30年後、南極大陸はどうなっているのか? 

Tourists travel to Curverville Island, Antarctica, February 15, 2018. Reuters/Alexandre Meneghini
Fast forward to 2048 the Antarctic is melting and plastics are found in the ice.Image: REUTERS/Alexandre Meneghini
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今から30年後、南極条約のいくつかの重要な条項が改定の時期を迎える可能性があり、大陸の将来は不透明さを増す。

60年にわたり、この条約は、地球最南端に位置する最も過酷で、最も手つかずの大陸を統治する礎となってきた。科学研究を促進し、国際協力を推進し、非軍事化を確保し、領土権の主張を棚上げし、環境保護を強化してきた。その守護役を担うのが南極条約協議国(ATCP)であり、なかでも米国、英国、オーストラリア、ニュージーランド、ロシア、ノルウェー、ドイツ、チリ、アルゼンチンが主要な国々である。

現地では、新世代のロボットやドローンが棚氷の下をのぞき込み、海の深部を探査し、氷河を監視して、「スマート南極」の時代を切り開いている。氷床は決して健全とは言えない。南極大陸では1992年以来、3兆トンもの氷が失われたが、科学研究は活況を呈している。

多くの極地研究者にとって、これは希望の持てる理由だ。しかし政治の舞台では、先行きが暗くなっている。現状、南極条約は南極の科学研究を守る役割を果たしており、商業的または政治的な干渉を防ぐ国際的な防壁となっている。だが年月が過ぎるにつれ、条約とそれに伴う協力体制は、静かにほころび始め、やがて完全に崩壊する可能性さえある。

氷の下に眠る富

1998年、環境保護に関する議定書は、条約に初めて署名されてから7年後に発効した。その目的は、「南極環境ならびにそれに依存し、関連する生態系の保護を強化すること」だった。崇高ではあるものの定義が曖昧で、守るのが難しいと判明した誓約である。しかし、略語や専門用語のなかに埋もれがちな議定書第7条には、不注意な読者なら見落としかねない重要な一文が記されていた。「科学的調査を除き、鉱物資源に関わる活動は禁止する」。明快で簡潔だ。南極の天然資源は、どのようなものであれ、手つかずのまま保たれることになっている。少なくとも今のところは。

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このような研究基地は、南極における定住地に最も近い存在だ。sutterstock

第25条には但し書きがある。「50年の期間が満了した後」に「南極条約協議国のいずれかが要請した場合、可能な限り速やかに会議を開催し、本議定書の運用を見直す」と定めている。つまり、今から30年後の2048年に、ATCPは鉱業を禁じる規制を退け、南極の鉱物資源を採掘し始める可能性があり、大陸をまったく異なる未来へと向かわせるかもしれない。

多くの人は、これは望ましくなく、実行不可能で、考えられないことだと見る。しかし、長年この問題を見てきた人々は、極地政治の未知の領域では、常に予想外のことが起こり得ると知っている。

変わりゆく気候

実際、「考えられないこと」はすでに検討され、半ば実行に移されている。1980年代、ATCPは将来的な資源採掘を規制することを目指し、「南極資源活動規制条約」と呼ばれる国際的な鉱業の枠組みを策定した。これにより、財産権が定められ、英国を含む領有権主張国7か国に特別な権利が与えられた。この枠組みは今日では機能しないだろう。中国とインドが大幅な見直しを求めるのは確実だ。しかし1980年代には、フランスとオーストラリアが離脱し、現在の議定書を支持し始めたことで、ようやくこの条約は棚上げされた。

実際、今では条約に異議を唱える国もあるかもしれない。南極条約が定めた統治体制の多くは、最初に交渉された1950年代後半の、政治、技術、法律、環境の状況がまったく異なる時代にさかのぼる。参加国は12か国に限られ、中国が極地の大国となるずっと前に締結された。当時、南極の氷床は安定していると考えられ、その下に何があるのかはまだ謎に包まれていた。観光はほとんどなかったが、今では南極で行われる最大の産業となっている。

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2048年に時を進めよう。南極では氷が融け、氷の中からプラスチックが見つかり、外来種(さらに増えた人間も含む)が大陸の各地に現れている。ドローンやその他の自動運転機器が日常的に使われ、極地の夏は活気にあふれ、何千人もの観光客がペンギンのコロニーに押し寄せる。南大洋では商業漁業が繁栄し、南極半島と周辺の島々には恒久的な居住地が生まれる。生物資源の採取で得られる利益により、南極での過酷な暮らしが現実のものとなっている。

実際、中国や米国のような主要な極地活動国が鉱業禁止を支持し続けているのは、エネルギー需要を他の場所で満たせるからにすぎない。現在、ATCPは寒冷地技術の向上と南極の環境への習熟に注力しているが、より大きな活動を行う能力と動機を得るまで、そう長くはかからないかもしれない。中国はすでに、水中探査機を使って南シナ海でガスハイドレートや金属団塊を探査している。不穏なことに、水中採鉱や深海エネルギー探査は、今後数十年で成長産業になる見通しだ。

争いの的となる大陸

今から2048年までに、何が変わる可能性があるのだろうか。ほとんど何も変わらないかもしれない。ATCPは議定書を維持し、採鉱禁止を続けると決める可能性がある。そうならない可能性もある。

最近発表されたロス海の海洋保護区は、自然保護活動家にとって明るい兆しだったが、厳しい交渉を重ねる必要があった。この「一般保護区」では漁業が全面的に禁止され、既存の「特別研究区域」と併設されている。同区域では、メロとオキアミの漁獲が限定的に認められている。これらは2047年と2052年に見直しの対象となり、極地統治にかつてない変化をもたらしかねない時期に、さらなる要素が加わることになる。

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ATCPが議定書の規定に異議を唱えると決めれば、その後まもなく自動化された採鉱が始まる可能性がある。賛成派は、地域的な管理をどれほど強化しても食い止められない形で、南極の環境悪化が続いていると主張するかもしれない。あるいは、新たなタンパク源の必要性は「制約の強い」保全措置より優先されるべきだという見方を示すかもしれない。いずれにしても、南極の「特別」な性質は、将来、今と同じほど人々の心を動かさなくなる可能性がある。

2048年以降、南極は他の陸地や周辺海域と同じように国々の間で分割され、資源が徐々に奪われていくかもしれない。南極の将来を案じる人々は、大陸と周辺海域を注意深く見守らなければならない。さもなければ、ドローンや掘削機、追い詰められた政治家たちに、それらを奪われるおそれがある。

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