第二次世界大戦終結から3年後の1948年12月10日、パリで開かれた国連総会は世界人権宣言を採択しました。現在、世界で最も多く翻訳されている文書であり、500の言語で利用できます。

世界人権宣言の70周年と今年の国際平和デーを記念し、国連は第3条「すべて人は、生命、自由及び身体の安全に対する権利を有する」に焦点を当て、「平和への権利は、あなたにとってどのような意味を持ちますか」と問いかけています。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は次のように述べています。「すべての国と人々が、世界人権宣言の言葉を実践すべき時です。同宣言は、人類のすべての構成員が生まれながらに持つ尊厳と、平等で譲ることのできない権利を認めています。今年は、この画期的な文書の70周年に当たります。」
1948年以降の70年間、世界は新たな世界大戦の惨禍を免れてきましたが、平和と平等の実現にはまだほど遠い状況です。紛争の影響を示す、厳然たる事実がそれを物語っています。
1. 世界の平和度は低下している
「世界平和度指数2018」によると、安全・治安(テロの影響を含む)、継続中の紛争、軍事化という3つの領域で、「非常に高い」評価を得た国はわずか13か国、「非常に低い」評価の国は16か国です。
経済平和研究所(IEP)は第12回年次報告書で、世界の平和度が4年連続で低下し、2017年には0.27%下落したと報告しました。
平和度に基づいて順位付けされた163の独立国・地域のうち、92か国で順位が下がり、改善したのはわずか71か国でした。
過去10年間で世界の平和度は2.38%悪化しました。これは、2008年から2018年にかけて62%の国でテロの影響に関する評価が悪化したことと一致しています。
2. 紛争の性質が変化している

第一次世界大戦終結から100年を記念して、IEPの報告書は過去1世紀にわたる暴力の長期的な傾向を調査しました。明るい兆しとして、核兵器の数も軍隊に所属する人の数も1986年より減少し、民主主義は過去100年で最も高い水準にあることが分かりました。
しかし、紛争の性質は変化し、暴力は続いています。1958年以降、「欧州の大規模な国家間紛争から、内戦、テロリズム、中東、北アフリカ、ラテンアメリカでの暴力の増加へ」と移り変わっています。
世界平和度指数によると、武力紛争の3分の1以上は、国際的な大国が関与する内戦です。
過去25年間に戦闘で死亡した兵士は、過去1世紀の戦闘による死者のわずか3%を占めるにすぎません。一方、戦闘による死者の総数は2014年に15年ぶりの高水準(103,109人)となり、中東の緊張による紛争の増加と並行していました。
民間人の死者の割合は増加しており、その一因はテロリズムです。近年のテロ攻撃の53%が民間人を標的にしています。1990年代には、武力紛争で死亡した人の75%が民間人でした。第一次世界大戦では15%、第二次世界大戦では66%でした。
3. 暴力は世界に莫大な経済的損失をもたらす

軍事化、安全保障、犯罪、紛争などに毎年数兆ドルが費やされ、その額は増え続けています。
世界平和度指数は、暴力が世界経済に及ぼす影響を1人当たり1,988ドル、世界のGDPの12.4%に相当すると算出しました。最も影響を受ける10か国では、GDPの30~68%に上ります。
報告書によると、2012年以降、暴力の経済的影響は16%増加しました。その一因は、シリア内戦の開始とアラブの春の余波です。
平和な国はより豊かです。過去70年間、平和度が非常に高い国では、平和度が低い国と比べて1人当たりの成長率が3倍でした。また、平和な国は金利が低く安定しており、外国直接投資の水準も2倍を超えています。
4. 世界人口の1%が、現在、避難民または難民となっている
故郷を追われた人の数は、かつてないほど増えています。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、紛争や迫害を理由に、数秒おきに1人が逃れることを余儀なくされています。国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)によると、
強制的に故郷を追われた6,850万人(世界平和度指数によると、地球上の110人に1人)のうち、約2,450万人が難民で、その半数以上が18歳未満の子どもです。
難民の半数以上(57%)は、シリア、アフガニスタン、南スーダンのわずか3か国から来ています。

