この記事は2021年7月に初めて公開され、2023年8月に更新されました。
環境破壊、すなわち「エコサイド」を犯罪とすることを検討する国が増えています。
エコサイドの法的定義は、2021年に国際的な法律専門家によって策定されました。
環境破壊がもたらす影響は、世界経済フォーラムの「グローバルリスク報告書2023」でも強調されています。
エコサイドを犯罪とするための取り組みを進める国が、す���す増えています。
2021年、世界各地の刑事法および環境法の専門家パネルが、「「エコサイド」の法的定義を作成しました。これは、生態系の大規模な破壊と損壊を犯罪化する取り組みの基礎となるものです。
この定義は、各国が検討できるよう公開されました。また、この定義はNGOのStop Ecocideによる継続的な取り組みの一環でもあり、環境破壊を国際刑事裁判所の国際犯罪リストに加えることを目指しています。
これが実現すれば、エコサイドを行った者は誰でも逮捕の対象となり、環境に深刻な損害をもたらす行為や決定に責任を負う個人は、刑事訴追の対象となります。
エコサイドとは何か?
専門家パネルはエコサイドを次のように定義しています。「それらの行為によって環境に深刻かつ広範囲にわたる、または長期的な損害がもたらされる実質的な可能性があることを認識したうえで行われる、違法または無謀な行為」。
近年、環境保護を求める声は一層切実さと規模を増しています。しかし、環境破壊を犯罪とするという考え方は、米国の報道機関NPRが指摘するように、50年以上前から存在しています。
1972年、スウェーデンのオロフ・パルメ首相は国連人間環境会議で演説し、次のように述べました。「無差別爆撃、大規模なブルドーザーや除草剤の使用によってもたらされる甚大な破壊は、しばしばエコサイドと呼ばれる憤るべき行為であり、国際社会が早急に対応すべき問題である。」
エコサイドを犯罪として認めている国はどこか?
現在、エコサイドは11か国で犯罪とされており(ロシアやウクライナを含む)、トムソン・ロイター財団によると、さらに27か国で検討されています。
メキシコでは、ヌエボ・レオン州選出の下院議員カリナ・マルレン・バロン・ペラレス氏が、「環境に深刻かつ広範囲にわたる、または長期的な損害がもたらされる実質的な可能性があることを認識したうえで行われる、違法または無謀な行為」を犯罪とするため、エコサイド法案を議会に最近提出しました。法案が可決されれば、エコサイドの加害者は最長15年の禁錮刑に処される可能性があり、また1日あたり最大90ドルの罰金が科される可能性があると、英国紙Guardianは報じています。
同様の法案はオランダでも提出されており、ベルギーとカタルーニャ議会もエコサイド法の最終案を策定中です。
エコサイドとグローバルリスクの状況
環境破壊がもたらす影響は、世界経済フォーラムの「グローバルリスク報告書2023」において強調されており、そこでは、気候変動と生物多様性の崩壊が、今後10年間に世界が直面する上位5つのリスクを占めています。
「私たちが依存する生態系を破壊することは、文明の基盤を壊し、将来のすべての世代の生活条件を担保に入れることになります」と、フランスの弁護士で2021年のエコサイド提案の策定に携わったパネリストの一人であるヴァレリー・カバネス氏は述べています。「これは戦争犯罪に劣らず深刻な問題であり、人道に対する罪、ジェノサイドや侵略の罪と同様に重大です。世界的な社会環境正義の重大な課題であるだけでなく、突き詰めれば、人類という種の存続そのものが問われているのではないでしょうか?」






