テック業界におけるグリーンピースの聖人と罪人

A woman holding a smartphone
Smartphone world … the tech sector currently uses an estimated 7% of the world’s electricity.Image: REUTERS/Eric Vidal
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人口の少ない欧州の国デンマーク(人口576万人)は、環境への取り組みで知られています。同国は発電に石炭を使うのをやめる計画を2030年までに実行する予定で、最後に残っていたデンマーク資本の石油会社は売却されました。

消費者向けICTの電力消費に関する新たな傾向(グリーンピースの報告書で引用)Image: ゴールウェイ大学

さらに、2017年2月22日には、風力発電で国全体に1日分の電力を供給できる量を発電しました。2017年通年では、電力の43%を風力タービンで発電し、その割合を50%まで引き上げることを目指しています。

しかし、テック産業の急成長により、デンマークの環境に優しいという評判は揺らぎつつあります。国内では新たに6つのデータセンターを建設する計画があり、電力需要は大幅に増加する見込みです。再生可能エネルギーの供給量を際限なく拡大することはできず、わずかな供給増でも導入には費用と時間がかかります。

こうした状況から、デンマークは炭素由来の電力に頼り続けることになり、今から2030年までに国内の炭素排出量が10%増加すると予測されています。石炭火力発電所が稼働を停止する予定なのは、その2030年です。

いささか皮肉なことに、デンマークで再生可能エネルギーの割合が比較的高いことは、自社のカーボンフットプリントを意識するテック企業を引きつけています。しかし、これはデンマークだけの現象ではなく、世界各地への警鐘かもしれません。

データ需要

テック産業のエネルギー使用量を評価する際に関わる数字には、実に驚くべきものがあります。たとえばNetflixは、北米のインターネット通信量全体のおよそ3分の1を占めています。また、動画ストリーミングサービスは2020年までに、米国とカナダだけでなく世界全体で、インターネット上を流れる全データの80%を占めると予測されています。現在、テック産業は世界の電力の推定7%を使用していますが、2025年までにその割合は驚異的な20%にまで上昇する可能性があります。テック産業を一つの国とみなすと、世界の電力消費量で米国、中国に次ぐ第3位になります。

大手テックブランドの間では、エネルギー消費をより責任ある形で管理する意識が高まっていますが、取り組みには企業間で差があります。

消費者向けICTの電力消費に関する新たな傾向(グリーンピースの報告書で引用)Image: ゴールウェイ大学

環境団体グリーンピースは、世界最大級のオンライン企業が環境に及ぼす影響を精査しました。同団体の報告書「クリーン・クリック:グリーンなインターネット構築をめぐる競争を制するのは誰か?」では、エネルギーに関する透明性、再生可能エネルギーの利用への取り組み、エネルギー効率、再生可能エネルギーの調達、エネルギー政策への働きかけに基づいて、テック企業を評価しています。

各社の評価の一部を紹介します。

ソーシャルメディア

グリーンピースの報告書では、FacebookとInstagramはクリーンエネルギー指数でともに67%を獲得し、A評価を受けるなど、好成績を収めています。LinkedInとTumblrがB評価でこれに続きます。一方、Twitter、Pinterest、Redditなどの有名企業は、振るいませんでした。

音楽

クリーンエネルギー指数で83%を獲得したAppleのiTunesは他を大きく引き離し、A評価を受けた唯一の音楽ストリーミングサービスです。B評価やC評価はなく、Spotifyが56%で唯一のD評価でした。PandoraやSoundcloudなどはF評価でした。

「クリーン・クリック:グリーンなインターネット構築をめぐる競争を制するのは誰か?」Image: グリーンピース

電子商取引

グリーンピースが取り上げた電子商取引企業13社のうち、A評価を得た企業はありませんでした。オンライン市場を運営するEtsyとeBayが最も高いB評価を獲得。小売大手AmazonはC評価でした。残る10社はすべてF評価で、多くはクリーンエネルギー指数でわずか2%にとどまりました。

動画

動画ストリーミング部門でも、A評価はGoogle傘下のYouTubeだけでした。Amazon PrimeはC評価で、競合するNetflixとHBOを上回りました。NetflixとHBOはVimeoとともにD評価。VevoやHuluなどはF評価でした。

「クリーン・クリック:グリーンなインターネット構築をめぐる競争を制するのは誰か?」Image: グリーンピース

メッセージング

オンラインで最大級の知名度を持つサービスの一つが、メッセージングに限らずWhatsAppです。グリーンピースによると、同サービスは好成績を収め、A評価を受けました。ただし、クリーンエネルギー指数の評価は67%で、AppleのiMessageが獲得した83%には及びませんでした。

テックブランド全体の成績を見ると、Apple、Facebook、Googleが最も優れており、いずれもA評価を獲得しました。

  • Adobe:B

  • Microsoft:B

  • Salesforce:B

  • Amazon Web Services:C

  • HP:C

  • IBM:C

  • Alibaba:D

  • Oracle:D

  • Samsung:D

「クリーン・クリック:グリーンなインターネット構築をめぐる競争を制するのは誰か?」Image: グリーンピース
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