バイオバンキング:新たな手法がユニバーサル・ヘルスに革命をもたらす可能性

Telescopic view of a microorganism.
The ability to gather biological data can be vital in reacting to mass emergency health situations.Image: Unsplash/National Cancer Institute
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  • バイオバンキングとは、研究のために生体試料とデータを収集、処理、保管することである。

  • 健康と疾病の分野で現在わかっていることを迅速に広げるには、大規模なデータ収集が不可欠となる。

  • 専門家は、その潜在力を発揮させるにはインフラを支援する必要があると指摘する一方、倫理的配慮が重要だと述べている。

バイオバンクを通じて高品質な生体試料の利用可能性を高めることは、世界の健康研究を前進させ、持続可能な開発目標の達成に向けた進展を加速させる可能性がある。ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの実現などがその例だと、国連の科学サミットで報告された。

バイオバンキングとは、健康と疾病に関する理解を深める研究のため、体液や組織の試料を収集し、情報を付与して保管し、再配布するプロセスである。

COVID-19パンデミックは、効果的なワクチンや治療法の開発に科学者が奔走するなか、試料と関連データを収集・処理することの価値を浮き彫りにした。

「バイオバンキングは、医療における大きな課題に対する新たな治療法の発見を支えることで、SDG3『すべての人に健康と福祉を』の推進に不可欠です」と、ニューヨークで開催された国連総会期間中のオンライン科学サミットで登壇したウイルス学者、ジシス・コズラキディス氏は述べた。

2015年に国連加盟国が策定したSDGsは、2030年までにすべての人にとってより良く持続可能な未来を実現するための「共通の青写真」である。17の目標には、貧困と飢餓の撲滅、食料安全保障の達成、栄養の改善、持続可能な農業の推進、そして世界中で健康的な生活を確保することが含まれる。

フランスのリヨンにある国際がん研究機関(IARC)で検査サービス・バイオバンク部門の責任者を務めるコズラキディス氏は、医学研究は試料の分析に基づいており、多くの疾病では関連性が弱いことが多いため、試料を大量に必要とすると説明した。

「示唆されることは明らかです。バイオバンクを通じて、十分に特性が明らかにされた高品質な試料をより多く利用できれば、研究の進展は速まり、SDG3の一環として、今日の精密医療の提供も加速します」とコズラキディス氏は付け加えた。

9月22日のサミット会合でコズラキディス氏は、日常的な臨床医療の一環として収集されたデータを研究に再利用し、デジタル化が進む時代に医療サービスを向上させる方法について語った。「人工知能の応用が新たな可能性と期待に満ちた時代をもたらしたことを、私たちは目の当たりにしてきました。しかし、その運用には大規模で高品質なデータ(一部のバイオバンクにあるようなデータ)が必要です。」

同氏は、高所得国で導入されているデジタルヘルスのモデルは、資源が限られた環境に合わせて調整する必要があるとも付け加えた。

オーストリアのグラーツ医科大学で病理学教授を務めるクルト・ツァトルーカル氏は、会合で次のように述べた。「バイオバンクには、手術で摘出された腫瘍や、診断時に採取された血液などのヒト試料が保管されています。こうした生体試料には、人間の疾病に関する非常に詳細な情報が含まれています。疾病に関するこの知見が、新たな診断法や医薬品の開発の基盤となります。」

同氏によれば、生体試料から得られるデータは、医療システムのデジタル変革に欠かせない資源である。

ツァトルーカル氏によると、バイオバンキングの世界市場の収益は2027年に530億ドルを超える見込みだ。同氏は、バイオバンキングが直面する主な課題の一つとして、製薬業界には資金提供が求められる一方、患者は自らの試料を製薬会社が利用できるようにすることに依然として消極的である点を挙げた。

「この問題に対処するため、エキスパート・センターと呼ばれるモデルが開発されました」とツァトルーカル氏はサミットで述べた。この構想では、公的機関と民間企業が共同で資金を提供し、貢献することで、バイオバンクが生体試料を業界に直接送付または販売することを避け、双方の間でデータと知識を共有するという。

「生物由来の原材料を知識とデータに変換するこのモデルは、国際協力を可能にするためにも活用できます」と同氏は述べた。

ケニアの国際がん研究所で事務局長兼最高経営責任者を務めるフレドリック・チテ・アシルワ氏は、アフリカのバイオバンキングが直面する課題に取り組むには、医療従事者、政策立案者、患者の認識を高めることや、バイオバンクを支えるために必要なインフラとネットワークを整備することなど、さらなる取り組みが必要だと述べた。

「何より重要なのは、バイオバンク設立に伴う倫理的・法的な影響です。私たちが策定するプロセスが、各システムで現在問われている課題に実際に十分応えるものでなければなりません」と同氏は述べた。

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