砂漠が炭素吸収帯になった経緯

砂漠が炭素吸収帯になった経緯
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私たちが世界の砂漠について考えるとき、水が豊富であることは最後に思い浮かぶことの一つだろう。しかし、中国北西部のタクラマカン砂漠については、その認識が変わるかもしれない。

砂漠の空気中の二酸化炭素量を調査していた研究チームは、タリム盆地と呼ばれる砂漠の一地域の周辺で、この温室効果ガスが大量に消失していることを知り驚いた。

最も可能性の高い説明は、研究チームが最近学術誌『 Geophysical Research Letters』で報告したところによると、北米の五大湖すべてを合わせたよりも多くの水を有する巨大な地下の海が存在することである。

「砂の下にこれほど多くの水があるとは、人々がこれまで想像したことすらなかった」と、ウルムチ(新疆ウイグル自治区の区都)にある中国科学院新疆生態地理研究所で本研究を主導した李彦教授は、 South China Morning Postに語った。本研究を初めて知ったのも同紙からであった。「砂漠の定義は変わらなければならないかもしれない」

盆地とは、定義上、雪を頂く近隣の山々の斜面を流れ下る融雪水など、水系から水を集める谷のことである。タリム盆地の北には天山山脈、南には崑崙山脈があり、この二つの山脈が盆地を縁取っている。

しかし、タリム盆地を見ても、水はまったく見えないだろう:

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NASA Landsat

これは一つには、地元住民が農作物の灌漑のために融雪水の大半を集めているためである。残りは地中に浸透するか、乾燥した砂漠の空気中に蒸発する。

研究チームは砂漠全域のほぼ200か所を訪れ、地下深部の水のサンプルを採取した。次に各サンプルの二酸化炭素量を測定したところ、非常に高い濃度を示すことが判明した。その濃度は、地面が毎年約5000億ポンドの温室効果ガスを吸収していることを示唆するほどだった。(比較のために述べると、5000億ポンドは、地球の海洋に 貯蔵されている二酸化炭素量の約0.0005%に相当する。)

これにより、タリム盆地は、大気中から二酸化炭素を相当量吸収する地域として、専門家が「炭素吸収帯」と呼ぶものに該当する。ほとんどの炭素吸収帯は、大気中の二酸化炭素を吸収して酸素を生み出す植物が密集している。植物が乏しい砂漠は、通常この称号の対象として考えられることはない。

では、この砂漠はどのようにして、これほど活発に二酸化炭素を吸収する場所になったのだろうか。

研究者らは、この現象は2000年前に地域の入植者が土地の灌漑を始めた時期にさかのぼると考えている。また、地元の農地の土壌は海水と同様に塩分を含んでおり、空気中の二酸化炭素を淡水よりも 容易に 溶かし込む。

「人類の歴史を通じた農業開発により、炭素吸収源が強化されてきた」と、研究者らは報告書に記している。

研究チームはまた、地下水サンプルから得た二酸化炭素の測定値を地表水中のCO2濃度と比較し、時間の経過とともに盆地に浸透した水量と、地下の水の総量を算出した。その推計によれば、地下には五大湖すべてを合わせた量の最大10倍の水が存在する可能性があるという。同チームは South China Morning Postに語った。

ただし、研究者らは地元住民に地下水の掘削を勧めていない。その水は極めて塩分が強く、過去2000年間に吸収してきた二酸化炭素により高度に炭酸化しているためである。

本記事は、 Business Insiderとの提携により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムの見解を支持するものではありません。

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執筆者:Jessica Orwigは、Business Insiderの科学記者です。

画像:日の出とともに羊の群れを率いる男性。REUTERS/ Khaled al-Hariri。

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