気候変動でアレルギーの季節は悪化しているのか?科学者たちはそう考える

A photo of pollen in a flower climate change environment allergies health
In the US alone, more than 50 million people are allergy sufferers.Image: Unsplash/ Sergio Valdivia
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  • 米国だけでも、5,000万人以上がアレルギーを抱えています。

  • 気候変動により、自然の花粉シーズンが長期化しています。

  • 米国では、花粉シーズンの開始が1990年代より20日早まっています。

始まりは、呼吸にわずかな変化を感じることかもしれません。少しふらつくこともあるでしょう。目に涙がにじみ、肌がちくちくし始めます。やがて神経の信号が、自分では抑えられない反応を引き起こします。そして、くしゃみが出ます。

くしゃみをすると、時速160km近い速度で、口や鼻から空気、粘液、細菌が吐き出されます。最大8メートル先まで飛ぶこともあります。

アレルギーの季節には、不運にも、上記の症状の一部またはすべてに悩まされ、時間の大半を費やす人もいます。米国だけでも、5,000万人以上がアレルギーに苦しんでいます。

科学者たちは、気候変動によってアレルギーの季節が早く始まり、長引く可能性があると指摘しています。

花粉の飛散期間が長期化

米国内の複数の研究機関に所属する研究者チームが、1990年から2018年までの花粉動向に関するデータを検証しました。その結果、花粉が空気中に現れる時期は以前より20日早まり、濃度も大幅に高くなっており、最大21%上昇していることが分かりました。

米国科学アカデミー紀要(PNAS)に掲載された報告書の著者らは、次のように記しています。「空気中の花粉は呼吸器の健康に大きな影響を及ぼし、人間活動に起因する気候変動によって花粉濃度が高まる可能性があるほか、花粉シーズンが長期化する可能性もある。」

米国全土の花粉動向:暖色系は、年間の花粉積算量が増加していることを示す。Image: PNAS/William R. L. Andereggほか

さらに、研究結果は「人間が引き起こした気候変動によって、北米の花粉シーズンはすでに悪化している」ことを強く示唆しています。研究者らは、状況は今後さらに悪化する可能性が高く、一部の人々の呼吸器の健康に深刻な影響を及ぼしかねないと考えています。

大気質への圧力の高まり

研究者たちはまた、より広い意味で、大気質が気候変動の影響を受け、また気候変動に影響を及ぼす仕組みについても研究しています。

米国環境保護庁によると、気候の変化は地域の大気質に影響を及ぼす可能性があります。こうした影響には、大気の温暖化によって、健康に有害となり得る地上オゾンが増加する可能性も含まれます。専門家は、気候変動が微小粒子状物質やその他の大気汚染物質に及ぼす影響も調査しています。

あなたの国の空気はどれほどきれいですか?Image: Visual Capitalist

歴史的に、化石燃料の燃焼は大気質悪化の主な要因の一つでした。大気汚染による健康被害で、世界では毎年800万人以上が亡くなっています。これは、ハーバード大学、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン、バーミンガム大学、レスター大学の研究によるものです。主な原因は、石炭、ガソリン、ディーゼルに由来する危険な粒子を含む空気です。死亡原因には、心臓病、肺がん、脳卒中があります。

PNASの報告書はさらに、「アレルギーと喘息は、米国で相当な疾病負担とそれに伴う医療費をもたらしている」と述べています。

大気質の悪化、呼吸器の健康、気候変動という課題を結び付けたこの研究は、深刻な公衆衛生危機が継続的に起こり得ることを示しています。また、世界の平均気温が上昇し続ければ、状況はさらに悪化する可能性があると警告しています。

状況を変えるために

気候変動とその防止に向けた取り組みは、依然として世界的な大きな課題です。世界経済フォーラムの最新のグローバルリスク報告書が示すように、対策を怠れば深刻な脅威となります。

しかし、パリ協定やミッション・ポッシブル・パートナーシップのような世界規模の取り組みから、1t.org(10億本の木)米国支部のような対象を絞ったイニシアチブまで、企業、政府、市民社会は迅速な変化を実現するために協力しています。

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