自律型ドローンネットワークは、サプライチェーンの持続可能性を高める近道

Flight operators perform checks on a delivery drone in Ghana.
Flight operators perform checks on a delivery drone in Ghana.Image: Reuters
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  • 過負荷で持続不可能なサプライチェーンの負担を軽減するには、新たな形態のインフラが必要だ。

  • ルワンダと米国バージニア州では、ドローンを活用した物流ネットワークが効率性と持続可能性を実証している。

  • 既存の物流システムと併せてドローンを活用すれば、サプライチェーンのレジリエンスが高まる。

新型コロナウイルス感染症のパンデミックと深刻化する気候変動が重なり、サプライチェーンは限界を超えるほどの負荷を受けている。レジリエンスの確保と、命に関わる物資へのアクセスという課題は、かつてないほど重要になっている。世界中のサプライチェーンが、需要の増加による重圧に耐えられず、商品やサービスへのアクセスを制限している。また、顧客がオンデマンド、翌日、あるいは当日配送をますます期待するなか、既存の陸上車両を中心とする物流ネットワークは、効率性と持続可能性を失いつつある。世界の物流を長期的に成功させるには、レジリエンスと持続可能性を備えた新たなインフラへの投資が欠かせない。

今、追加の道路を必要とせず、緑地を生かし、炭素排出量を大幅に削減する、持続可能で長期的なインフラに投資できる。こうした利点は仮説でも未来の話でもない。ドローン物流企業はすでに世界各地で物資を運び、オンデマンドかつ必要な時に利用できる配送を提供しながら、地上ネットワークのごく一部に相当するカーボンフットプリントに抑えている。

ここでは、ルワンダと米国バージニア州の2つの事例を見ていく。両地域では、この分野をリードするZiplineとWingがドローン物流ネットワークを運営しており、それぞれ20万件、10万件の商用配送を行ってきた。

ルワンダ

ルワンダでは、Ziplineが最近、創業5周年を迎えた。同社はこれまでに、農村部の病院や診療所へ血液、ワクチン、その他の医療用品を20万件配送している。5年間の活動を振り返る一環として、同社は配送時の排出量に関する持続可能性分析を実施した。実際の顧客データと注文データを活用した、同種の分析としては初めてのものだった。その多くが医療用品の緊急オンデマンド配送だったこれらの配送では、次の結果が得られた。

  • 99%削減バンを使った場合と比べた炭素排出量の

  • 98%削減自動車を使った場合と比べた炭素排出量の

  • 94%削減電気 自動車を使った場合と比べた炭素排出量の

配送にドローンを使うことは、他の多くの輸送手段よりも持続可能性が高い。Image: Zipline

Ziplineの方法論については、こちらで詳しく説明している。要するに、これらの配送を車両で行っていたら、サプライチェーンの大幅な低速化とレジリエンスの低下を招くだけでなく、持続可能性の面でも桁違いに劣る結果になっていた。ドローン配送は、不可欠な医療用品を農村地域へ迅速に届けて健康状態の改善に貢献するだけでなく、環境保護にも役立っている。

米国バージニア州

バージニア州クリスチャンズバーグでは、Wingが2年間にわたり、ドローンで住民に商品を届けている。経済報告書バージニア工科大学経済開発局が2020年9月に発表したこの報告書は、米国の単一の大都市圏でこのようなドローン配送を導入した場合、次の効果が見込まれると示した。

  • 道路の年間利用距離を最大2億9,400万マイル削減し、年間最大580件の自動車事故を防ぐ。

  • 自動車2万5,000台分の走行を道路からなくし、年間最大11万3,900トンの炭素排出量を削減する。

  • 新たな森林を年間4万6,000エーカー植えるのに相当する炭素排出削減効果を得る。

そのため、クリスチャンズバーグ住民を対象に調査したバージニア工科大学が、ドローンの運航を87%が支持していると明らかにしたのも不思議ではない。地域住民は以前よりはるかに便利な方法で配送を受けられるようになっただけでなく、自動車の走行を減らし、渋滞を緩和し、炭素排出量を大幅に削減することで、環境にも大きく貢献していた。

持続可能性への道筋

Ziplineとバージニア工科大学は、ドローン物流が持続可能性に大きな影響をもたらす理由として、共通する要因を挙げている。

  • 電動化。地上配送の電動化は難しく、多くの場合、何千台ものバンや自動車を高額な費用をかけて置き換える必要がある。電動の空輸医療サプライチェーンを導入すれば、こうした配送をすべてすぐに電動化できる。

  • より効率的なルート設定。ドローンは配送先までほぼ直線的に飛行できるため、必要な移動距離を大幅に短縮できる。これにより配送が速く、信頼性の高いものになるだけでなく、炭素排出量も大きく削減される。

  • エネルギー消費の最小化。ドローンのエネルギー消費量は、電気自動車より桁違いに少ない。例えば、Ziplineが配送に電気自動車だけを使っていたとしても、炭素排出量は約30倍に増える一方、電力網への負担も大幅に大きくなっていただろう。Wingが述べたように、「自宅のコンロでパスタをゆでるほうが、私たちがパスタを一箱お届けするより多くのエネルギーを使います。」

もちろん、すべての物流をドローンで担えるわけではない。しかし、持続可能性とレジリエンスを高めるうえで、サプライチェーンにおいてドローンが重要な役割を果たすことは明らかだ。理想的に最適化された21世紀のサプライチェーンには、ドローン、列車、トラック、船舶の組み合わせが必要となる。第4次産業革命のテクノロジーを統合すれば、サプライチェーンが最もそれを必要とする今、世界の物流の環境面および社会面のレジリエンスに変革をもたらすことができる。

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