シンクタンクEmberのモデリングは、欧州の電力システムを脱炭素化する可能性を示している。
研究者らによると、追加費用なしで、次の10年の半ばまでに95%を達成できる可能性がある。
化石燃料の節約額は、2035年までに合計1兆ユーロに達する可能性がある。
電力システムを刷新し、風力と太陽光の発電容量の拡大ペースを4倍にすれば、欧州は2035年までに推定1兆ユーロを節約できる可能性がある。
これは、新たな報告書を発表したエネルギー分野のシンクタンクEmberの調査結果だ。さらに喜ばしいことに、研究者らは、供給を脅かすことも、より小規模で環境負荷の大きい電力供給を目指す既存計画に追加費用を生じさせることもなく、2035年までに欧州で電力の95%をクリーン化できると考えている。
「クリーン電力の拡大は、三方よしです」と説明するのは、Emberのシニア・エネルギーアナリスト、クリス・ロスロー氏だ。「コストを削減し、欧州を気候変動対策の公約達成へと導き、輸入化石燃料への依存を減らします。欧州は今投資し、2035年までに大きな見返りを得るべきです。」
クリーンエネルギーへの移行に向け、世界経済フォーラムはどのような取り組みを行っているのでしょうか?
欧州におけるグリーンエネルギーへの移行
「ニュー・ジェネレーション」調査では、地球温暖化を1.5°Cに抑えるため、2050年までの最も低コストな道筋を見いだそうと、欧州の電力システムをモデル化した。
3つの道筋はいずれも、2035年までにクリーンな電力システムにつながることが分かった(低排出電力が95%、風力と太陽光が70~80%)。初期投資は最大7,500億ユーロに上る可能性がある一方、化石燃料の節約額は現在から2035年までの累計で1兆ユーロに達する可能性がある。化石燃料価格の高止まりが続けば、この金額は過小評価となる可能性もある。
報告書の著者らによると、こうした移行は気候、人々の健康、エネルギー安全保障にも恩恵をもたらす。
石炭とガスに別れを告げ、風力と太陽光を迎える
報告書のモデルでは、石炭は2030年までに完全に廃止され、排出削減対策を講じていないガス火力の発電量に占める割合は、次の10年の半ばまでに5%未満に低下する。
代わりとなるのは?
太陽光の発電容量は最大9倍に、風力の発電容量は4倍に拡大する必要がある。太陽光や風力の発電量が少ないときの需給調整には、新たなエネルギー技術が役立つと著者らは述べている。
こうした新技術に焦点を当てるのが、世界経済フォーラムのファースト・ムーバーズ・コアリションだ。同連合はダボス2022で参加企業・団体数を拡大した。同連合は、世界最大級の企業の購買力を活用し、脱炭素化が最も難しい世界の部門において、ゼロカーボン技術の開発と進化を促すことを目指している。





