新たな研究によると、魚は誰もが想像していた以上に、音を使ってコミュニケーションを取っている。
魚のコミュニケーション能力は、地球の健全性にも影響を及ぼす海洋騒音汚染によって脅かされている。
海を救うための時間は残り少なく、2022年は転機となる重要な年だ。
魚はおしゃべりが大好きだということが分かった。
米国のコーネル大学が率いる研究チームは、魚は、これまで考えられていたよりもはるかに広く音を使ってコミュニケーションを取っていることを発見した。また、一部の魚が非常に長い間、正確には1億5,500万年前からおしゃべりしていた証拠も見つかった。
研究チームは3万4,000種の魚が発する音を調べた。筆頭著者のアーロン・ライス氏は英紙ガーディアンに、その音は「ブープ」「ホンク」「フート」と表現するのが最も適切だと語った。
この研究から、音は「魚の主要なコミュニケーション手段の一つ」だと分かったと、ライス氏は同紙に語った。また、魚たちがおしゃべりする話題は主に食べ物と性だと付け加えた。「繁殖に関わる状況では、より複雑な音が発せられることが分かっています」と同氏は述べた。
研究者によると、浮き袋を振動させて音を出す魚もいれば、骨をこすり合わせて音を出す魚もいる。また、浮き袋の振動を使っておしゃべりする習性は、1億5,500万年前の初期のチョウザメにまでさかのぼるという。
海洋騒音汚染の危険性
現在の魚は、捕食者について仲間に警告したり、餌の存在を知らせたり、群れを維持したり、個体を識別したりするために音を使う。研究者らによると、進化の過程で音によるコミュニケーション能力を持つ魚が有利になってきた。
ライス氏はガーディアンに、海洋騒音汚染を減らすことが不可欠だと語った。「何百万もの魚が、個体群の存続のためにコミュニケーション音に頼っているとしたら、その音響環境を乱すことは実際に重大な影響をもたらす可能性があります」と同氏は述べた。
これまでの研究では、魚には「地域ごとの訛り」があることが、海のどこに生息するかによって分かっている。英国のエクセター大学のチームは、アメリカのタラは「ボップ、ボップ、ボップ」という音を出す一方、ヨーロッパの近縁種は「低く響くうなり声」を出すことを発見した。
健全な海なくして、健全な地球なし
コーネル大学主導の研究の発表は、フレンズ・オブ・オーシャン・アクションの共同議長で国連海洋特使のピーター・トムソン氏が、2022年を、世界の海の健全性の低下を食い止める年にしようと呼びかけた時期と重なった。
「簡潔に言えば、健全な海なくして健全な地球はあり得ず、海の健全性は測定可能な形で低下しています。したがって、2022年がもたらす、海洋の健全性を大きく変える好機が重なるこの機会を無駄にしてはなりません」と同氏は述べた。
2022年には、海洋の現状をめぐる主要な会議が6つ予定されている。6月末に開幕するポルトガル・リスボンでの国連海洋会議もその一つだ。
2022年は「零細漁業と養殖の国際年」でもある。「今年は、プラスチック汚染を終わらせる合意の実現や有害な漁業補助金の撤廃から、気候変動対策における海洋の役割を優先すること、増加する人口に健康的で持続可能かつ公平で手頃な食料を提供することまで、海洋に関する行動を前進させる重要な機会をもたらします」と、世界経済フォーラムのフレンズ・オブ・オーシャン・アクションでコミュニケーション責任者を務めるジェマ・パークス氏は述べた。







