山火事はなぜ悪化しているのか、食い止めるには何ができるのか?

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France, like other European countries, has been battling wildfires this summer.Image: REUTERS/Stephane Mahe
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  • 気候変動の加速や、干ばつ、熱波などの異常気象により、この夏、欧州各地で森林火災が拡大した。

  • 新たなデータによると、森林火災はより広範囲に及び、20年前に比べて樹木被覆を約2倍焼失させている。

  • 専門家によると、将来の火災を防ぐには、近隣での火入れを抑え、森林破壊を止めて森林の回復力を高めることが不可欠だ。

イタリア、フランス、ギリシャ、ポルトガル、スロベニア、スペインなど欧州の複数の国はここ数か月、命を脅かす熱波や干ばつを背景に猛威を振るう山火事への対応に追われ、数千人が避難を余儀なくされた。

山火事は、緊急対応機関を限界まで逼迫させ、環境と人々に被害をもたらすだけでなく、地球温暖化を促す二酸化炭素(CO2)を放出し、気候変動や異常気象をさらに悪化させる。

メリーランド大学と森林監視サービスのGlobal Forest Watch(GFW)によると、世界的に森林火災は深刻化しており、2021年の火災シーズンは記録上、2番目に被害が大きかった。

米国を拠点とするシンクタンク、世界資源研究所が運営するGFWが水曜日に公表した新たなデータによると、森林火災はより広範囲に及び、現在は20年前に比べて樹木被覆を約2倍焼失させている。

2022年7月24日、ギリシャのレスボス島ヴリサ村で山火事が燃え広がる中、地元住民が放水している。Image: REUTERS/Elias Marcou

現在、森林火災の被害はどれほど深刻なのか?

森林火災による樹木被覆の年間損失面積は、2001年に比べて現在300万ヘクタール増えている。

過去20年間で、こうした火災は樹木被覆の全損失の4分の1超を占めた。火災以外の要因には、木材伐採のための土地開墾から河川の蛇行まで、さまざまなものがある。

昨年は、今世紀に入ってから森林火災の被害が特に大きかった年の一つで、世界全体で930万ヘクタールの樹木被覆が失われた。これは2021年の全損失の3分の1を超える。

気候変動は火災増加の主な要因だ。極端な熱波が発生する可能性は150年前の5倍となり、地球温暖化が続くにつれて、さらに頻発すると予想されている。

気温の上昇は森林や景観を乾燥させ、大規模で頻発する森林火災に最適な環境をつくる。その結果、CO2排出量が増え、気候変動がさらに悪化し、ひいては火災の増加につながる。

2022年8月4日、スペインのベリンで山火事の後に焼けた木々を捉えた光景。Image: REUTERS/Miguel Vidal

最も深刻な森林火災はどこで起きているのか?

過去20年間に火災で失われた樹木被覆の約70%は、カナダ、ロシア、アラスカなど、北端の地域に広がる北方林で発生した。

火災は北方林の生態系の自然な一部だが、過去20年間、火災による樹木被覆の損失は年間約11万ヘクタール(3%)のペースで増加した。

新たな研究によると、北方林の火災増加は、北半球の高緯度地域が地球の他の地域より速いペースで温暖化しているためと考えられる。

その結果、これらの地域では火災シーズンが長期化し、火災の頻度と深刻度が高まり、焼失面積も拡大する。

例えば昨年、ロシアでは火災により540万ヘクタールの樹木被覆が失われた。これは過去20年間で最多の記録で、2020年から31%増加した。

研究者によると、その主な原因は、気候変動がなければ起きなかったと考えられる長期の熱波だった。

北方林は地球上で最大級の炭素吸収源であり、炭素の大部分は永久凍土を含む土壌中に蓄えられている。

歴史的に、この炭素は自然に起きる頻度の低い火災から守られてきた。

しかし、気温上昇と火災の頻発により永久凍土が融解し、土壌中の炭素が燃えやすくなっている。

なぜ熱帯地域でも森林火災が増えているのか?

熱帯の原生林とは、近年、伐採されて再生したものではない、自然に成立した成熟した湿潤熱帯林の樹木被覆を指す。

過去20年間、熱帯地域で火災による樹木被覆の損失は年間約3万6,000ヘクタール(5%)のペースで増加し、世界全体の増加分の約15%を占めた。

熱帯地域の樹木被覆損失のうち火災によるものは10%未満だが、商品生産や焼畑農業など、より一般的な要因によって、熱帯林の回復力が低下し、火災に対する脆弱性が高まっている。

パーム油、大豆、畜産など農業拡大に伴う森林破壊や劣化は、気温を上昇させ、植生を乾燥させる。

熱帯地域では、木を伐採して乾燥させた後、新たな牧草地や作物用地をつくるために火入れを行うことが多い。干ばつの時期には、火が周囲の森林に誤って燃え広がることがある。

熱帯地域で発生する火災のほぼすべては、落雷など自然の着火源によるものではなく、人為的に起こされる。その後、気温上昇と乾燥によって火勢が強まり、制御不能になることがある。

エルニーニョ現象も熱帯地域の山火事リスクを高める。これは2~7年ごとに繰り返す自然の気候変動で、東南アジアやラテンアメリカの一部に平均を下回る降雨をもたらす。

森林火災を減らすために何ができるのか?

研究者によると、温室効果ガス排出を大幅に削減しない限り、火災の頻度を過去の水準に戻す方法はない。

しかし、森林内や周辺での人間活動は、森林を山火事に対して脆弱にし、熱帯地域で火災による樹木被覆の損失が増える一因となっている。

森林破壊と劣化を止めて森林の回復力を高めることは、将来の火災を防ぐうえで不可欠と考えられている。また、特に干ばつ時に森林へ燃え広がりやすい近隣での火入れを抑えることも重要だ。

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