スペインの研究によると、甲殻類の殻をリサイクルして作る包装材は、生鮮野菜の保存に必要なプラスチック包装を減らし、石油消費を抑え、食品の賞味期間を延ばす可能性がある。
エビの殻から有機物を分離して作るバイオプラスチック、キトサンは、ベビーキャロットの賞味期間を延ばすのに役立ったと、学術誌『Postharvest Biology and Technology』に掲載された研究は報告している。
「キトサンを使えば、ニンジンの賞味期間をほぼ2倍にできます」と、研究を執筆したバスク大学の化学工学教授、Koro de la Cabaは述べた 。
「食べられるうえ、プラスチックより環境に優しい」と彼女は語った。コーティングの味はしないという。製品を効果的に量産できるなら、消費者はファーマーズマーケットで野菜を買い、キトサンを吹きかけて冷蔵庫でより長持ちさせることができる。
「キトサンベースのコーティングを用いた、MAP包装済み即食ベビーキャロットの品質特性」と題する研究は、食品廃棄物が付加価値のある製品になり得ることを示した。ただし、その加工・精製技術が大規模に経済的に成り立つようになることが条件だ。
新鮮な野菜に直接スプレーまたは浸漬して使うことも、薄い包装材として使うこともできるキトサンは、依然としてプラスチック包装より高価だ。
火曜日にスペイン企業との会合を終えた彼女は、精製工程を改善し、キトサン製造に使う電力量を減らすには、さらなる研究が必要だと述べた。
「持続可能性の側面は消費者の関心を集めており、その結果、製造業者も注目しています」とCabaはトムソン・ロイター財団に語った。「しかし、企業は依然として経済性を最も重視しています。」
プラスチックの主原料である石油が安価なことは、キトサン製品の開発を遅らせる可能性がある。企業にとって、包装や食品保存の方法を変える動機が弱まるためだ。
甲殻類由来のこの製品の製造改善には、まだ大規模な投資が行われていないと彼女は述べた。
ハーバード大学 ワイス研究所によると、人類は年間3億トンのプラスチックを生産し、リサイクルするのは約3%にすぎない。残る97%は埋立地に投棄されるか、海洋で分解されずに放置され、食物連鎖と環境に害を及ぼしている。
米国政府の 環境保護庁
によると、2012年には南北アメリカだけで、容器・包装材として約1,400万トンのプラスチックが発生した。2012年に発生したプラスチック廃棄物全体のうち、リサイクルのために回収されたのはわずか9%だった。(報道:Chris Arsenault、編集:Tim Pearce)
本記事は、 トムソン・ロイター財団 trust.org との協力により掲載しています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味しません。
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著者:Chris Arsenaultは、トムソン・ロイター財団で世界の食料安全保障と農業政策を担当している。
画像:2013年4月10日、プラハ近郊のウホリチキ村の投棄場に積まれた圧縮プラスチックボトル。REUTERS/Petr Josek。





