新たな10階建てのオフィスビルが、商業用木造建築の限界を押し広げ、環境に配慮した建設の可能性を示している。
開業したのは先週、ブリスベンの25 Kingは高さ45mで、オーストラリアで最も高い木造建築物だ。
各階に木製の梁33本と柱53本を使用した25 Kingは、さらに世界で最も高い木造オフィスビルだとも言われている。
New Atlasが伝えるところによると、本来なら鉄鋼やコンクリートが使われていたであろう部分に、25 Kingの建設に携わった企業は、代わりに高度に加工された木材を使用した。
特にこの建物では、先進的な接着剤を使って製造され、鉄鋼に匹敵する構造強度を持つ合板の一種、直交集成板(CLT)が使われている。

木造建築の潮流
この強度によって、設計者や建設会社は、タワー建設の環境に優しい材料として木材を採用し始めている。
木材のカーボンフットプリントは、資源を大量に消費する従来の高層建築材料であるコンクリートや鉄鋼に比べてはるかに小さい。また、木材は再生可能な資源であり、二酸化炭素を固定する。
現在、世界で最も高い木造建築物は、バンクーバーにあるTallwood Houseという18階建ての学生寮だ。
しかし、シカゴからロンドン、ストックホルムまで、世界各地の都市が計画しているのは、さらに高層の木造建築物だ。
そうしたタワーの計画で最も野心的なものは東京から出ている。日本の木材会社が、世界で最も高い木造建築物の計画を発表した。70階建て、高さ350メートルの超高層ビルは、日本で最も高い建物にもなる。
木材の利点
建設材料としての木材の大きな利点は、軽量なことだ。同等のコンクリート建築物の約4分の1の重さである。
そのため基礎を小さくでき、必要なコンクリートが減るうえ、掘削や打設にかかる時間も短縮できる。
ブリスベンの25 Kingを建設した企業は、木造構造の軽さを生かし、建物の部材の多くを現場外でプレハブ化した。
これにより現場での廃材を大幅に減らし、この規模の建物としてはわずか15か月という短期間での建設を実現した。
特に都市部で高まる住宅需要に世界が応えていくには、現場外での建設のような効率的な工法や、直交集成板(CLT)のような新素材を取り入れることが不可欠だ。
世界経済フォーラムの報告書『建設業の未来を形作る』によると、世界の都市部の人口は1日あたり20万人増加している。
報告書は、こうした人口を受け入れるのに十分な手頃な価格の住宅を建設するには、建設業界が革新的な工法や材料、デジタル技術を取り入れる必要があるとしている。
こうした取り組みはすでに始まっている。例えばチューリヒでは、建築家が工場でロボットが木造の骨組みを組み立てるシステムを開発し、その後、現場に設置している。






