森林は地球の地表面のほぼ3分の1を覆っています。
1990年以降、4億2,000万ヘクタールが失われました。
国連が明かす森林の知られざる5つの恩恵。土壌の保護から世界の都市への水の供給まで、その役割を紹介します。
気候変動に対処するには、1兆2,000億本の木を植える必要があると推定されています。
「森林は私たちの大地の肺であり、空気を浄化し、私たちに新たな活力を与えてくれる」と、フランクリン・ルーズベルト元米大統領は述べました。
地球の地表面のほぼ3分の1を覆う森林には、動植物種の10種のうち8種が生息しています。国連食糧農業機関(FAO)によると、世界の森林には6万種を超える樹木があり、いずれも成長する過程でCO2を吸収します。
しかし、地球の森林の状況は決して良好とは言えません。現在も原生の状態を保っている森林は全体の半分にすぎず、原生林は3分の1にとどまります。原生林とは、人間の活動によって自然の生態系が乱されていない、在来種で構成された自然に成立した森林です。
FAOによると、2万種を超える樹木が絶滅の危機に瀕し、そのうち1,400種以上が危機的なリストに掲載されています。推計では、1990年以降に森林4億2,000万ヘクタールが失われました。減少の速度は鈍化しているものの、2015年から今年までに1,000万ヘクタールが失われています。
UpLinkはこのような課題を解決するイノベーションの発掘にどう取り組んでいるのか
そこでFAOは、森林がもたらすこれら5つの知られざる恩恵を世界に伝えるため、ツイッターを活用しています。

1. 森林は土壌を育む
森林は土壌を安定させ、侵食を防ぐだけでなく――侵食は樹木が伐採されると急速に進みます――土壌微生物の生息地でもあります。土壌微生物は、昆虫、鳥類、哺乳類とともに、土壌を豊かにし、その質を保つうえで重要な役割を果たします。
2. 森林は炭素を吸収する
森林は「炭素吸収源」として機能し、CO2を取り込み貯蔵します。NASAの推計によると、熱帯林は毎年14億トンのCO2を吸収します。また、2017年の研究では、森林が大気中の炭素の3分の1を吸収すると推定されました。これは、2030年までに地球温暖化を2℃未満に抑えるために必要な量です。
3. 森林は何百万人もの食を支える
さらに、8,600万人以上が生計を森林に依存しています。世界では10億人が、肉、昆虫、植物、キノコ、魚などの野生の食料に頼っています。森林は食用植物を供給し、水源を保護するだけでなく、森林に暮らす人々が飼う動物の避難場所にもなっています。
4. 森林は天然の水路
FAOによると、森林は先住民だけでなく、世界有数の大都市の一部にも「比較的清浄な水」を供給しています。世界の大都市の3分の1は、ボゴタ、ジャカルタ、カラチ、マドリード、ムンバイ、シンガポールなど、森林に守られた地域から飲料水のすべて、または一部を得ています。
5. 森林は地球上の生物多様性の80%を育む
森林には、世界の動物、植物、菌類、細菌の80%が生息しています。そこには全植物のほぼ3分の2、全鳥類の4分の3、両生類の80%、哺乳類の68%が含まれます。世界自然保護基金によると、生物多様性が最も豊かで複雑な森林は熱帯雨林です。雨量が豊富で、気温が常に高いためです。
1兆本の木
世界経済フォーラムは、気候変動の抑制に役立てるため、1兆本の木を保全、再生、育成する取り組みを開始しました。研究により、気候変動と生物多様性の損失に取り組むうえで、保全、再生、植林などの自然を活用した解決策が重要であることが示されています。ただし、こうした取り組みは、特に産業の脱炭素化など、ほかの対策と並行して実施する必要があります。

