嵐の後、通信会社がサービスを復旧するためにできる5つのこと

A resident of Port Royal surveys the damage after Hurricane Dean in Kingston, August 20, 2007. A strengthening Hurricane Dean took aim at Mexico's Yucatan on Monday after battering Jamaica's southern coast, flooding its capital and littering streets with broken trees and roofs during a Caribbean rampage that has killed at least nine people. Dean was an "extremely dangerous" Category 4 hurricane, the second-highest on the five-step Saffir-Simpson scale, and the U.S. National Hurricane Center said it could strengthen to a potentially catastrophic Category 5. REUTERS/Carlos Barria (JAMAICA) - GM1DVYXCYOAB
Every mobile-service provider should have a disaster-recovery plan. Here's ours.Image: REUTERS/Carlos Barria
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2017年8月30日、ハリケーン「ハービー」がヒューストンへ向かう途中でテキサス州ロックポートの海辺の町を襲った数時間後、そこに降り立ったときのことを、私は決して忘れないでしょう。これほどの惨状を目にしたことはありませんでした。建物は押しつぶされ、船は散乱し、電気も携帯電話のサービスもありませんでした。

あの日、私はその後まもなく、フロリダ州のハリケーン「イルマ」やプエルトリコのハリケーン「マリア」による同様の破壊を目の当たりにするとは想像もしていませんでした。この期間中、私たちの社員がカリフォルニア州史上最も破壊的な山火事や、メキシコで起きたマグニチュード7.1の地震にも対応することになるとは、思いもしませんでした。

通信会社AT&Tにとって、2017年8月から10月にかけての課題は前例のないものでした。猛烈な自然災害が次々と起こり、北カリフォルニアからメキシコシティ、米領バージン諸島に至るまで、私たちの社員は最前線に駆けつけました。

当社は140年以上にわたり事業を続けており、その使命は常に変わりません。人々をつなぐことわずか数日で地域が50インチの雨に見舞われたり、車を溶かすほどの高温の火災に焼かれたりすると、その使命が試されます。しかし、まさにそうしたときこそ、通信が最も重要になります。

災害が次々と地域を襲うのは、これが最後ではないと私たちは分かっています。気候変動から沿岸部の人口増加、テロに至るまで、世界はさまざまな要因に対して脆弱です。では、こうした最近の苦難から何を学べるでしょうか。次の災害にどう備えればよいのでしょうか。

教訓1:備えを怠らない

災害への備えは、緊急対応計画を立てることから始まるのではありません。事業運営やインフラについて意思決定をするところから始まる、長期的な取り組みです。2012年、当社はネットワークを支えるため、耐障害性に優れ大容量の光ファイバーケーブルに積極的に投資することを決めました。その耐久性は成果をもたらし、2017年に危機が繰り返し発生した際も、通信機能を維持し、または迅速に復旧する助けとなりました。

また、十分に訓練された計画をいつでも実行できる態勢を整えていました。全米から技術者やボランティアを動員し、燃料や衛星機器を積んだ緊急車両を派遣し、重要施設の周囲に土のうを積みました。

教訓2:思いやりをもって率いる

評判は苦しいときに築かれます。「お客様をその世界とつなぐ」ことが、当社のブランドの約束です。平時には円滑に業務を行っています。しかし、緊急時には、その約束を本気で守るつもりだと証明しなければなりません。

これらの災害の後、疲れ切り、恐怖を感じていた何千人もの人々は、電話やインターネットのサービスだけでなく、生活必需品も不足していました。AT&Tの店舗は地域の配給拠点となり、顧客にも顧客以外の人にも、プリペイド式携帯電話に加えて、水、食料、衣類、端末を充電するための電力を提供しました。

教訓3:力を合わせる

危機的状況には、普段の境界線を消し去る力があります。ひっくり返った世界を立て直すには、多くの人々の力を結集する必要があります。

どの嵐のときも、地域社会のために、しばしば激しく競い合うライバル同士が協力する必要がありました。危機の間、私たちは他の通信会社と情報や施設を共有しました。相手も同じように協力してくれました。

燃料や発電機を確保するため、通常の供給網の外に出て臨機応変に対応する必要もありました。壊滅的な被害を受けたカリブ海の島々に人員や物資を届けるため、軍用機やヘリコプター、船に便乗しました。プエルトリコでインターネット接続を復旧するため、Googleとプロジェクト・ルーンにも引き続き取り組んでいます。

教訓4:緊急対応要員との連携は何より重要

私たちがまず取り組んだのは、緊急対応要員や政府当局者と緊密に連携することでした。それは私たちの義務です。公共の安全は、彼らがどれだけ円滑に通信できるかにかかっているからです。

そのため、何千台もの携帯電話と携帯用充電器を緊急対応要員に届けることに注力しました。また、救助隊や関係機関に当社ネットワークへの優先アクセスを提供しました。政府の指揮センターを支援するため、社員を派遣することもありました。

こうした取り組みには、前年に米国の緊急対応要員向けネットワーク「FirstNet」の入札を勝ち取る過程で築いた関係も役立ちました。AT&Tが構築を進める官民連携の独自プロジェクトであるFirstNetは、緊急対応要員、警察、消防機関専用の全国ブロードバンド網を提供し、災害からの復旧を大きく改善します。分断されたシステムを標準化された通信に置き換えることで、地域および全国規模での真の連携を可能にし、常時利用可能な通信を保証します。これは、最先端の当社ネットワークへの自動優先アクセスによって実現します。

FirstNetの作業は今年始まります。次のハリケーン「ハービー」や「イルマ」が襲来したとき、今後何年にもわたって大きな力になると確信しています。

教訓5:人が違いを生む

カリブ海へ向かう飛行機の中で、ジョージア州から来た当社の技術者の一人と話しました。彼は58回目の嵐への出動要請に応じていました。落ち着き、自信に満ちていました。彼の基本姿勢は「行く」でした。

スイッチを押すようにして、社員を一斉に行動へ駆り立てることはできません。誰かのために疲れ果てるまで働けと求めることもできません。そのような意欲は、奉仕と思いやりを促し、報い、認める企業文化を築き、維持することで生まれます。

勇気と創意工夫にあふれた数々の話は、ほかに説明のしようがありません。予備発電機を稼働させ続けるため、社員たちは蒸し暑いテキサス州の中央事務所で何日も寝泊まりしました。ほかに手段がなく、キーウェストのチームはプールからくんだ4,000ガロンの水で、熱くなりすぎた屋上施設を冷やしました。プエルトリコが依然として麻痺状態にある中、現地の社員の一人は自転車で25マイル走って出勤しました。

これからに向けて

自然災害の影響は、倒壊した携帯電話の基地局や通行不能になった道路にとどまりません。本当の影響を受けるのは人々です。復興には数週間、数か月、あるいは数年かかることもあります。しかし、日常を取り戻すための人間味ある対応は、すぐに始められます。この原則は、企業、組織、政府のいずれにとっても、災害復旧計画の中核に据えるべきです。

総じて、AT&Tの対応を誇りに思います。少し身びいきな見方かもしれませんが、見事な対応でした。しかし、完璧ではありませんでした。今後はさらに改善する決意です。

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