オフグリッド化はエネルギー格差を埋められるか?

オフグリッド化はエネルギー格差を埋められるか?
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アフリカが経済的潜在力を実現するには、発電、送電、配電への大規模な投資に加え、同セクターの成長を支える健全な規制枠組みが必要となる。しかし、送電網のサービスが届かない地域に暮らすアフリカの人々は約6億人に上る。必要不可欠なエネルギー投資を主導するオバマ大統領の省庁横断型イニシアチブ「 Power Africa」などを通じた新たな投資が、こうした遠隔地にいつ届くのか、あるいは届くことがあるのかさえ、明らかではない。

幸い、いくつかの要因が重なり、 オフグリッドのエネルギーソリューションが農村地域のニーズに応えられるようになってきた。技術の進歩によってコストが下がり、地域で再生可能エネルギーを生産することが、商業的に成り立つと同時に顧客にとって魅力的になりつつある。

見えてきたこと

アフリカのオフグリッド再生可能エネルギー部門は、まだ黎明期にある。新たなプロジェクトが始まるなか、地元の起業家、村落の消費者、業界の専門家はいずれも、学ぶべきことの多い段階に直面している。いくつかの重要な傾向が現れている。

高まる消費者需要: 太陽光発電の照明など、家庭向けのエネルギーソリューションが普及しつつある。品質が検証された照明製品の販売は、わずか4年間で300%超増加し、2014年には570万個を超えた。それでも市場の5%未満にすぎない。農村部の住民は当初、灯油から切り替える利点に疑問を抱いていたが、よりクリーンで安価な照明技術が受け入れられつつあるようだ。

脆弱な市場: 一方で、この新たなエネルギー市場は分断され、脆弱である。家庭用太陽光発電システムの妥当な価格をめぐる市場の混乱は、依然として大きい。地元企業は、安価で信頼性の低い輸入品が流入していると訴えており、そのため潜在顧客は太陽光発電の信頼性や、さまざまな製品の実用性に疑問を抱いている。

そのため、再生可能エネルギーの可能性に気づく顧客が増える一方で、品質とサービスによって各製品・サービスを見分ける必要がある。サービス提供者は、適切に設計・保守されたシステムの利点を顧客に伝える、費用対効果の高い方法を見つけなければならない。

広がる不正利用: 多くの国では、人々は一種の「グレーマーケット」の電力に慣れている。請求システムを回避しようと、通常とは異なる手段で送電網から電力を引き込む利用者も珍しくない。

こうした不正な接続は、いかなる場合も違法であり、賢明ではない。それだけでなく、事業の存続が料金を支払う顧客にかかっている民間のミニグリッド事業者や家庭用太陽光発電システムの販売業者に、現実的な問題をもたらす。一部の民間事業者は、公営電力会社を悩ませているのと同じ、支払いの遅い顧客の問題を報告している。したがって、世間の認識や慣行を変えることが重要な課題となる。

最適な落としどころを探る: ほとんどのオフグリッド事業者が、送電網につながる発電の非常に低いコストに対抗できないことは広く認識されている。しかし、全国送電網を利用できない農村地域にとって、それは公平な比較だろうか。

業界の専門家は、オフグリッドエネルギーはディーゼル発電機の運転コスト、または照明用の灯油のコストと比較すべきだと主張する。経済効率の高いアプローチもあり得るため、各ビジネスモデルにとって最適な落としどころを見つける必要がある。

規制上の難題: 規制上の懸念も複雑だ。規制当局のなかには、国内全域を全国送電網でカバーすべきだと考え、ミニグリッド事業者に、全国送電網の基準に適合する高額な接続設備の使用を求めるところもある。顧客負担を抑えようとする当局もあり、その結果、新たなソリューションの試験、開発、継続的な改善が事実上採算に合わなくなる。さらに、国主導のモデルに固執し、国営電力会社だけが電力を販売できるとする当局もある。

より先見性のある政策であれば、独立系発電事業者に適切な規制当局への登録を求める一方、1 MW未満を販売する企業には、独自のシステムを開発し、市場が受け入れる価格を設定する自由を認めるだろう。

資金調達の課題: アフリカ全域で、中小企業は資金調達に苦労しており、とりわけ新技術や実績のないビジネスモデルに関わる分野でその傾向が強い。多くの企業は商業銀行の要件を満たす十分な担保を持たず、創業初期段階の資金も不足している。

米国やベンチャーキャピタルとのつながりを持つ先駆的企業もいくつかある。mKopaやD.Lightなどだが、多くの地元エネルギー起業家にはそうした機会がない。大半は内部留保を使って成長を自力で賄うほかなく、その成長と事業の可能性が損なわれている。

地元のエネルギー起業家に力を

起業家が資金を得て事業を拡大できれば、驚くべきことが起こり得る。私が所属する U.S. African Development Foundationは、 GEおよびUSAIDと共同で設立した Power Africa Off-Grid Energy Challengeを開催し、十分なサービスが行き届いていない地域や農村の人々に電力を届ける、商業的に成り立つ方法を開発した地元起業家に、10万ドルのシード資金助成を授与する公開コンテストを実施した。

反響は大きく、このチャレンジでは、オフグリッドエネルギーソリューションを開発するアフリカの地元中小企業に、 約30件の助成を授与した 。なかでも注目すべきなのは、アフリカの地元企業が開発しているソリューションの幅広さだ。たとえばNew Energyは、ガーナの農村の顧客に太陽光発電による揚水・浄水技術を導入している。一方、Organization for the Rehabilitation and Development in Amharaは、エチオピアで効率的な調理用コンロにガスを供給するバイオガスシステムを建設している。

この夏、Off-Grid Challengeの第3回を開始するにあたり、収益性が見込めるビジネスモデルの数をさらに増やしていく。しかし、真の可能性を示している企業への投資をさらに進めることも重要だと認識している。なお、課題は残る。企業間の相互学習をどう促進するか。ニーズに合った負債・株式の両面からの資金調達をどう活用するか。今後の課題に体系的にどう対処するか。

確かなことが一つあるとすれば、USADFだけでは答えを導き出せないということだ。むしろ、こうした課題に取り組む人々、すなわちエネルギー起業家自身や民間・公共部門の業界リーダーの間で、経験を共有する大きな機会がある。

本記事はGE Reports/Ideasとの協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味しません。

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著者:Shari Berenbachは、U.S. African Development Foundationの会長兼CEO。同氏は以前、米国国際開発庁の零細企業・民間企業振興局を率い、Calvert Foundationの会長兼CEOも務めた。

画像:発電機で作った電気を顧客に提供する売店に座る販売員。REUTERS/Finbarr O’Reilly。

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