この週刊まとめでは、過去7日間の主要な環境ニュースをお届けします。
主なニュース:パキスタンを襲った壊滅的な洪水、過去500年で最悪の干ばつに直面する欧州、今後10年間に気候技術とクリーンエネルギーへ5,000億ドル超を投じる米政府。
1. 今週読むべき環境・気候変動ニュース:要約
8月24日、中国では一部地域で気温が下がったにもかかわらず、猛烈な暑さが大きな被害をもたらし、長江流域の各地の当局は、電力、農作物、家畜への気候変動の影響を抑えるため、対応に追われた。
中国の熱波は70日を超えて続き、記録上、最も長く、最も広範囲に及んだ。長江沿いの600観測所のうち約30%で、8月19日までに過去最高気温を記録した。中国南西部の重慶と四川では8月23日、火災との消火活動に追われ、国の重要な秋の収穫は深刻な脅威にさらされたままだった。
一方、欧州は少なくとも過去500年で最悪の干ばつに直面している。欧州連合(EU)の機関は8月24日、大陸の3分の2が警戒または警報の状態にあり、内陸水運や発電、一部作物の収量が減少していると発表した。欧州委員会が管轄する欧州干ばつ観測所の8月報告によると、欧州の47%が土壌水分の明らかな不足を伴う警報状態にあり、17%は植生に影響が出る警戒状態にある。
オーストラリアが再生可能エネルギーと二酸化炭素回収・貯留に前例のない速度と規模で投資しなければ、2050年までに経済全体で二酸化炭素排出量実質ゼロを達成できないことが、8月25日に公表されたモデル分析で示された。
カリフォルニア州は、運河を太陽光パネルで覆う実証実験を開始する予定だ。計画が拡大されれば、蒸発するはずだった数十億ガロンの水を節約しながら、数百万世帯に電力を供給できる可能性がある。
同州はまた、2035年までに州内で販売されるすべての新車を、電気自動車またはプラグインハイブリッド車とすることを義務付ける。ガソリン車の終焉を早める可能性のある画期的な措置だ。
今年はシャンパーニュ地方のブドウ収穫が早く始まった。気候変動により、フランスのスパークリングワインの生産者は製法の見直しを迫られているためだ。9月初旬ではなく8月に収穫することは、かつては一生に一度あるかないかの経験だった。
世界で深刻な食料不安に直面する人々の数は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック、紛争、気候変動により、2019年以降2倍以上の3億4,500万人に増えたと、国連世界食糧計画(WFP)が8月24日に発表した。
パキスタンを襲った壊滅的な洪水により、ここ数週間で少なくとも1,000人が死亡し、3,300万人以上(同国人口の15%超)が被災した。初期推計では経済損失は100億ドルを超える。気候変動担当相のアフサン・イクバル氏は、国の再建と復興には5年かかる可能性があると述べた。
ロシアによるウクライナ侵攻を受け、カナダとドイツの関係が緊密になっている。カナダはドイツ向けのエネルギーと重要鉱物の輸出拡大を目指しており、両国は化石燃料からの脱却を進めていると、カナダとドイツの首脳が8月22日に述べた。
干ばつや暴風雨、豪雨の深刻化により、世界有数の経済大国の一部で、2050年までに世界経済に5兆6,000億ドルの損失が生じる可能性がある。8月29日に公表された緊急事態データベースの報告書が明らかにした。
40年以上で最悪の干ばつに見舞われているアフリカの角では、干ばつが続く可能性が極めて高い。世界気象機関(WMO)は8月26日、10~12月の予報では平均を下回る降水量となる可能性が高いと発表した。予報が当たれば、雨季の失敗は5期連続となる。
英国の園芸家はBBCニュースに対し、高温と少雨により、イチジクやアボカドなど、これまでより珍しい作物が国内で栽培されるようになったと語った。
世界経済フォーラムは気候変動にどう取り組んでいるのか?
2. 米政府、気候対策に5,000億ドル超を支出へ 調査
非営利団体RMIの分析によると、米政府は最近成立した3つの法律に基づき、今後10年間に気候技術とクリーンエネルギーへ5,000億ドル超を支出する。
この合計額は、今月成立したインフレ抑制法とCHIPS法、昨年成立したインフラ投資・雇用法に基づくものだ。これらの法律は一体となって、気候変動関連の研究や実証事業に資金を提供し、製造業を支援する。
「これらは一体となって、一貫性のあるグリーン産業政策を形作っています。重点を置く戦略産業が定められ、サプライチェーンの川上から川下まで生産を加速させるための一連の手段が設けられているという意味です」と、報告書の共著者であるラクラン・キャリー氏は、8月22日に公表された同報告書について述べた。
3. 欧州:気候変動がインフレに明確な影響
欧州中央銀行(ECB)は政策決定にあたり、気候変動を考慮する必要がある。気候変動は、特にインフレに明確な影響を及ぼすと、ECB総裁のクリスティーヌ・ラガルド氏は8月25日公開のインタビューで述べた。
「世界各地で気候災害や干ばつ、飢饉がますます増えれば、物価や保険料、金融セクターに影響が及びます」と、ラガルド氏は『マダム・フィガロ』のインタビューで語った。「その点を考慮する必要があります。」
また、環境・社会・ガバナンス(ESG)に関するさまざまな基準が、かなり早いペースで調和され、厳格化されることもあり得るとの見方を示した。






