過去7日間の重要な環境ニュースを毎週まとめてお届けします。
主なニュース:三重のラニーニャ現象、洪水保険の加入率の低さが災害を招く恐れ、世界最大の洋上風力発電所が全面稼働。
1. 速報:今週読むべき環境・気候変動関連の主なニュース
ノルウェー国有の石炭会社は、最後の炭鉱での生産を延長すると発表しました。炭鉱は北極圏のスヴァールバル諸島にあり、戦時下に欧州の鉄鋼メーカーへの供給を継続できるよう、2025年半ばまで生産を続ける方針です。
イングランドでは、観測史上最も暑い夏に並ぶ暑さとなったと、気象庁の国立気象予報機関が9月1日に発表しました。1884年までさかのぼる統計の暫定データに基づくものです。
ブラジルのアマゾン熱帯雨林で発生した火災は8月に急増し、政府の8月31日のデータによると、同月としては2010年以来最多となりました。
英国の気候変動担当特使アロク・シャルマ氏は、世界の主要経済国の一部が排出削減の公約から「後退している」と警告しました。
カリフォルニア州の議員らは、一連の気候関連対策を承認しました。これには、クリーンエネルギー投資に500億ドル超を割り当てること、2045年までに経済全体でカーボンニュートラルを達成する義務を法制化すること、2035年までに電力の90%をクリーンな電源で発電する目標を設定することが含まれます。
太陽光パネルの需要が英国で高まり、ある供給業者は問い合わせが10倍に増えたと述べています。エネルギー価格の上昇を受けた動きとみられます。
8月28日、ドイツで自転車利用者らがデモを行い、公共交通機関の改善と自転車専用レーンの整備を求めました。約8,500人の自転車利用者が、同国のアウトバーンの一部を占拠しました。
世界最大の洋上風力発電所が英国沖で全面稼働を開始しました。
新たな研究は、スイスの氷河融解が欧州の水供給を脅かす恐れがあると警告しました。
イスラエルは、騒音と大気汚染を軽減するため、2023年3月31日からボーイング747型機および同様の4発機を禁止すると、同国の空港当局が9月4日に発表しました。
2. WMO、三重のラニーニャ現象
ラニーニャ現象は少なくとも年末まで続き、今世紀で初めて北半球の冬が3年連続でラニーニャ現象に見舞われることになると、世界気象機関(WMO)は8月31日に予測しました。
7月中旬から8月中旬にかけて貿易風が強まり、熱帯太平洋のラニーニャ現象は勢力を増しました。気温や降水のパターンに影響を及ぼし、世界各地で干ばつや洪水を悪化させています。
WMOの「エルニーニョ/ラニーニャ最新情報」は、2020年9月に始まった現在のラニーニャ現象が今後6カ月続くと予測しました。2022年9~11月に発生する確率は70%で、2022年12月~2023年2月には55%に低下します。
ラニーニャ現象とは、風や降雨を伴う海面水温の低下を指します。通常、気象や気候への影響は、いわゆるエルニーニョ・南方振動(ENSO)の暖かい段階であるエルニーニョ現象とは逆になります。「ラニーニャ現象が3年連続で発生するのは異例です。冷却作用によって世界の気温上昇は一時的に鈍化していますが、長期的な温暖化傾向を止めたり、逆転させたりすることはありません」と、WMOのペッテリ・ターラス事務局長は声明で述べました。
クリーンエネルギーへの移行に向け、世界経済フォーラムはどのような取り組みを行っているのでしょうか。
3. 気候危機の深刻化で、洪水保険の加入率の低さが危険を招く
新たな報告書は、洪水による保険損失額が2011~2020年に世界全体で800億ドルと前の10年間の2倍になった一方、保険の普及率はわずか18%にとどまったと警告しました。
スイス再保険研究所が作成したこの報告書によると、保険の補償範囲は危険なほど低い水準にとどまっています。気候変動により、強度の高い大雨や短時間の洪水が起きる可能性が高まっているにもかかわらずです。その結果、洪水に関連する損失も増加しています。
今年は大雨による洪水で中国と韓国の都市が浸水し、インドでは水道と電力の供給が混乱しました。一方、干ばつにより欧州各地で農家の収穫が危ぶまれています。
スイス再保険の米国損害保険部門の社長、キース・ウルフ氏はロイターに対し、「ケンタッキー州、ミシシッピ州、テキサス州で最近起きた出来事は、洪水が私たちの暮らしにどれほど甚大な被害をもたらすかを痛感させる、悲しい出来事です」と語りました。
「ここ数年、民間の洪水保険市場は拡大しているものの、洪水に対する補償を受けられない人は依然として多すぎます。こうした災害の影響を受けた人の大半は無保険で、自費で被害からの立て直しを迫られています。」





