オーストラリア気象局によると、1月15日までの4日間は、観測史上でも特に暑い日が続きました。同局は全国を対象に一連の警報を発令しています。オーストラリア北西部の町マーブル・バーでは、気温が40°Cを超える日が22日連続し、ある時点では気温が50°C(122°F)に達したとCNNは伝えています。
健康警報がシドニーとニューサウスウェールズ州全域に発令され、住民には屋内にとどまり、水分を十分に取るよう呼びかけられました。同州の環境保健局長リチャード・ブルーム博士は、次のように述べました。
「このような状況は、重い病気や入院、さらには死亡につながることがあります。75歳を超える人、慢性疾患のある人、ひとり暮らしの人は、とりわけ危険にさらされています。」
シドニーの住民には、市内の鉄道網を利用した「不要不急の移動」を控えるよう求める警告も出されました。ニューサウスウェールズ州のアンドリュー・コンスタンス運輸相は、「この暑さによる困難を考えると、鉄道網に何らかの運行障害が起きる可能性があると見ています。そうなった場合は、状況に応じて対応します」と述べました。
しかし、熱波は国全体に影響を及ぼしています。内陸部から広がる熱気が風にあおられ、西のパースから東のブリスベンまで、人口が特に密集する地域へ押し寄せています。
災難を招く暑さ
暑さは、主要なスポーツ大会の運営に支障が出るほどです。全豪オープンテニスでは、ドイツのアンドレア・ペトコビッチ選手が倒れました。ルーマニアのイリナ=カメリア・ベグ選手との1回戦の最中で、本人は「暑さが原因」だと話しました。
英国のヘザー・ワトソン選手も、クロアチアの第32シード、ペトラ・マルティッチ選手との試合中に暑さの影響を受けたとメディアに語りました。
南半球の夏の盛りに開催される全豪オープンでは、暑さにぐったりする人が出るのは今回が初めてではありません。昨年も、グランドスラム大会で人々が倒れ、熱中症を訴えました。
2014年には、観客1,000人が熱中症の治療を受け、大会の猛暑対策規定に基づいて試合が中断されました。この規定では、審判に休憩時間を延長する権限が与えられ、続行には暑すぎると判断した場合は試合を打ち切ることもできます。

自転車競技界も熱波の影響を受けています。プロ自転車競技シーズン最初の大きな大会はツアー・ダウンアンダーですが、ノバテック第2ステージ(ノーウッドからアングストンまで)は、暑さのため約30km短縮されました。
「選手、観客、そしてレースに関わるすべての人の安全と健康が、常に私たちの最優先事項です」と、レースディレクターのマイク・タートゥル氏は述べました。
生態系への影響
熱波は、魚の大量死も引き起こしている可能性があります。1月第1週、ニューサウスウェールズ州メニンディーのダーリング川で、ほぼ100万匹の魚が死んでいるのが見つかりました。熱波、干ばつ、藻類の大量発生が重なり、水路の酸素が不足したことが原因です。

地域水資源相のナイアル・ブレア氏は、次のように述べました。「州全域で気温が高く、長引く干ばつによる水質悪化も多くの場所で起きています。残念ながら、今後さらに魚が死ぬ可能性があると見ています。」
暑さのため、アデレードではコウモリの群れが木から落ちているとの報告もあります。11月にはクイーンズランド州の熱波で、推定メガネオオコウモリ2万3,000匹――種全体の約3分の1――が死にました。
南オーストラリア州の果樹農家にも大きな被害が出ています。モモやネクタリンなどの核果類が「内部から焼ける」ように傷み、収穫前に腐ってしまうといいます。
「高温で実が傷み、内側から焼けたようになって柔らかくなり、使いものにならなくなります」と、ドライド・ツリー・フルーツ・オーストラリア会長のクリス・ワーナー氏はABCに語りました。
オーストラリアの環境保護団体202020 Visionが実施した調査は、極めて局地的な微気候も問題の一因であることを示しています。都市部の熱負荷は近隣地区に均等に及ぶわけではなく、隣接し、その他の条件が同じ郊外同士でも、気温に最大20°Cの差が見られました。
報告書は、こうした都市のヒートアイランドの一部が今や互いにつながり、はるかに広い範囲を覆うようになっており、「都市の熱大陸」と呼ばれていることを指摘しました。





