数千人の科学者が人類に厳しい「第2の警告」を発する

A passer-by watches high waves hitting the waterfront in Marseille, France, November 13, 2017. REUTERS/Jean-Paul Pelissier - RC12FA772740
Researchers have warned that we are running out of time to curb climate change.Image: REUTERS/Jean-Paul Pelissier
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要点

グローバル・カーボン・プロジェクトは、ほとんど増加しない状態が3年続いた後、人間活動による排出量が2017年に約2%増加すると予測した。研究者らは、気候変動を抑えるための時間が残り少なくなっていると警告している。

排出量が増加

ドイツでの国際気候交渉を前に、今週、気の重くなるニュースが発表された。3年間横ばいだった世界の排出量が再び増加している。これは、スタンフォード大学の科学者ロブ・ジャクソンが議長を務め、排出量の定量化に取り組む組織、グローバル・カーボン・プロジェクトが一連の報告書を発表したことで明らかになった。

こうした芳しくないニュースにもかかわらず、ジャクソンはプレスリリースで「今年の結果には落胆しているが、希望は持ち続けている」と述べた。さらに、「米国では、連邦政府が放棄したエネルギー効率化と低炭素の再生可能エネルギーの分野で、都市、州、企業が主導権を握った」と続けた。

ジャクソンの指摘は正しい。排出量に関する米国の国レベルの決定や気候変動対策は大きく不十分で、同国はパリ協定から離脱する一方、州や都市は独自に行動し始めている。しかし、草の根の取り組みによって当面は米国が軌道を維持できると期待する人が多い一方、この報告書は世界規模で排出量が増加していることを詳述している。

「地球温暖化を2℃を大きく下回る水準に、ましてや1.5℃に抑える能力を保つための時間は、残り少なくなっている。」

この報告書は、『Nature Climate Change』、『Environmental Research Letters』および『Earth System Science Data Discussions』に掲載された。報告書によると、化石燃料の使用が2%増加(幅は0.8~3%)した結果、2017年には人間活動全体による世界の排出量が41兆kg(410億メートルトン)に達する見込みだ。

「非常に残念です」と主任研究者のコリン・ル・ケレ氏は述べ、「地球温暖化を2℃を大きく下回る水準に、ましてや1.5℃に抑える能力を保つための時間は、残り少なくなっています」と語った。

CO2排出量の抑制

多くの人は、排出量がほとんど増加しない状態が3年続いたことを、ピークに達した兆候、つまり現在の取り組みによって今後減少に転じる前向きな兆しだと期待していた。しかし、残念ながらそうではないことを、グローバル・カーボン・プロジェクトが示している。

この憂慮すべきメッセージは、今週ボンで開催される国連気候変動会議(COP 23)に出席する政策立案者や代表者に届いている。心を痛めるニュースではあるが、こうした優れた知見を持つ人々が一堂に会し、直ちに行動計画を策定し始められるのは理想的だ。グローバル・カーボン・プロジェクトの報告書は、2017年の世界の累積排出量を国別に示しており、変化を起こそうとする政策立案者にとって不可欠な情報となる。

2017年の米国の排出量は、実際には0.4%減少すると予測されている(-2.7~+1.9%)。しかし、この減少幅は、過去10年間に同国が平均してきた年間1.2%の減少率を大きく下回る。石炭消費の予想外の増加など、排出量が増えている理由としてさまざまな要因が考えられる。2017年だけでGDPが約2.2%増加した米国の経済成長を踏まえれば、これは理解できるかもしれない。

地球全体として、私たちは明らかに誤った方向へ進んでいる。今回の警鐘は、過去3年間に世界の排出量抑制で一定の進展があったものの、私たちの取り組みはまったく不十分だと示した。政策立案者、企業、個人が足並みをそろえ、排出量の増加を止めるために一丸となって取り組むことを期待したい。

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