インドの森林景観の保全と再生に取り組む、革新的な13の組織

Two people walk down a path flanked by bushes and trees in Vythiri, Wayanad, India.
India is home to at least 1.4 billion people and covers a land area of over 3.2mio square kilometers.Image: Unsplash / Arnold Antoo
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  • 2021年9月、UpLinkと1t.orgは、世界経済フォーラムのヤング・グローバル・リーダーズ・コミュニティおよびグローバル・シェイパーズ・コミュニティと協力し、インドで「トリリオン・ツリーズ・チャレンジ」を開始しました。

  • この取り組みでは、生態系の保全と再生の促進、生計の維持、食料安全保障の強化、AIやブロックチェーンなどの技術活用、国内の都市住民の動員に役立つ、実績あるエコプレナーシップのソリューションを募集しました。

  • 今後数か月の間に、13のイノベーターは、ソーシャルメディアでの紹介、限定イベントへの参加、専門家や資金提供候補者との引き合わせを通じて、取り組みを拡大する機会を得ます。

インドには少なくとも14億人が暮らし、国土面積は320万平方キロメートルを超えます。つまり、世界の人口の17.7%が、世界の国土面積のわずか2.4%に暮らしています。人口密度が高いにもかかわらず、この亜大陸には、記録されている全生物種の少なくとも7~8%が生息しています。植物は4万5,000種、動物は9万1,000種に上り、世界で特定されている34の生物多様性ホットスポットのうち4つが国内にあります。

人間の進歩と環境の持続可能性のバランスを取ることが、インドの持続可能な開発目標と気候目標の達成に不可欠です。こうした背景のもと、世界経済フォーラムと1t.orgは、1t.orgインド・プラットフォームを立ち上げ、官民連携を可能にし、マルチステークホルダーの行動を促し、人々にも恩恵をもたらしながらインドの森林景観を保全・再生する、活力あるエコプレナーシップのエコシステムを育てます。

2021年9月、1t.orgとUpLinkは、「トリリオン・ツリーズ:インド・チャレンジ」を開始し、生計を支え、経済を活性化する森林保全と景観再生の革新的なソリューションを募集しました。このチャレンジは、2030年までに劣化した土地2,600万ヘクタールを再生し、追加的な森林を通じて二酸化炭素換算で25億~30億トンの追加的な炭素吸収源を創出するというインドの公約の実施を後押しする、4つのテーマを中心に据えました。テーマは、エコプレナーシップの成功事例、地域の生計と農業の支援、樹木のための技術導入、都市住民の動員です。

UpLinkに寄せられたすべてのソリューションは、1t.orgの専門家コミュニティによって慎重に審査・評価され、13のイノベーターから成るUpLinkコホートが選ばれました。今後数か月の間に、選出されたトップ・イノベーターは互いに共有し、学び合う機会を得ます。1t.orgとUpLinkはこのグループと幅広く連携し、ソーシャルメディアでの活動紹介、イベントでの発表、ソリューションの加速を支援できる専門家や資金提供候補者との引き合わせを通じて、その取り組みの拡大を支援します。

インドの森林景観の保全と再生に取り組むトップ・イノベーターを紹介します。

アカシア・エコ・プランテーション・サービス

グジャラート州アーメダバードを拠点とするAcaciaは、インド各地で都市林の拡大や大規模植林プロジェクトを進める緑化ソリューションを実施しています。プロジェクトの要件に合わせた宮脇方式の森づくりを専門とし、利用可能なコミュニティ空間をつなぐ植林から、交通量の多い地域など排出量の多いゾーン近くに森林を密集して設ける取り組み、サバルマティ川沿岸地区のような大規模プロジェクトまで手がけています。

アバニ・バイオ・エナジー

「アバニ」は「地球」を意味し、農村の暮らしを支える保全に基づく生計機会の開発に注力する組織として、1997年にベアフット・カレッジのクマオン支部として設立されました。ウッタラーカンド州で地域を中心に据えた事業モデルを展開するAvani Bio Energyは、松葉の堆積による山火事リスクの高まりを電力と木炭に変えています。

野生生物研究センター

野生生物研究センターは、景観と地域社会への深い理解を持つ、野生生物の研究、保全、政策、教育を行う主要な研究機関です。40年以上にわたって培った深い知見を生かし、人間と野生生物の衝突を減らすとともに、農家が農作物栽培からアグロフォレストリーに基づく生計へ移行するよう促すことで、生計機会を創出しています。対象地域は西ガーツ山脈のカルナータカ州にあるバンディプールとナガルホーレの野生生物保護区周辺です。

ファーマーズ・フォー・フォレスト

Farmers for Forestsは、森林減少の防止や森林再生・新規造林の取り組みに、生態系サービスへの支払い(PES)という独自の手法を用いる、若いエコプレナーの活気あるチームです。衛星とドローンによる監視で森林被覆を追跡し、プロジェクトをカーボンクレジット市場につなぐことを目指しています。現在の重点地域はマハーラーシュトラ州、ジャールカンド州、マディヤ・プラデーシュ州です。

グッド・フード・ビレッジ

GFV Farm Products and Servicesは、「グッド・フード・ビレッジ」と呼ばれる、地域を中心に据えた自然の食料林づくりを得意としています。短期・長期に実を結ぶ多様な果樹を密に植栽します。都市のコミュニティには、農村経済の改善と雇用創出を目的に、「村」の未利用農地を所有・支援するよう促しています。タミル・ナードゥ州を拠点とするこの取り組みは、農家向けにブロックチェーンを用いたトレーサビリティシステムを導入し、透明性の向上にも取り組んでいます。

グラティチュード・ファームズ

Gratitude Farmsは、食料林のバリューチェーンを構築しました。肥沃でない土地を微生物豊かな有機土壌に変えるとともに、ポンディシェリとタミル・ナードゥ州の退役軍人や農村女性に生計機会を提供しています。事業には、農地運営、太陽熱乾燥、消費者向け販売(モバイルアプリ経由を含む)、コンサルティング、研修があります。

イシャ・アウトリーチ(カーヴェリー・コーリング)

カーヴェリー・コーリングは、インドが2030年までに掲げる炭素吸収目標の10分の1達成を目指す大規模な運動です。政府との大規模な連携と革新的なモニタリング手法を活用し、12年間で520万人の農家を動員し、タミル・ナードゥ州とカルナータカ州にまたがるカーヴェリー川流域の8万3,000平方キロメートルに24億2,000万本の樹木を植える計画です。樹木を基盤とする農業への移行を目指しています。

オルグロ・ファイバー

Orgro Fibreはグジャラート州を拠点とする、再生を後押しする革新的な企業で、大規模植林の過程で発生する使い捨てプラスチック廃棄物を削減します。生分解性の苗木用バッグは、羊毛、バナナ繊維、サトウキビ、ジュートの農業廃棄物から作られています。

SAI-Sustainable Agro & Rural Development Products

SAI-Sustainable Agroはオディシャ州の農家と連携し、伝統作物と高価値の樹木植栽を間作しています。この1エーカーのアグロフォレストリー・モデルにより、農家は質の高い資材と栽培技術を利用でき、直接市場にアクセスできます。また、若者や土地を持たない人々に、安定した生計をもたらします。

セイツリーズ環境トラスト

Saytreesは、インド複数州で活動し、大規模な森林再生・新規造林プロジェクトの運営管理を確立してきました。アーンドラ・プラデーシュ州では、投入資材を抑えながら農地に多様な果樹と木材用樹木を多層的に植えることで、劣化した農地2万ヘクタールの森林再生を支援しています。

セント・ジュード・ハーバルズ

St. Jude's Herbalsは、一般的な農薬に代わる、安価で効率的かつ持続可能な製品を開発しました。毒性学的に安全性が確認された植物由来の農業用バイオスティミュラントで、幅広い植物病害から作物を守ります。農家は、従来の販売経路と電子商取引の両方を通じて製品を入手できます。

サステナブル・グリーン・イニシアチブ

Sustainable Green Initiativeは、規模の拡大と実践を通じて植栽管理システムを改良してきました。農家による果樹の植栽を支援し、持続可能な生計の創出と、飢餓、貧困、気候変動への取り組みを後押しします。低価格の苗木や近隣への苗圃設置など、サプライチェーンの革新によって価格を抑え、雇用を創出しています。

エネルギー資源研究所(TERI)

TERIが特許を取得した菌根技術は、バイオ肥料として機能するとともに、放棄されたフライアッシュ池、クロルアルカリ灰の堆積場、蒸留所の排水が蓄積した土地の再生にも役立ちます。この技術により、土壌から植物への水分と栄養分の吸収が促進され、根による土壌の団粒化も助けられます。荒廃地の回復と生産性向上に特に有効で、これまでデリー、チャッティースガル州、アーンドラ・プラデーシュ州、グジャラート州、アラブ首長国連邦、カタールで導入されています。

世界経済フォーラムの初期段階イノベーション促進イニシアチブであるUpLinkは、ネットゼロ、自然再生、衡平な未来に不可欠な、目的を重視する起業家を支援し、その取り組みを加速しています。詳細を知り、UpLinkコミュニティに参加するには、こちらをクリック。

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