科学者たちはサメ、マグロ、船舶がどこで重なるかを追跡している。その理由とは

Sandbar sharks swim around during a cageless shark dive tour in Haleiwa, Hawaii February 16, 2015. Shark tours are a renowned form of eco-tourism in Hawaii and diving with sharks without a cage is becoming increasingly popular as well. Picture taken February 16, 2015. REUTERS/Hugh Gentry (UNITED STATES - Tags: ANIMALS ENVIRONMENT SOCIETY TRAVEL) - GM1EB2I0G9O01
A big step in ocean wildlife management.Image: REUTERS/Hugh Gentry
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研究者らは、海洋捕食者の生息域を示す地図と漁船団の衛星追跡データを組み合わせ、両者が重なる海域を特定した。公海で野生生物をより効果的に管理するための一歩となる。

地図を作成するため、科学者らは800匹を超えるサメやマグロと、900隻の産業漁船が利用する生息域を分析した。北東太平洋の公海に焦点を当てた結果、台湾、中国、日本、米国、メキシコの船舶が、サメとマグロ7種の重要な生息域で行われる漁業の90%超を占めていることが分かった。

「公海は、海洋における地球規模の共有財産です」と、スタンフォード大学の生物学専攻大学院生で、論文の筆頭著者であるティモシー・ホワイトは述べる。この論文はScience Advancesに掲載された。「こうした分析は、公海での現在の操業形態が最も公平で、最も効果的で、最も望ましいものなのか、私たちが考えるための対話の扉を開きます。」

研究者らは、この知見が、通称「公海」と呼ばれる国際水域を保護する世界初の法的拘束力を持つ条約を現在策定している国連加盟国の助けになることを期待している。

「北米の沿岸近くである種を保護しても、同じ種が外洋で大規模な国際漁業にさらされている可能性があります。魚と船団がどこで出会うかをより透明にすれば、国際的な保護が必要となるホットスポットを特定できます」と、海洋科学教授のバーバラ・ブロックは述べる。

外洋性のサメとマグロ7種の主要生息域予測。Image: Science Advances

漁業と魚

研究チームの取り組みは、Global Fishing Watch、Block Labなどの研究者による2018年の『Science』掲載研究を発展させたものだ。その研究では、船舶の動きを衛星経由で追跡する自動船舶識別システム(AIS)の4年分のデータを用い、機械学習アルゴリズムを開発した。これにより、世界中の7万隻の個別漁船の活動範囲を地図化し、各船の漁法の詳細まで明らかにした。

今回の論文で研究者らは、北東太平洋の12カ国から出た900隻超の船舶の活動に焦点を絞り、この海域で漁船団、サメ、マグロの生息域がどの程度重なるのかをより深く理解しようとした。

一部のサメやマグロの個体群における乱獲への有効な解決策を見いだすうえで、二つの大きな謎が妨げとなってきた。漁業がどこで行われるのか、そして魚がどこにいるのかだ。この謎の解明に役立てるため、研究者らは船舶の位置情報と、「太平洋捕食者標識調査(TOPP)」と呼ばれる10年間にわたる追跡プログラムから得られた海洋生息域の選好データを組み合わせた。

このプログラムの対象には、太平洋クロマグロ、キハダ、ビンナガ、ホホジロザメ、アオザメ、ネズミザメ、ヨシキリザメが含まれる。ネズミザメを除くすべての種は、国際自然保護連合(IUCN)の絶滅危惧種レッドリストで絶滅危惧または準絶滅危惧に分類されている。ただし、北東太平洋地域では一部の個体群が持続可能な形で漁獲されている。

海洋の動態

TOPPプログラムの10年間に、研究者らは個々のサメやマグロに876個の電子標識を取り付けた。数百に及ぶ個体の移動記録は、それぞれ数百から数千キロメートルにわたり、各種が海のどの海域を好むかを示した。

動物、船舶、環境のデータを統合し、研究者らはどの海域で商業漁船団との重なりが最も大きいかを予測した。

「最大の課題は、こうした大きく異なるデータセットを組み合わせることでした」とホワイトは述べる。「最新の船舶追跡技術と機械学習技術を海洋科学者のツールに加えることで、魚と漁業がどのように関わり合うのかをより明確に描き出すことができました。この情報は、管理戦略にどう反映すべきかを考えるうえで役立ちます。」

2020年まで続く国連の公海条約協議は、研究者らの強い関心事となっている。研究者らは、自分たちの研究が、北東太平洋のどの地域を特別に考慮すべきか、どのような漁業活動に対処する必要があるか、また、これらの海域の保護でどの国が重要な役割を担うかを検討する手がかりになると考えている。

「これらの分析によって、この海の動態をより深く見つめ、管理者や利害関係者がどこに注目すべきかを考える機会が得られました」と、共著者でスタンフォード大学ホプキンス海洋研究所の研究員、フランチェスコ・フェレッティは述べる。「地球上でも特に優れた海洋環境の一つであるこの一角を守るため、私たちはさらに力を尽くす必要があります。」

その他の共著者は、米国海洋大気庁、カリフォルニア大学サンタクルーズ校、デラウェア大学、サンシャインコースト大学に所属している。この研究は、ベルタレリ財団、米国科学財団、カリフォルニア海流統合生態系評価プログラムの助成を受けた。

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