持続可能な未来を築くため、なぜ天然資源に投資すべきなのか

A bee pollinates the blossom of an apricot tree during an unusually warm winter day in the Macedonian capital Skopje March 2, 2007. REUTERS/Ognen Teofilovski (MACEDONIA)
Virtual reality technology could allow people to “walk around” in the future landscapes.Image: REUTERS/Ognen Teofilovski
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英国政府の公約である「私たちが見つけたときよりも良い状態の環境を次世代に残す最初の世代になる」は称賛に値します。しかし、その実現には、見出しをにぎわせてきたプラスチックの清掃活動だけでは到底足りません。

テリーザ・メイ首相は1月11日、25年間の環境計画を発表し、2042年までに不必要なプラスチック廃棄物を削減すると公約しました。しかし、人間が生み出す廃棄物の削減が不可欠である一方、天然資源を保護し、持続可能な状態に保つことも同じく重要です。

報告書は、政府が実現可能と考える方法をいくつか示しており、その多くは非常に理にかなっています。しかし、計画を成功させるうえで欠かせないのは、国民の理解と協力を得て、今の選択がこれから数十年にわたって英国をどのような姿にするのかを思い描けるよう支援することです。

Image: Futurity

英国が自国で食料をより多く生産し、完全に持続可能になったとしたら、どのような姿になるでしょうか。自然地域の生物多様性を高める取り組みが行われたらどうでしょうか。英国は、気候変動や不安定な国際市場の影響に備え、農業部門をどのように適応させられるでしょうか。

今日の選択が未来を左右する

私が参加している新たなプロジェクトは、ミツバチやハナアブなどの花粉媒介者に関する政策の選択によって起こりうる将来のシナリオを、初めて描き出すことで、こうした問いへの答えを探ろうとしています。英国の農作物の受粉の大半は野生の昆虫が担い、ミツバチも一部を助けています。こうした生態系サービスの経済価値は、年間10億ポンド近くに上ります。これらの生き物に何が起こるかは、より広い環境に大きな影響を及ぼします。実際、食料のおよそ4分の3は昆虫の受粉の恩恵を受けており、私たちの食生活に含まれる果物、野菜、ナッツ、種子の大半がそれに当たります。

こうしたシナリオを作ることで、別の未来の可能性を探り、環境に関する決定がどのように現れ、実際に景観を形づくるのかを、人々が細部まで思い描けるようになります。政策に関する各自の選好がもたらす将来の景観を「歩き回って」体験できるよう、仮想現実技術を活用する計画です。

生物多様性を積極的に促進すれば、英国で栽培できる食料の種類を守り、さらに増やせる可能性もあります。反対に、大規模な人口を支える食料をすべて生産することに特化した景観は、花粉媒介者を含む野生生物の喪失を招き、その結果、小麦やトウモロコシのように昆虫の受粉に依存しない作物に栽培が限られるおそれがあります。政策の選択はどれも、将来の景観に物理的な影響を与えます。

変わりゆく景観

集約農業などの開発によって、英国の景観の多くはすでに元に戻せないほど変化しています。1950年代に見られた野生の花が咲く草地は、現在ではわずか2%しか残っていません。また、英国の農作物生産に毎年数百万ポンドの価値をもたらしうる野生の花粉媒介昆虫の多くが、大幅に減少しています。

これらはすべて、経済と社会を支える幅広い恩恵を人々にもたらす天然資産の蓄積、すなわち英国の「自然資本」の一部です。その多くは見過ごされがちですが、プラスチック廃棄物など、より目に付きやすく被害が明らかな事例よりも、環境に大きな影響を及ぼしています。

世界の花粉媒介者の保護に取り組む国連グループの共同議長として、私は科学者チームの一員です。チームは、花粉媒介者の減少に対処し、持続可能な食料生産をこうした有益な生き物が支えられるようにするための提言を発表しました。英国の世界食料安全保障プログラムの資金提供を受けたこのプロジェクトは、食料システムのレジリエンスと持続可能性の向上を目指しています。

政府は、大胆で国際的にも先進的なビジョンを掲げました。今すぐ必要なのは、入手可能な最良の科学的知見に基づく具体的な行動です。私たちのプロジェクトで得られた証拠は、現在そして将来の世代のために花粉媒介者の自然資本を守れるよう、政策立案者や農家が農村地域を管理する際の指針となるでしょう。

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