新たな報告書によると、海洋は再生可能エネルギーの創出にさらに大きく貢献しうる。
科学者らは、海洋を活用した解決策をグリーン・ニューディールの政策に組み込むべきだと主張している。
世界経済フォーラムの「バーチャル海洋対話」では、世界の海洋をどのように管理し、保護すべきかについて議論している。
気候変動への対策において海洋が持つ力を見過ごしてはならない。世界の海洋は、海面上昇やサンゴ礁の被害などの気候変動の犠牲者として見られることが多く、解決策の一部として認識されることは少ないというのが、科学者グループの主張である。
世界各国の政策立案者は、再生可能エネルギー、食料安全保障、持続可能な輸送、森林などの自然生息地の再生に特に重点を置き、気候変動の影響を相殺するための戦略を策定している。こうした政策は米国などでまとめられ、「グリーン・ニューディール」と呼ばれている。
現在、米国の主要な科学者グループが、そうした政策の策定において海洋がはるかに大きな役割を果たすよう求めており、緑に青を加えて「ティール・ディール(Teal Deal)」とすることを提案している。
以下は、科学者らが学術誌『Conservation Letters』に発表した研究に基づく、海洋の可能性を気候変動対策の政策に組み込むべき4つの方法である。
1. 再生可能エネルギーへの注力
海洋の風、波、潮流は、大規模なクリーンエネルギー源であり、電力需要を満たしつつ温室効果ガスの排出量を削減できる。
洋上風力は陸上よりも強く、より安定して吹くため、再生可能エネルギーの途切れのない供給に役立つ。また、最も風が強いのは午後から夕方にかけてであり、この時間帯は太陽光からの再生可能エネルギーの利用可能量が減少する一方で、1日の電力需要は最も高くなる。
さらに、波や潮流のエネルギーを利用する新技術は、再生可能エネルギーの発電に大きく貢献する可能性を秘めている。
2. 持続可能な輸送
世界の国際貿易の大部分は、海上で輸送されている。温室効果ガスの排出量は比較的多いものの、航海をより持続可能にするための多くの解決策がある。
報告書によると、船体設計の変更、液化天然ガスやバイオ燃料、風力への切り替え、船舶の速度と積載量の最適化など、現在利用可能な技術を組み合わせることで、排出量を75%超削減できるという。
3. 食料安全保障
海洋漁業は、人間が消費するたんぱく質の最も持続可能な供給源の一つであり、多くの陸上の食品と比べて全体の炭素排出量(カーボンフットプリント)が低い。
さらなる可能性は養殖業にもある――海洋で魚類や海藻などの植物を特に育成・飼育するプロセスである。
4. 生息地の再生
沿岸生息地の再生(例:マングローブ、干潟、コンブ林)は、二酸化炭素を回収・貯留し、大気中への放出を防ぐのに役立つ。
さらに、沿岸生息地の再生は、洪水や侵食からの保護に役立ち、極端な気象の影響を相殺する。
本報告書は、主要な専門家が海洋の未来について議論する、世界経済フォーラムの「海洋対話」バーチャル会合の一環として発表された。イベントページでセッションを視聴したり、ライブブログで最新情報を確認したりできる。



