太陽光発電:目的のためなら手段は正当化されるのか?

Rows of solar panels face skywards at the Greenough River Solar project near the town of Walkaway, about 350 km (217 miles) north of Perth October 10, 2012. Australia switched on its first utility-scale solar farm on Wednesday, bringing the country a small step closer to achieving ambitious renewable energy use targets that traditional coal and gas power producers are now fighting to soften. REUTERS/Rebekah Kebede (AUSTRALIA - Tags: ENERGY BUSINESS ENVIRONMENT) - RTR38Z3O
We know that solar power is ultimately a good thing, but do the ends always justify the means?Image: REUTERS/Rebekah Kebede
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科学者たちはつい最近、希少金属テルルが大量に存在することを発見した。テルルは最先端の太陽光発電技術に欠かせない元素だ。まさにこの分野を専門とする太陽光発電の専門家として、私は喜ぶべきだろう。だが、問題がある。鉱床が見つかったのは、手つかずの海域の海底なのだ。

太陽光発電を、理想的なクリーンエネルギー源として思い描く人は多い。太陽光を直接電気に変換し、排出物もなく、石油流出や汚染もなく、完全にクリーンだと。しかし、そうした見方は太陽光パネルの製造に伴う複雑な現実を見落としている。

発電されたエネルギーは確かにクリーンだが、その発電に必要な材料のなかには有毒なものや希少なものがある。ある特定の技術、テルル化カドミウムを用いた太陽電池では、カドミウムは有毒で、テルルは入手が難しい。

テルル化カドミウムは、第2世代の「薄膜」太陽電池技術の一つだ。太陽光発電の大半が現在依存しているシリコンより光をはるかによく吸収するため、吸収層をそれほど厚くする必要がない。厚さがわずか1000分の1ミリのテルル化カドミウム層でも、当たる光の約90%を吸収する。シリコンと比べて安価で、設置も迅速にでき、使う材料も少ない。

その結果、薄膜技術として初めて、研究室から大量生産へと実質的に移行した。現在、テルル化カドミウム太陽光モジュールは、世界の設置量の約5%を占め、計算方法によっては、シリコン太陽光発電よりも低コストの電力を生み出せる。

しかし、テルル化カドミウムの弱点は、地殻中で最も希少な金属の一つであるテルルそのものだ。これほど希少な金属に依存する技術を大規模に推進する価値があるのか、真剣に問わなければならない。

この問題については、以前から意見が分かれている。テルルの埋蔵量データは深刻な問題を示唆しているが、反論としては、この物質の新たな埋蔵地を積極的に探してきた人はいない、というものがある。そもそも、プラチナや金も同じように希少だが、宝飾品や触媒コンバーター(プラチナの主な用途)への需要があるため、実際には十分な量を見つけられている。

大西洋の海底山で新たなテルルの巨大鉱床が発見されたことは、「いずれ見つかる」という説を確かに裏付けている。また、発見に携わったMarineE-Techプロジェクトの英国人科学者たちによれば、これは特に品位の高い鉱石だ。テルルの大半は銅採掘の副産物として抽出されるため、比較的採取量が少ないが、彼らが採取した海底サンプルには、陸上の5万倍の濃度でテルルが含まれている。

水没した山「トロピック海山」は、アフリカ北西部沖に位置する。Image: Google Earth

これを採掘するのは非常に困難で、環境にも大きなリスクをもたらす。テルルが見つかった山頂は、今も海面下1キロにあり、最寄りの陸地までは何百マイルも離れている。

陸上でさえ、採掘は環境にとって決してよいことではない。地域社会を立ち退かせ、森林を壊滅させ、景観に大きな傷跡を残すことがある。どのような安全対策を講じても、地下水汚染につながることが少なくない。

では、海底ではどうだろうか。技術的な難しさと手つかずの生態系を考えれば、深海採掘がどのような破壊を引き起こしうるか、多くの人は直感的に想像できるだろう。パプアニューギニア沖などで計画があるにもかかわらず、まだどこでも実施されていないのも不思議ではない。実際、この新たな発見地で近いうちにテルル採掘が行われるという見通しはない。

深海採掘はリスクを冒す価値があるのか?

しかし、こうした資源が存在するという事実や、希少な材料やリスクの高い工業プロセスに依存する風力タービンや電気自動車用バッテリーの存在は、興味深い問いを投げかける。これらは有用な低炭素技術だが、環境倫理にもかなうことが求められるのだろうか。

再生可能エネルギーに携わる人は皆、木を抱きしめ、サンダルを履いた素敵な左派だ、というイメージがよくあるが、実際はそうではない。そもそも今や巨大産業となり、最終的には化石燃料に取って代わることを目指している。こうした拡大に伴い、規制が緩和されるのではないかという懸念には根拠がある。

太陽光発電が究極的にはよいものだと私たちは知っているが、目的は常に手段を正当化するのだろうか。もっと率直に言えば、化石燃料産業と同じ規模の採掘や掘削と、それに伴う問題が必要になるとしても、太陽光パネルの大量生産を受け入れられるだろうか。

私の考えでは、答えは間違いなくイエスだ。ほかに選択肢はほとんどない。そもそも太陽光発電を大規模に展開すれば、炭素排出を一掃し、地球温暖化とそれに伴う破局を抑える助けになる。

心強いのは、太陽光発電が真に成熟した産業へと成長するなかでも、より高潔で環境に配慮した出発点を持っていたことだ。たとえば、テルル化カドミウムのモジュールにはリサイクル費用が含まれている。また、テルルなどの希少資源は、回収できる。耐用年数が20年以上に及ぶパネルも、その寿命を終えた後に回収可能だ(発電に使われる材料が、燃え盛る炎と炭素の雲のなかで取り返しのつかない形で失われる化石燃料と比べてみてほしい)。

太陽光パネル向けの採掘がもたらす影響は、石油産業や石炭産業に比べれば小さいだろうが、ゼロではない。再生可能エネルギー技術がますます重要になるにつれ、その点を踏まえて期待値を調整し始める必要があるのかもしれない。

いずれ、太陽光や風力向けの材料を求める採掘事業が被害をもたらしたり、工業生産の過程で問題が起きて汚染が生じたりするだろう。既存の代替手段のほうがはるかに悪いため、これは受け入れざるを得ないファウスト的な取引なのかもしれない。残念ながら、完璧なものはない。

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