気候変動:都市の樹木の生存率を高めるには?

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  • 都市の樹種に対する極端な高温と干ばつの影響を評価した最近の研究で、多くの街路樹がその環境に耐えられないことが明らかになった。

  • 木材が緻密で、小さく厚みのある葉が密に茂る樹種は、水を効率よく利用し、干ばつに強い。木材の密度が低く柔らかで、葉が薄く大きい樹種は、高温に弱い。

  • 暑く乾燥した夏に都市の樹木が生き残るには、水を得られることが不可欠だ。

世界各地の都市は気候変動の最前線にあり、都市を涼しくする取り組みを求める声が高まっている。多くの政府が公共空間への新たな植樹に多額の資金を投じているが、温暖化する世界で最もよく育つ可能性が高い樹種はどれだろうか。

「100万本の植樹」といった数値目標が、次のような都市の植樹計画を主導している:ロサンゼルス、ニューヨーク、上海、メルボルン、そしてシドニー。しかし、100万本を植えれば、数十年後に郊外が必ず緑豊かになるとは限らない。

将来、より暑く乾燥した気候の中で樹木が生き残れるよう、適切な樹種の選定や十分な水の供給に、十分な注意が払われていないことが多い。

私たちの最近の研究では、都市の樹種に対する極端な高温と干ばつの影響を評価した。都市で広く植えられ、多くの人に親しまれている樹種の中にも、その環境にうまく耐えられなかったものがあった。この結果は、温暖化する世界で都市緑化計画を成功させるために、今、重要な判断を下す必要があることを示している。

温室での実験

数年間の干ばつが続いた2020年1月、西シドニーのペンリスでは気温が48.9℃に達した。これはグレーター・シドニーで記録された史上最高気温だった。その後、研究者らが約5,500本の街路樹を調査し、その結果10%を超える樹木で樹冠に損傷が見られた。外来の落葉樹種が最も大きな被害を受けた。

この出来事は、極端な高温と干ばつが同時に起きると、都市の樹木が損傷することを示した。

樹木は、葉にある気孔と呼ばれる微細な穴から水分を失うことで、高温時に葉の温度を下げる。十分に水を与えられた樹木は極端な高温にも耐えられることが多い一方、干ばつのストレスを受けた樹木は生き残るのが難しくなることがある。

極端な高温と干ばつは、都市の樹木を損傷させる。Image: デビッド・エルズワース

私たちの研究では、熱帯雨林から半乾燥地の森林まで、さまざまな生息地に由来する広葉常緑樹20種にストレス試験を行った。

苗木は、複数の機関が連携した温室実験で育てた。植物が根づき、環境に順応した後、半数(各種5株)に、5週間かけて徐々に進行する干ばつを経験させた。

水不足の最終週には、すべての植物を6日間の熱波を再現した条件にさらした。

調査で分かったこと

20種の植物の間で、こうした条件への耐性には大きな差があった。

高温と干ばつの両方にさらされた植物のうち、2種では樹冠の枯れ込み(樹冠の健康状態の悪化)が軽度に見られ、別の4種では広範囲に及んだ。

熱波の後、ほとんどの植物は成長を再開したが、個体単位では数株が枯死した。スワンプバンクシア(Banksia robur)が2株、クリムゾン・ボトルブラシ(Callistemon citrinus)が1株だった。

木材が緻密で、小さく厚みのある葉が密に茂る樹種は、水を効率よく利用し、干ばつに強い。今回の研究で最も良好な結果を示した樹種には、オレンジジャスミン(Murraya paniculata)、インランド・ローズウッド(Alectryon oleifolius)、オーストラリアン・チーク(Flindersia australis)が含まれていた。

植物が水を得られる場合でも、高温ストレスへの耐性には種によって大きな差があった。スワンプバンクシア(Banksia robur)とパウダーパフ・リリーピリー(Syzygium wilsonii)は、水が得られる条件でも樹冠の広範囲に枯れ込みが生じた。このことは、雨の多い年にも乾燥した年にも、より高温の熱波が都市の樹木を脅かす可能性を示している。

高温と干ばつに強い樹種が、必ずしも都市を涼しくするのに最適とは限らない。レオパードウッド(Flindersia maculosa)など、干ばつに強い多くの樹種は成長が遅く、葉がまばらなため、日陰や冷却効果が限られる。しかし、こうした樹種を日当たりのよい乾燥地に植えれば、生息環境をつくり、生物多様性を高めることができる。

では、ベンジャミン(Ficus microcarpa)やロンドンプラタナス(Platanus × acerifolia)のように、広く植えられている樹木はどうだろうか。シドニーやメルボルンをはじめ、オーストラリアの各都市でよく植えられている。

こうした樹木は、木材が柔らかく密度が低いうえ、葉が薄く大きく、高温に弱いため、熱波や干ばつの際により大きなリスクにさらされる。一方で成長が早く、広い樹冠を形成して都市部を涼しくする。

そのため、こうした樹木は、雨水や、灌漑などの積極的な管理によって水を得られる場所に植えるべきだ。

損傷した葉を写した画像。Image: アグニェシュカ・ウジェスカ=クラウゼ

暑い未来を見据えて

私たちの研究は、暑く乾燥した夏に都市の樹木が生き残るには、水を得られることが不可欠だと示している。

つまり、都市緑化計画には、いわゆる「ブルーインフラ」の要素も取り入れる必要がある。工学的な解決策によって都市の景観に水を蓄え、植物が利用できるようにする仕組みだ。こうしたインフラは、「水に配慮した都市設計」という包括的な考え方にまとめられる。

世界経済フォーラムは、生物多様性をどのように促進しているのか。

例えば、雨水を含む貯留槽から樹木が水を吸い上げるパッシブ灌漑や、雨水流出をろ過する花壇であるレインガーデンがある。こうした設計が導入されている場所に若木を植えれば、生き残る可能性が高まる。

こうした方法には複数の利点がある。樹木の健康を高め、嵐の際の洪水を防ぎ、地域の水道から追加の灌漑用水を供給する必要を減らすことができる。

世界各地の都市では、極端な高温が市民、インフラ、自然環境に影響を及ぼす。都市を涼しくする樹木と、ますます厳しくなる環境を生き延びる樹木の適切なバランスを実現するには、都市樹木の効果的な計画が今必要だ。

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