Googleが2017年I/Oカンファレンスで発表した内容

A Google search page is seen through a magnifying glass in this photo illustration taken in Berlin, August 11, 2015. Google Inc is changing its operating structure by setting up a new company called Alphabet Inc, which will include the search business and a number of other units. REUTERS/Pawel Kopczynski - RTX1NWEP
Google did not spend nearly as long discussing virtual reality as it has at past I/O events.Image: REUTERS/Pawel Kopczynski
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年次開発者会議I/Oで、Googleは休みなく2時間にわたる基調講演を行い、新製品やアップデートを次々と発表した。ここでは、議論された主な内容を紹介する。

Google レンズ

GoogleのCEO、サンダー・ピチャイは基調講演の冒頭で、Google アシスタントにまもなく搭載される新しいコンピュータービジョンシステムを発表した。ピチャイの説明によると、スマートフォンのカメラを何かに向けると、端末がそれを認識できるようになるという。ピチャイは、花を認識する例や、ニューヨークの通りに並ぶレストランを認識し、Googleから評価や情報を自動的に取得する例を挙げた。また、Wi-Fiルーターの背面に記載されたネットワーク名とパスワードを読み取り、端末が自動的にネットワークに接続する例も紹介した。将来的には、文字や音声ではなく、カメラをものに向けて世界を検索するようになるかもしれない。

新しいAIハードウェア

Googleは第2世代の専用AIハードウェア、テンソル・プロセッシング・ユニット(TPU)を発表した。第1世代のTPUは社内利用に限られていたが、今後は急成長するGoogleのクラウドサービス事業で利用できるようになる。この動きにより、Googleは企業により高速なクラウドサービスを提供できるが、真に示されているのは、同社がクラウド事業を将来にとっていかに重要だと考えているかだ。Googleは、AI技術によって競合他社とクラウドサービスを差別化できると見込んでおり、AIの進歩を継続するためにサードパーティーのハードウェアベンダーに頼らずに済むようにしたいと考えている。

Google アシスタントのアップデート

Google レンズを通じて、Googleのデジタルアシスタントは、ユーザーが見る世界を理解できるようになった。アシスタントを起動して、音楽会場の看板にカメラを向けると、バンド名を認識してその音楽を再生し、コンサートのチケットまで予約できる。

アシスタントは本日からiPhoneでも利用できる(これまでは一部のAndroid端末とGoogle Homeでのみ利用可能だった)。Googleによると、アシスタント開発者キットも提供開始し、サードパーティーが音声操作にアシスタントを使う端末を開発できるようになる。この年末のホリデーシーズンには、アシスタントを搭載したさまざまなスピーカー、スマートフォン、IoT機器の広告が見られるだろう。

Googleはドイツ語や韓国語など、アシスタントの対応言語も拡大しており、まもなく開発者がこのシステム向けの購入機能を構築できるようにする。Googleはその例として、アシスタントを通じてパネラのサラダを注文するデモを披露した。店員と話すのとほぼ同じくらい簡単で、具材の変更を頼み、その確認を受けることまでできた。

Google Homeがさらに家庭になじむ

前年のI/OでGoogleは、スマートホームスピーカーであり、Amazon Echoに対抗する製品でもあるHomeを発表した。今年のイベントでは、いくつか新しい機能が加わった。Googleによると、Homeはまもなくユーザーに先回りして通知を届けるようになる。たとえば、Google マップに職場の住所を登録していれば、いつもの通勤に普段より早く出発する必要があるときに知らせてくれる。Google Homeはユーザーに伝えることがあると点灯し、ユーザーは何を伝えたいのか尋ねるだけでよい。

Homeはまもなく米国とカナダのあらゆる電話に発信できるようになる。これは、Amazonが発表した約1週間後のことだ。Amazonは、Echoスピーカーから、ユーザーが知っている人のうちEchoを持つ人なら誰にでも電話をかけられるようになると発表していた。Googleは、あらゆる電話に発信できるようにし、誰が話しかけているかを文脈から理解することで、Amazonの取り組みをさらに進める。たとえば、Homeに母親へ電話するよう頼めば母親に発信するが、配偶者が同じことを尋ねた場合は、その人の母親に電話するとHomeは判断する。

Homeに頼んだ情報を、まもなくほかの端末でも見られるようになる。たとえば、次の会議への道順をHomeに尋ねると、Google マップの道順が自動的にスマートフォンに送られる。また、Chromecastストリーミング端末に接続した画面ならどれでも、Homeに尋ねた情報を表示できる。

Google フォトがさらに賢く

Googleによると、現在5億人を超える人々がフォトアプリに写真を保存している。同社はアプリの新機能をいくつか発表した。その一つは、友人に送る写真を見つけてくれる機能だ。アプリのAIは、撮影したものの共有していない写真を確認し、写っている人が見たがりそうな写真を判断する。Googleによると、これで「ひどい人」にならずに済むという。

Googleは「フォトブック」も発表した。ユーザーはAIに、特定の人物が写った写真をすべて探させ、それらを使ったフォトブックを自動作成できる。さらに10ドルを支払えば、その本の実物を郵送してもらえる。贈り物について昔から言われてきたのは、「大切なのは気持ち」ということだ。これからは、GoogleのAIにその気持ちを考えてもらうこともできる。

Googleはレンズ技術をフォトにも導入する。撮影した写真をタップすると、アプリが写真内の関連情報を自動的に探す。たとえば、電話をかけられる電話番号や、画像に写った建物の歴史などだ。

Android O

GoogleはモバイルOSの最新版、Android Oを発表した。同社は「O」が何を意味するか明かさなかったが、どうやらチョコレートとクリームを挟んだクッキーにちなんで「Oreo」になりそうだ。

Androidチームは、新しい絵文字、ピクチャー・イン・ピクチャー動画、セキュリティ強化、端末に組み込まれるAI機能の拡充など、さまざまなアップデートを一気に紹介した。新OSでは、ほかの端末でGoogleに保存したログイン情報やパスワードを自動入力できるようになる。たとえば、ノートPCのGoogle ChromeでTwitterにログインしていれば、AndroidスマートフォンにTwitterアプリをインストールした際、すでに使ったTwitterアカウントでログインするよう端末が提案する。Android Oでは、OSの処理効率を高めることで、Android端末のバッテリー駆動時間も延びる見込みだ。

同社は新OSの発売日を明らかにしなかったが、Googleは例年秋に新製品を発表しているため、その頃に詳細が分かる可能性が高い。

Android Go

Googleは、メモリーが1 GB未満の端末向けに、Android Goという軽量版モバイルOSをリリースする。このOSは主に発展途上国を対象としている。Googleによると、インドのAndroidユーザー数はすでに米国を上回っている。このOSは、安定したインターネット接続を常時利用できない人々を支援する。たとえば、ストリーミングアプリのYouTube Goが含まれ、動画を保存してオフラインで視聴し、データ使用量を節約できるほか、データ接続なしで端末間の動画共有もできる。Android Go搭載の最初の端末は2018年に出荷されると同社は述べた。

GoogleのVR・ARの未来

Googleは過去のI/Oイベントほど長くバーチャルリアリティについて語らなかったが、昨年発表したDaydream VRプラットフォーム向けに、新しい種類の端末を発売すると述べた。同社はHTC(スマートフォンメーカーであり、Vive VRヘッドセットを手がける企業)やLenovoと協力し、動作にスマートフォンを必要としないスタンドアロン型VRヘッドセットを開発している。HTCはQuartzへのメールで、新しいヘッドセットを今年後半に発売すると述べた。

Googleはまた、Project Tangoと呼ばれる、何年も取り組んできた技術について、さらに予告した。これは、周囲の世界を認識し、屋内を歩く人に情報を提供する拡張現実技術だ。Googleはこれを「ビジュアル・ポジショニング・サービス(VPS)」と名付けた。GPSをもじった名称で、屋外でGPSが行うのと同じように、屋内で利用者の位置や向きを把握することを目指す。

ステージ上のデモでは、ホームセンター内を歩きながらスマートフォンをかざすと、Googleが目的の商品まで案内してくれる未来が披露された。店員に話しかけたり店員を探したりする必要はない。同社はまた、学生の学習を支援する新しい拡張現実機能も披露した。これは、2015年に発表したバーチャルリアリティを使った学校向けの校外学習用教育ソフトウェアに似たものだ。

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