カナダの山火事を受け、複数の保健当局が大気質に関する警告を発表しました。
気候危機や土地利用の変化により、山火事も増加しています。
大気質指数は、地域の大気質の水準に関する情報を提供し、水準が高いときにどう行動すべきか、実践的な助言を示します。
カナダでは山火事シーズンが早く、激しい幕開けとなり、ニューヨーク、トロント、オタワの公衆衛生当局がそろって大気質に関する警告を発表しました。
カナダで激しい山火事が発生し、大量の煙が大気中に放出されたため、6月8日、ニューヨークの大気汚染は近年で最悪の水準に達しました。
汚染水準は国の大気質基準の5倍を超え、さらに一時、世界の都市の中で最悪となりました。
長期予報では温暖で乾燥した天候が見込まれており、この地域では今後も山火事が続くと予測されています。長期的には、気候危機による気温上昇と干ばつの増加に伴い、山火事が起きる可能性は高まっています。そのため、煙と大気質への影響は、世界各地で長引き、深刻化する懸念であり続けるでしょう。
大気汚染はどのような影響を及ぼすのか
山火事は微小粒子状物質を放出し、それは数百キロメートルにわたって拡散します。こうした微小粒子は、喘息を悪化させ、肺疾患や心臓発作を引き起こし、早期死亡につながることがあります。
世界全体で、大気汚染は年間約700万人の死因となっており、全死亡数の約10%に相当します。
気候変動と土地利用の変化が相まって、極端な火災は2030年までに14%、2050年までに30%、2100年までに50%増加すると予測されていると、国連環境計画の報告書は述べています。
世界経済フォーラムの「グローバル・ヘルスとヘルスケアの戦略的展望」が指摘するように、気候変動が健康に及ぼす影響は、大気汚染関連の死亡だけではありません。栄養不良、マラリア、下痢、熱ストレスなどの疾病も増加すると見込まれています。健康への直接的な被害額は、2030年までに年間約20億〜40億ドルに達すると推定されています。
大気質の悪化による曝露を避ける
個人でできる対策はいくつかあり、大気汚染の水準が極めて高いときに実践できます。たとえば、不要不急の車での移動を避けることに加え、薪ストーブの使用や、ごみ、庭の廃棄物などを燃やすことを控える方法があります。ほかにも、外出を控える、長時間の運動や激しい運動を避ける、喘息や心臓疾患がある場合は薬を手元に置く、といった対策が勧められることがあります。
身近な地域の大気質を知る
大気質指数を使うと、身近な地域の大気が日々どの程度汚染されているか、また健康にどのような影響があり得るかを確認できます。汚染水準を評価し、適切な対策について助言します。
心臓や肺に持病のある人、子ども、高齢者など、多くの人が大気質の悪化による特別なリスクにさらされています。ただし、健康に問題がなく、これらのいずれにも当てはまらない人も、汚染水準が高いときは活動内容を調整する必要があります。







