
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著者:Ikramullah Quraishi氏は、経営情報システムを専攻し、経営学修士号を取得しています。
画像:アフガニスタンと国境を接するパキスタン南ワジリスタン部族地域の主要な町ワナにある、ワナ技術訓練研究所でコンピューターの授業を受ける男性。REUTERS/Faisal Mahmood


