放送人であり博物学者でもあるデイビッド・アッテンボロー卿は、60年に及ぶキャリアを通じて、人々を自然界の驚異へと結びつけるうえで並外れた役割を果たしてきました。
今週、彼はダボスを訪れ、気候変動との闘いにおけるリーダーシップを称えるクリスタル賞を受賞し、地球の未来に関する複数のパネル討論に参加しました。その中には、ケンブリッジ公爵殿下との一対一のインタビューもありました。
ウィリアム王子はデイビッド卿に、生涯にわたる仕事や危機に瀕する自然界の現状について尋ね、若者や世界の指導者が地球をよりよく守るための助言を求めました。
討論から主な発言をいくつか紹介します。
1950年代に放送を始めて以来、自然界がどのように変わったかについて
「当時、自然界は未踏の世界のように思えました……初めて西アフリカに行ったとき、そこは驚きに満ちた場所でした。人里離れた道に一歩踏み出すだけで……新参者の私には、未踏で刺激的な場所に思え、どこを向いても何か新しいものが目に入りました。」
「人類の人口は現在のわずか3分の1でした……まさにエデンの園にいるとはどのような感じだったかを実感できたものです。」
自然界を扱うテレビ番組が人気を集めることに驚かなかった理由について
「周囲の世界を、あの新鮮な目と驚きをもって見つめたことのない子どもは、まだ生まれていないと思います。」
「最初の驚きを失えば、宇宙全体における喜び、楽しみ、美しさの最大の源の一つを失うことになります。それを大切にすることは、かけがえのない喜びと気づきをもたらします。それは人生の大きな楽しみの一つです。」
映画制作におけるテクノロジーの影響について
「50年、あるいは60年前……英国でもヨーロッパでも、センザンコウやアルマジロを実際に見た人はごくわずかでした。だから撮影がどれほど下手でも素人っぽくても、アルマジロの映像を見せれば……人々は批判的に見るのではなく、ただアルマジロを見ていたのです……当時、自然史映画を作るのは比較的簡単でした。動物を見せるだけで、人々は驚嘆したのです。」
「今ある撮影設備は信じられないほどです。今ではどこへでも行けます。海底にも、宇宙にも行けますし、ドローンやヘリコプターも使えます……映像を速くしたり遅くしたり、暗闇の中で撮影したりできます。自然界がこれほど詳細に映し出されたことは、かつてありません。」
気候変動について声を上げることについて
「1950年代には、自然界の一部を私たちが滅ぼしてしまう危険があると考えた人は誰もいなかったと思います……人間が種全体を絶滅させるかもしれないという考えは、人々の念頭にありませんでした。仮にそうしたことが起きても……例外だと思われていました。」
「今ではもちろん、自然界全体が私たちの思いのままになることを、嫌というほど認識しています。自然界の広大な一帯と、そこに生きるすべての種を、私たちが不注意から滅ぼしてしまうこともあるのです。」
「今では、野生の地域よりも町に暮らす人のほうが多く、そのため人類の大半は、自然界の豊かさからある程度遠ざかっています。」
気候変動への対応がどれほど急を要するかについて
「その深刻さは、いくら強調してもしすぎることはありません。私たちは今やあまりにも数が多く、強大で、あらゆる場所に広がっています。破壊の手段はあまりにも大規模で恐ろしく、気づかないうちに生態系全体を絶滅させてしまうことさえあります。」
「私たちは、自らの行いに潜む危険を本当に自覚しなければなりません。海のプラスチック問題が海洋生物に甚大な被害をもたらしていることは、すでに分かっています。その被害の程度は、まだ十分には把握できていません。」
世界の指導者が対応に時間をかけてきた理由について
「産業革命以来、自然界と都市生活、つまり人間社会とのつながりは遠のき、その隔たりは広がってきたからです。」
「私たちは『向こう』でしていることの影響に気づいていませんでした。しかし今では、私たちのほぼすべての行動が、自然界全体に反響し、繰り返され、影響を及ぼしていることが分かってきました。」
「私たちもその一部である自然界は、信じられないほど複雑で、あらゆるところに結びつきがあります。一つを損なえば、つながりが壊れることで、その被害がどこに行き着くか分かりません。そして、つながりをすべて断ち切れば、突然、全体の織物が崩れ、生態系の大惨事が起こります。」
気候危機を回避するために若者ができることについて
「私たちが吸う空気の一息一息も、口にする食べ物の一口一口も、自然界からもたらされることを認識しなければなりません。自然界を損なえば、自分たち自身を損なうことになります。私たちは一つの統一された生態系です。これは美しさや関心、驚きだけの問題ではありません。人間の命に不可欠なのは、健全な地球です。それを壊してしまう危険に私たちはさらされています。」
「私たちは自然界を破壊し、それとともに自分たち自身も破壊しています。」
ダボス参加者へのメッセージについて
「自然界を大切にしてください。大切にするだけでなく、敬意と畏敬の念をもって接してください。」
「自然界の未来は私たちの手に委ねられています。日々の暮らしで私が本当に大切にしたいのは……私たちが頼る自然界の豊かさを無駄にしないことです。エネルギーの問題だけではなく、自然界にも敬意をもって接することが大切です。食べ物や電力を無駄にせず、私たちもその一部である自然界を大切にしてください。」





