太平洋の小さな島が、領海の100%を保護している。
ニウエの面積はわずか261平方キロメートルだが、海洋保全で世界をリードする存在となった。
官民による独自のパートナーシップが、ノルウェーと同じ広さの海域を保護する。
ニウエは大きな島ではない。実際、ニュージーランドの北東2,400kmにあるこの隆起環礁の面積は261平方キロメートルで、太平洋の島しょ国の中でも小さな国の一つだ。しかし、海洋保全の世界では、今や大きな存在となった。
領海317,000平方キロメートルの全域を、海洋保全区域に指定したニウエは、海洋環境の保護において他の多くの国を大きくリードしている。現在、同様の保護措置が講じられているのは、世界の海洋の約7%にすぎない。
ノルウェーとほぼ同じ広さの海域を海洋公園に指定した今回の決定に先立ち、近隣のクック諸島は2017年、領海内に海洋保護区を設け、太平洋の190万平方キロメートルを保全している。
ニウエの海洋公園は、政府が独自の官民パートナーシップと呼ぶ取り組みによって実現した。地元の非営利団体トフィア・ニウエが主導する「Niue Ocean Wide(NOW)」がその担い手だ。
島の排他的経済水域内で認められるのは、地元での持続可能な漁業のみとなる。NOWによると、このプロジェクトは「命を支え、未来の世代にも豊かな恵みをもたらし続けるため、海から必要なものだけを取るというニウエの先祖伝来の伝統を反映している」。
独自の自然環境
新たな海洋公園は、世界で唯一カトゥアリの生息地となっている独自の自然環境を保護する。カトゥアリは、毒を持つウミヘビで体長は最大1メートルになり、島に数多くある海食洞に生息する。
ニウエの保護海域は、ザトウクジラの南太平洋の繁殖地の一部でもある。ザトウクジラは出産のため南極から回遊してくる。またニウエは、地球上でも数少ない、人間がクジラと一緒に泳ぐことを許されている場所の一つだ。
クジラに加え、ニウエには世界で最も高密度に生息するオグロメジロザメもいる。Global Fishing Watchは、衛星画像と機械学習を活用して、ニウエの海洋公園内の船舶を特定・監視し、これらの生物やニウエのすべての海洋生物種の未来を守る。
世界経済フォーラムの『新しい自然経済レポートII:自然とビジネスの未来』は、漁業が制限され、持続可能な形で管理される海洋保全区域は、健全で生産力の高い海洋の実現に寄与し得ると述べている。
漁業に関する決定週間
世界貿易機関(WTO)加盟国が、漁業に対する世界全体の公的補助金220億ドルの削減を話し合う首脳会合に向けて準備を進める中、2022年6月の第1週は「漁業に関する決定週間」と名付けられた。
世界経済フォーラムの「フレンズ・オブ・オーシャン・アクション」の共同議長であり、国連事務総長海洋特使でもあるピーター・トムソン氏によると、それは「産業漁船団が海洋資源を持続不可能な形で枯渇させるのを助けるためではなく、沿岸地域社会の持続可能な発展に使われるべき公的資金」だ。
トムソン氏によると、ジュネーブで開かれるWTO首脳会合は、漁業補助金をめぐる20年にわたる交渉の集大成だ。この間、乱獲状態にある世界の魚類資源の割合は25%から34%超に上昇した。
「有害な漁業補助金を撤廃すれば、2050年までに魚類のバイオマスが12.5%増加する可能性があると、科学者たちは算出しています」と同氏は付け加えた。「これは、飢餓の緩和と海洋生物多様性の回復に貢献する3,500万トンの魚に相当すると考えてください。」
海で泳ぐことで、海洋に影響を及ぼす気候変動、乱獲、プラスチック汚染の「完璧な嵐」に注意を促すルイス・ピュー氏は、国連海洋親善大使であり、世界経済フォーラムの元ヤング・グローバル・リーダーでもある。同氏は、海域の30%を海洋保護区にすべきだと述べている。








