デジタルソリューションは、避難を余儀なくされた人々への新型コロナウイルス感染症の影響をどう和らげるか

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People need access to digital technology to improve their integration into the labor market.Image: Unsplash/rupixen.com
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  • 避難を余儀なくされた人々は、特に新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けた業種で働く人々を中心に、労働市場への統合に困難を抱えている。

  • 世界銀行の専門家2人が、この問題の解決にデジタル技術が役立つ3つの方法を説明する。

  • こうした解決策が効果を発揮するのは、手頃な料金のインターネット接続やデジタル機器など、地域社会が技術を十分に利用できる場合に限られる。

避難を余儀なくされた人々は統合を進める際に多くの課題に直面する。また、受け入れ地域の労働市場において、彼らは受け入れ住民よりも、新型コロナウイルス感染症のパンデミックで大きな影響を受けた業種に雇用される可能性が高い。そうした業種には、製造業、宿泊業、飲食サービス業などがある。そして、彼らの多くはインフォーマルな形で雇用されているため、新型コロナウイルス感染症に伴う景気後退の中で、雇用の安定も社会的セーフティネットへのアクセスも得られない。

この困難な時期に、避難を余儀なくされた人々を支援するには何ができるだろうか。

一つの解決策は、デジタル技術を活用することだ。デジタル技術は、パンデミック下で避難を余儀なくされた人々の労働市場への統合を支援できると同時に、雇用支援策をこの人々に合わせてどのように適応させるべきかという教訓も踏まえることができる。以下に3つの例を挙げる。

1. デジタル送金とオンライン公共事業プログラム

避難がしばしば突発的に起きるため、多くの避難を余儀なくされた人々は、資産を利用できなくなる。土地や家畜などを事前に売却することもできない。安全な場所へ移動する費用も支払わなければならず、長期間収入が途絶える。パンデミックは、残された資産をさらに取り崩すリスクを高め、それが自営業や起業の妨げとなることもある。資金繰りの制約により、避難を余儀なくされた人々は(より良い)仕事を探せなくなり、危険な労働条件で働かざるを得なくなる場合もある。

現金給付、労働集約型の公共事業、または就労対価としての現金給付が役立つ。ロックダウンやソーシャルディスタンスの確保が求められる中で実施できるよう、モバイルマネーなどのデジタル金融送金を利用して受益者に資金を送ることができる。また、現金を直接配る場合と比べ、金融包摂を促進するという付加価値もある。就労対価としての現金給付や公共事業プログラムで行う作業は、新型コロナウイルス感染症に合わせて適応させることができる。既存の活動でソーシャルディスタンスを考慮するだけでなく、オンラインで行う活動を開発することもできる(物理的な資産や印刷文書のデジタル化など)。遠隔勤務は、公共事業以外でも避難を余儀なくされた人々に機会をもたらす。

2. オンライン研修と心理社会的支援

避難を余儀なくされた人々は、例えば、都市部への移住を強いられた農業従事者のように、新たな労働市場で求められる技能や資格が不足していることが多い。研修は、受け入れ先の労働市場で必要とされる技能の習得に役立つ。

パンデミック下でも、インフラが整っていれば研修をオンラインで実施できる。研修内容は、避難を余儀なくされた人々が暮らす地域で実際に得られる経済的機会や、就労を認められている業種に合わせるべきだ。また、彼らが直面する複数の障壁に対処できるよう、研修に追加的な支援を組み合わせる必要がある。初期のエビデンスは、ITと語学研修(習熟度に合わせ、労働市場への参入を目指す内容に調整したもの)が特に有望であることを示している。

さらに、避難を余儀なくされた人々の中には、心理社会的支援によって就業可能性や全般的なウェルビーイングを高められる人もいる。さまざまな形態のセラピーは、大きなプラスの効果をもたらしている。避難を余儀なくされた人々の精神的なウェルビーイングを高めるこうした支援は、専門のカウンセラーや心理療法士が少ない環境でも実施できる。例えば、限られた研修を受けた一般の相談員が担う方法がある。新たなエビデンスは、ウェブを活用した心理社会的介入が効果を発揮し、パンデミック下およびその後の実施を容易にする可能性を示している。

3. ネットワーク形成のためのデジタルプラットフォーム

避難を余儀なくされた人々は、労働市場への統合を助けてくれる社会的ネットワークを受け入れ国で築けていないことが多い。また、社会的結束を育み、社会的緊張を和らげるうえで、受け入れ住民と避難を余儀なくされた人々の交流や意見交換は特に重要である。パンデミックによる制限は、こうしたネットワークや交流の維持・構築をいっそう困難にしている。この時期に交流を促し、避難を余儀なくされた人々がネットワークを築けるよう、地域の集まり、相互支援、共同の社会活動にオンライン形式やプラットフォームを活用できる。メッセージアプリやソーシャルメディア上で、避難を余儀なくされた人々と受け入れ住民の間に連絡先を設け、共同グループを作ることで、情報やコミュニケーションの流れを促進できる。

デジタルインフラへのアクセス確保が鍵

こうしたデジタルソリューションを実施するには、避難を余儀なくされた人々と受け入れ住民の双方がインターネットにアクセスできる必要がある。障壁はいくつかあり、例えばデジタルインフラの利用可能性、サービスの料金、端末の充電に必要な電力へのアクセスなどが挙げられる。さらに、難民はしばしば、モバイルサービスを利用するために必要な身分証明書を持っていない。モバイルマネーもその一つだ。都市部に暮らす避難を余儀なくされた人々の多くは携帯電話の通信エリアを利用できる一方、農村部(多くはキャンプ)に暮らす人々は、通信手段がない可能性が高い。特に高齢者や読み書きのできない人々は、デジタルツールを初めて使う際に追加の支援を必要とする場合もある。

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