ケニアの環境保護に向けた新たなハイテク計画

The sun sets on one of the islands of Lamu archipelago, a small group of islands off Kenya's north coast. Lamu began life as a 14th century Swahili settlement, but the island has seen many visitors and influences, including Portuguese explorers, Turkish traders and the Omani Arabs. Lamu is a peaceful tropical island where there are no vehicles and the donkey and the dhow remain the dominant form of transport. Once a tourist attraction, Lamu's beaches and hotels are almost empty as at the beginning of December 2003 the United States renewed a call for US citizens to avoid all non-essential travel to Kenya after warning of possible imminent terrorist attacks. Picture taken December 10, 2003. NO RIGHTS CLEARANCES OR PERMISSIONS ARE REQUIRED FOR THIS IMAGE REUTERS/Antony Njuguna PP03120044 - RP4DRIALVCAA
Each government-issued Mvuvi card features a photo and fingerprint taken from its registered owner.Image: REUTERS/Antony Njuguna
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ケニア北部沿岸の漁村が、気候変動の脅威の緩和に不可欠なマングローブを伐採し、水域を荒らす密猟者と、正当な漁師や伐採者とを見分けることを目的とした「スマート」身分証の最初の恩恵を受ける。

政府発行のMvuviカード(スワヒリ語で「漁師」を意味する)には、登録者本人から採取した写真と指紋が記載されている。

当局は、近距離無線によるデータ転送機能を備えた通信ソフトウェアを搭載したスマートフォンを使ってカードを読み取ることができる。

政府によると、ケニアの保護対象マングローブ林の約60%が存在するラム郡で最初に使用されるこのカードにより、治安が強化され、違法な漁業や伐採が抑制されることを当局は期待している。

「漁師を装って海に出ていながら、実際にはマングローブを違法に伐採している人たちがいる」と、ラム郡のサムソン・マチャリア郡長は、トムソン・ロイター財団への電話インタビューで語った。

「マングローブの過剰な伐採は、海岸沿いや島々の生態系に、気候変動の影響(による被害)をもたらすだろう」と同氏は付け加えた。

環境科学者は以前から、地球温暖化の脅威を軽減する上でマングローブ林が果たす重要な役割を強調してきた。

しかし、海上にいる人物が誰なのかを正確に把握できなければ、違法にマングローブを用いて漁業や伐採を行う者の取り締まりは困難だと、同氏は強調した。

ケニア沿岸のラム島で、新港の建設が予定されているインド洋の砂浜地帯の一部を、枯れたマングローブが覆っている。Image: REUTERS/Anjali Nayar

塩害が進む土地、魚の減る海

ケニアの沿岸地域社会は、すでに気候変動の影響に苦しんでいる。

世界的に、科学者らは炭素排出の影響により、水温が予想をはるかに上回る速さで上昇していると警告している。

海水温が上昇すると海水は膨張し、それによって海面が上昇する。これに不安定さを増す気象が加わることで、農地は洪水や不作の被害をますます受けやすくなっている。

海水温の上昇はまた、より強力なサイクロンやその他の嵐を引き起こし、海水を陸地へと押し寄せさせる可能性がある。

沿岸の陸地を守るマングローブ林が減少したことで、土壌は塩分を帯びて作物を枯らしつつあり、また激しい雨によって流されつつあると、科学者らは述べている。

海水温の上昇は魚類にも脅威となっており、特にケニアのように珊瑚の白化を経験してきた地域では深刻である。

「漁師からは、水温の上昇と珊瑚の損傷および白化の進行によって一部の魚種が姿を消しつつあり、産卵場所が大幅に減少していると報告されている」と、WWFのベット氏は語った。

ベット氏は、地元の漁師がますます貧しく、追い詰められていく様子を目の当たりにしてきた。中には、以前より小さくなる漁獲量を補うため、より大きなリスクを冒す者もいる。また、漁業を完全にやめてしまった者もいるという。

「魚の数が減ったため、漁師は今、10〜15年前には礁の近くで漁をしていたのに対し、普段慣れ親しんだ礁を越えてさらに遠くまで出ていかざるを得なくなっている」と同氏は語った。

また、ベット氏は、伝統的な方法と小型の木造船を使う地元の漁師は、より近代的な漁具を使う外国船と競争するのに苦労していると指摘した。

治安上の懸念

欧州連合(EU)と米国国際開発庁(USAID)の資金援助を受けて、Mvuviカード事業は2018年に開始された。試験段階では、ラム郡のキワヨ島の漁師に250枚のカードが配布された。

その後、制度上の安全性の欠陥が判明したため、これらのカードは最終的に無効とされたと、キウンガ・ユース・ブンゲ・イニシアチブ(KYBI)のプログラム責任者であるマテンゲ・ンドゥング氏は説明した。

この地域の市民社会団体が、カードの対象となる漁師を探して登録する役割を担っている。

同団体は現在、参加者の個人情報の安全性を強化するため政府と協力しており、そのデータベースを保存するための政府サーバーの容量確保について協議中であるとンドゥング氏は述べた。

その間に、KYBIは700人の漁師を登録し、月末までに全員にカードを発行したいと考えている。

「第1段階では1,000人の漁師にカードを発行することを目標としている」とンドゥング氏は語った。

同氏は、Mvuviカードが、気候変動、密漁、マングローブの減少という三重の要因によって既に深刻な打撃を受けている漁業を守ることに成功することを期待していると述べた。

キワヨ出身の34歳、アリ・テワ氏は、16歳で学校を辞めてから漁師として働き始め、ラム郡周辺の海で魚が豊富に獲れた時代を覚えている。

「1990年代には、30分から3時間ほど(沖に)出るだけで、約200キログラム(440ポンド)の魚が獲れた」と同氏は語った。

「今では、一日中出ていても、何も獲れないこともある。」

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