ミツバチの個体数が減少、米国の作物収量が大幅に落ち込むおそれ

Pollination by wild and managed insects is critical for most crops.Image: Photo by Kai Wenzel on Unsplash
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  • ミツバチなど花粉媒介者の数が減少するなか、米国全土で果実の収量が落ち込んでいます。

  • 野生および管理下にある昆虫による受粉は、ほとんどの作物にとって欠かせません。

  • 米国では、花粉媒介者に依存する作物の生産が年間500億ドル超を生み出しています。

研究者らによると、ミツバチなど花粉媒介者の不足により、米国全土でリンゴ、サクランボ、ブルーベリーの収量が減少しています。

世界の作物の大半は、受粉をミツバチや野生のハチに依存しています。そのため、新たな研究によると、管理下にあるハチと野生のハチの双方の個体数減少が食料安全保障への懸念を招いています。

「多くの作物は受粉が制約要因となっており、花がより多く受粉すれば作物の生産量が増えることが分かりました。また、セイヨウミツバチと野生のハチは、全体として同程度の受粉を担っていることも分かりました」と、ラトガース大学ニューブランズウィック校環境・生物科学部の生態学・進化学・天然資源学科教授で、論文の筆頭著者であるレイチェル・ウィンフリー氏は述べています。論文は『Proceedings of the Royal Society B: Biological Sciences』に掲載されました。

野生および管理下にある昆虫による受粉は、ほとんどの作物にとって欠かせません。Image: 王立協会

「在来種のハチの生息環境を管理したり、セイヨウミツバチの群れを増やしたりすれば、受粉が促進され、作物の生産量が増える可能性があります」とウィンフリー氏は述べています。

必須微量栄養素を供給する作物を含め、野生および管理下にある昆虫による受粉はほとんどの作物に欠かせず、食料安全保障にも不可欠だと、研究は指摘しています。

米国では、花粉媒介者に依存する作物の生産が年間500億ドル超を生み出しています。近年の証拠によると、セイヨウミツバチ(Apis mellifera)と、一部の在来種の野生のハチが減少しています。

科学者らは、米国全土およびカナダのブリティッシュコロンビア州にある131の農場で、リンゴ、ハイブッシュブルーベリー、甘果オウトウ、酸果オウトウ、アーモンド、スイカ、カボチャについて、作物の花に対する昆虫の受粉と収量のデータを収集しました。

調査対象のうち、リンゴ、甘果オウトウ、酸果オウトウ、ブルーベリーでは受粉が制約要因となっている証拠が見られ、十分に受粉した場合と比べて現在の収量が低いことが示されました。

ほとんどの作物で、野生のハチとミツバチは同程度の受粉を担っていました。

米国における7品目すべての作物について、野生の花粉媒介者による年間生産額は、推定15億ドル超でした。花粉媒介者に依存するすべての作物について見れば、野生のハチによる受粉の価値はさらに大きくなります。

「花粉媒介者の減少は、調査した作物の大半で収量の低下に直結する可能性があることが、今回の結果から分かりました」と研究は述べています。

今回の結果は、野草を増やすことや、セイヨウミツバチ以外の管理下にある花粉媒介者を利用することなど、野生のハチを保全または増やす取り組みによって収量が増加する可能性を示しています。ミツバチの群れへの投資を増やすことも選択肢の一つです。

この研究は、米国農務省国立食料農業研究所(USDA-NIFA)の特産作物研究イニシアチブが資金を提供した、統合作物受粉プロジェクトの一環として実施されました。

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