スタートアップはESGをどう捉えているのか、そしてなぜ重要なのか

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  • これまで、ESGをめぐる議論ではスタートアップがほとんど取り上げられてきませんでした。

  • 産業の未来を担う企業として、地球、人々、社会に対する彼らの見解は、かつてないほど重要です。

  • 世界経済フォーラムは新たな調査で、スタートアップにESGについての見解を尋ねました。主な知見を紹介します。

スタートアップは未来の産業を担う存在と見なされていますが、環境・社会・ガバナンス(ESG)指標をめぐる議論では、これまでほとんど取り上げられてきませんでした。現在の議論の大半は、ベンチャーキャピタル(VC)企業が主導しています。市場を上から見る視点や、多数のスタートアップに関する過去のデータはあります。一方で、地域やファンドを横断し、ESGに関するスタートアップの見解をボトムアップで捉えた明確なグローバルな視点は不足しています。

では、スタートアップにとってESGは実際に何を意味するのでしょうか。常に生き残りをかけている段階でも、市場の厳格なESG指標に従うべきなのでしょうか。ESGについて考えるだけのリソースが整うまで、ESGを無視してもよいのでしょうか。スタートアップの歩みを支えるさまざまなステークホルダーには、どのような役割があるのでしょうか。

こうした問いに答えるため、世界経済フォーラムは調査を実施し、フォーラムのグローバル・イノベーターズおよびテクノロジー・パイオニアズコミュニティに属するスタートアップにインタビューしました。回答者には、ESGに関する見解と、ESGをめぐるVCファンドへの期待を尋ねました。調査結果は報告書「ESGパルスチェック:スタートアップとベンチャーキャピタル企業が基本を正しく押さえるために」にまとめられています。

スタートアップから得られた主な知見を3つ紹介します。

1. ESGを独立したテーマとして扱うべきではない

ESGは重要な企業戦略や意思決定に組み込むべきです。理想的には、企業の成長に合わせて取り組みを拡大できるよう、早い段階から組み込むことが望まれます。

調査対象となったスタートアップの圧倒的多数(68%)は、事業戦略に当初からESGを組み込んでいました。その多くは、実用可能な製品や経営幹部チーム、オフィスをそろえる前の段階でした。調査対象企業には、目的を重視する企業が多く含まれている可能性があります。これは、世界の状況を改善するというフォーラムの使命にも合致します。それでも、相当数の企業が創業当初からこうした点を考慮していました。

ESG戦略を組み込むタイミング。Image: 世界経済フォーラム

企業はESGを実践する触媒となり、企業や業界の直接的な境界を越えて、プラスの影響を生み出すことができます。

ファンユー・リン、Fluxus最高経営責任者

世界経済フォーラムは、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向けて企業が生み出すプラスの貢献を追跡できるよう、どのように支援しているのでしょうか。

2. ESG指標はスタートアップやスケールアップ企業に適したものでなければならない

ESGの実績を具体的に測定する方法については、スタートアップが実務上どのようにESGに取り組めばよいかを示す手法が、依然として不足しています。市場で使われている現在の基準(SASB、GRIなど)は主に、必要な指標をすべて綿密に追跡するためのリソースを割ける大企業を対象としています。

スタートアップは、ベンチャーキャピタルの支援を受ける企業向けに調整された標準的なESGフレームワークを好意的に受け止めました。VentureESG、ESG_VC、UN-PRIなど、業界の一部コミュニティが現在こうした枠組みを策定しています。多くのスタートアップは、指標を順守し、測定し、実施することが難しくないようにすべきであり、実用的であることが大切だと述べました。

スタートアップにとっての標準的なESGフレームワークの有用性。Image: 世界経済フォーラム

3. 顧客と従業員はESGの推進を求める主要なステークホルダー

調査対象となったスタートアップの大半は、ESG戦略の実施にあたり、2つの主要なステークホルダー集団の重要性が高まっていると答えました。顧客(32%)と従業員(27%)です。さらに、投資家からの圧力(23%)も今後の推進要因となるようです。方向性の策定に緊密に協力できる可能性もあります。

今日、顧客はテクノロジー企業に対し、競争力のある価格と品質で製品やサービスを提供することだけでなく、ESGの実績を高めることもますます期待しています。

インリアン・シエ、Datavisor最高経営責任者

ESGの実施における主要なステークホルダー。Image: 世界経済フォーラム

若い人材の採用は活発で、こうした人々は投資家よりもESGへの関心が高いです。

デビッド・ガーフィールド、Garrison最高経営責任者

多くのスタートアップは、ベンチャーキャピタルファンドがESGへの理解を深めるうえで重要なパートナーだと述べました。特に、ベンチャーキャピタルという資産クラスでESGの改善を求める圧力が高まるなか、その重要性は増しています。

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