アイスランドは、ヴァイキングによって伐採された、かつての森林を取り戻そうとしている。
ただし、さまざまな要因により、進展は遅れている。
森林再生には、国内の二酸化炭素排出量の一部を相殺し、土壌の質を改善するなど、アイスランドにとって多くの潜在的な利点がある。
ハイブリッド樹木も森林再生で重要な役割を果たす可能性がある。アイスランド森林局は、気候変動で気温が上昇した環境により適応できる可能性のあるヨーロッパ種とシベリアカラマツを交配している。
100年前にアイスランドに住んでいたなら、きっと木を一度も見たことがなかっただろう。9世紀にそれまで無人だったこの地に定住したヴァイキングが、すべて伐採してしまったからだ。しかし近年、岩だらけで異世界のような風景で知られるこの国は、失われた森林を取り戻そうとしている。
進展が遅れているのには、さまざまな理由がある。アイスランドの痩せた土壌は窒素に乏しく、そのため樹木の成熟に長い時間がかかる。また、気温が低いことも樹木の生育を難しくしている。さらに、外来種のウサギが大量に流入し、若木を好んで食べるようになったことで、森林再生の妨げにもなっている。
しかし、最近のデータによると、アイスランドの植樹の取り組みは成果を上げている。アイスランド森林協会によれば、現在、森林や低木が占める面積は、同国が森林再生の取り組みを強化した1990年の6倍に達している。毎年何百万本もの苗木が植えられたおかげで、今ではアイスランドの国土の2%が森林に覆われている。アイスランド森林協会。
かつてアイスランドの推定25~40%に広がっていた細いシラカバやヤマナラシなどの樹木と比べると、これはわずかな面積だ。しかし、森林の成長がようやく加速し始めたことを示している。「とても喜ばしいことですし、もちろん今後も続けていきたいです」と、森林研究所の森林官アルノール・スノラソン氏は4月、アイスランドのメディア『Vísir』に語った。
アイスランドに樹木が少ないのはなぜ?
1,000年以上前にヴァイキングが初めてアイスランドに到着すると、彼らはすぐに島の森林を伐採し始めた。北欧から来た新住民は、燃料や建築材料として木材を頼りにし、鉄器を鍛造するために木炭を使った。
ヴァイキングは、作物の栽培や羊の放牧に土地を使うためにも、森林を切り開いた。この決断は、長期的にはアイスランドの農業に大きな問題をもたらすことになる。森林の大規模な伐採と火山性の土壌が相まって、広範囲にわたる土壌侵食が起き、後の世代の農家にとって、食料を育てたり家畜に十分な草を食べさせたりすることが難しくなった。
アイスランドはどのように森林再生を進めているのか
森林再生にはアイスランドにとって多くの潜在的な利点がある。土壌の質を改善して農家にも恩恵をもたらすことから、砂嵐を防ぎ、国内の二酸化炭素排出量の一部を相殺することまで、幅広い効果が期待できる。
これまで、政府機関のアイスランド森林局やその他の林業団体は、同国固有のシラカバに加え、外来樹種でも成果を上げてきた。これらは、シベリアカラマツ、ロッジポールマツ、アメリカクロヤマナラシなど、雨が多く風の強い同国の気候に適応できる樹種だ。
ハイブリッド樹木も森林再生で重要な役割を果たす可能性がある。アイスランド森林局は、シベリアカラマツをヨーロッパ種と交配している。この種は、気候変動で気温が上昇した環境により適している可能性がある。
自然を活用した気候変動対策について、世界経済フォーラムは何をしているのか?
世界は、自然破壊の加速と気候変動という、複合的な環境危機に直面している。
自然を活用した気候変動対策(NCS)、すなわち炭素貯留を増やし、炭素排出を減らす保全・土地管理プログラムへの投資は、両方の危機に対処し、環境面と社会面でさらなる恩恵をもたらす重要な方法となる。

フォーラムの「自然とネットゼロ」報告書のために実施された調査は、NCSによって2030年までに1.5度および2度目標の経路を達成するために必要な気候変動緩和の3分の1を実現でき、他の二酸化炭素除去手段よりも低コストであるという推計を裏付けている。この報告書は、自主的炭素市場拡大タスクフォースの提言を踏まえ、企業のリーダー、政策立案者、市民社会の連携を通じて、高品質なNCSの拡大を加速し、市場を開拓するための6つの行動を示している。

協力を促進するため、2019年、フォーラムは持続可能な開発のための世界経済人会議と共同で、官民の関係者を集めてNCSへの投資機会と障壁を特定することを目的とする自然を活用した気候変動対策アライアンスを設立した。
NCSアライアンスの加盟組織は専門知識を提供し、企業によるNCSクレジットの信頼性ある利用に関する指針として、企業向け自然を活用した気候変動対策を策定した。
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