この週刊まとめでは、過去7日間の環境に関する主なニュースをお届けします。
主なニュース:環境配慮型プロジェクトへの国家補助に関するEUの新規則、米国の新たな自動車排ガス規則、風速の低下が欧州のエネルギー供給に及ぼす影響。
1. 世界各地の環境ニュース
バイデン政権は、カリフォルニア州の砂漠地帯で2件の新たな太陽光発電プロジェクトを承認し、さらに50件のクリーンエネルギー施設の許認可申請に取り組んでいると、火曜日に発表しました。
今週の台風ライを、今年フィリピンを襲った最強の嵐へと変えた急速な勢力強化は、予報をすべて上回ったと予報担当者は述べ、約400人が死亡し、ほぼ100万人が避難を余儀なくされました。地球温暖化がこうした嵐の勢力強化にどのような影響を与えているのかは正確には分かっていませんが、国連の気候変動機関は、気温上昇に伴い「急速な勢力強化が起きる頻度は過去40年間に増加した可能性が高い」としています。
欧州委員会は、EUのグリーンファイナンス規則の下でガスと原子力を気候に配慮した投資として分類するかどうかをめぐる、長らく待たれていた規則を来年中にまとめる計画だと、同委員会の環境政策責任者が月曜日に述べました。
世界の石油需要は2021年に急回復しました。世界が新型コロナウイルスのパンデミックからの回復に向かうなか、気候変動を緩和するため化石燃料の消費削減が進められているにもかかわらず、世界全体の消費量は2022年に過去最高を更新する可能性があります。
投資家や規制当局が海運業界の脱炭素化の加速に奔走し、企業がグリーンファイナンスへの対応に追われるなか、2022年も海上輸送費は高止まりする見通しだと、関係筋は述べています。世界貿易の約90%を運び、世界のCO2排出量のほぼ3%を占める海運業界には、炭素賦課金を含む、より具体的な対策を求める環境保護活動家からの圧力が強まっています。
新たな分析により、欧州全域で風速が低下したことの影響が明らかになりました。EU各地の風力発電所では発電量が減り、電力価格が過去最高に達するほど逼迫した状況が悪化しました。電力会社は石炭や、供給が限られ価格の高い天然ガスをより多く購入せざるを得ませんでした。
今月、米国の一部地域を襲った竜巻による壊滅的な被害で、保険業界が2021年に支払う気象災害関連の保険金は、予測されていた1,050億ドルを大幅に上回ると業界専門家は述べています。気候変動によって異常気象がさらに深刻化するとの懸念から、保険料も上昇する見通しです。
米国は、公的資金で支援する炭素回収プロジェクトをより適切に審査し、プロジェクト開始後の監督体制も改善する必要があると、政府機関の監察担当者が月曜日に述べました。
ノルウェー政府は、3件の排出ゼロの水素・アンモニア製造プロジェクトに対し、10億ノルウェークローネ(1億1,100万ドル)の支援を決定しました。低炭素経済への移行を後押しするものだと、政府は述べています。
気候変動に対して、世界経済フォーラムはどのような取り組みを行っていますか?
2. EU、環境配慮型プロジェクトへの国家補助拡大を認める規則を提示
欧州委員会は火曜日、EU諸国が気候、エネルギー、環境分野の環境配慮型プロジェクトに、より多くの資金を投入できる一方、化石燃料への国家支援はブリュッセルの承認を得るための条件が厳しくなると発表しました。
欧州委員会は、各国政府による国家補助が欧州連合(EU)単一市場の競争をゆがめないよう審査しています。同委員会は、各国が気候変動目標を達成できるよう支援することを目的とした、改定後の競争規則を提示しました。
EUは、温室効果ガスの純排出量を1990年比で2030年までに55%削減し、2050年までにゼロにすることを目指しています。その実現には巨額の低炭素投資が必要で、この10年間にはエネルギー部門だけでも年間3,500億ユーロ(3,950億ドル)の追加投資が必要になります。
「相当な割合は民間部門から拠出されますが、グリーン移行を迅速に実現するうえで、公的支援も役割を果たします」と、EUの競争政策担当責任者マルグレーテ・ベステアー氏は述べました。
新規則では、各国が支援を提供できる分野が拡大し、クリーン輸送や建物のエネルギー効率化も対象に含まれます。
3. 米国の新たな自動車排ガス規則
米環境保護庁(EPA)は、2026年までに自動車の排気管からの排出量を削減する新規則を最終決定しました。効率を28.3%改善し、2050年までに温室効果ガス排出量を31億トン回避できるとしています。
新規則により運転費用が下がり、給油時の支出が減ることで、消費者は数十億ドルを節約できます。2050年までに米国のガソリン消費量を4億4,000万バレル超削減し、消費量を15%減らす見込みです。
ただしEPAによると、1マイル当たりの運転費用が低下するため、運転が増えて交通渋滞や道路上の死亡事故が増えるほか、2050年までに連邦政府が徴収するガソリン税は500億~1,000億ドル減少する見込みです。





