データを通じて海洋への理解を深める11のイノベーション

"80% of our ocean is unmapped, unobserved and unexplored."
"80% of our ocean is unmapped, unobserved and unexplored."Image: Elisha Wood-Charlson, UHM/ SOEST via schmidtocean.org
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  • 海洋の80%は、いまだに地図化も観測も探査もされていません。

  • だからこそ、イノベーションを通じて海洋への理解を深めることが非常に重要です。

  • UpLinkとFriends of Ocean Actionは、Ocean Data Challengeを立ち上げ、海洋保全を強化し、持続可能なブルーエコノミーを推進するソリューションを募集しました。

  • 11の受賞者が選ばれ、UpLink Innovation Networkの一員となります。メンタリングプログラムに加え、世界経済フォーラムのネットワークやパートナーへのアクセスを得ます。

人類は今、驚くほどの精度で地球の表面を観測し、理解できるようになっています。たとえば、単一の排出源からの炭素排出量の監視、紛争地域における戦争犯罪の記録、あるいはモノのインターネット(IoT)センサーを活用した山火事の検知などが可能です。地球について知るべきことはすべて把握していると思っても無理はありません。しかし実際には、地球の大部分を占める海洋は、陸域環境に比べて依然として「ブルーボックス」のままです。

米国海洋大気庁(NOAA)は、「海洋の80%は、地図化も観測も探査もされていない」と推定しています。海洋データの不足は、海洋の価値を把握し、適切な管理の意思決定を行い、既存の、そして新たに現れる脅威から海洋生態系を保護・保全する能力を制限します。これが、持続可能な海洋経済のためのハイレベルパネルが、海洋を持続可能な形で管理するために必要な変革の重要分野として海洋に関する知識を特定した理由です。

センサー、衛星、人工知能、自律型水中ビークルなどのイノベーションが、海洋への理解を深めるという課題に取り組んでいます。こうしたイノベーターの優れた取り組みを後押しするため、UpLinkとFriends of Ocean Actionは、Ocean Data Challengeを立ち上げました。この取り組みは、Benioff Ocean Science Laboratory、Canada’s Ocean Supercluster、EMODnet、Fugro、HUB Ocean、Planet、The Economist Impact’s World Ocean Initiative、およびTidal | X - the Moonshot Factoryの支援を受けています。このチャレンジは、企業、組織、政府のデータ提供者をつなぐ世界的な海洋データエコシステムの構築を求めた、国連持続可能な開発のための海洋科学の10年(UN Ocean Decade)の呼びかけに応えるものです。

Ocean Data Challengeは、世界的な海洋データエコシステムを活用またはそれに貢献し、海洋データが海洋保全の強化と持続可能なブルーエコノミーの推進にどのように役立つかを示すスタートアップや社会的企業を世界から募集しました。選出されたイノベーターは、次の4つの重要な方法で海洋に関する知識の向上に取り組んでいます。

  • 海洋データ分析の高度化

  • 地域コミュニティ単位のデータや、意思決定を促すために設計されたデータの生成

  • 公共データやオープンソースのデータ資源の商業利用の開発

  • 新しいデータ収集方法の構築

Image: UpLink/世界経済フォーラム

W-Sense は、「水中モノのインターネット」を実現する技術とデータソリューションを開発しました。同社の技術は幅広いセンサーに対応し、水深最大3,000メートルでのデータソリューションを提供。複数の水中設備を含む広域で、リアルタイム監視ネットワークを運用できます。

Terradepth は、自律型水中ビークル(AUV)から独自のクラウドベースのユーザーインターフェースを通じたデータ提供まで、Ocean Data as a Service(ODaaS)を提供しています。Terradepthは自社の技術とデータプラットフォームを活用して、海洋を「仮想化」します。

Ocean Data Network は、漁具にIoTセンサーを取り付け、漁船を海洋データの収集拠点に変えます。低コストで拡張性の高いこのモデルは、特に沿岸地域における深刻な海洋データ収集の不足に対処しています。

Ellipsis Earth は、ドローンやカメラなど複数のプラットフォームから得た画像を利用し、環境廃棄物を種類、重量、体積、影響、カーボンフットプリント、素材、ブランド、リサイクル価値別に特定・地図化できる、AIベースのエンドツーエンド技術を開発しました。

BioConsultとHiDef Aerial Surveying LTDは、解像度0.31mの衛星画像とAIを用いるSPACEWHALEサービスを開発し、世界中のクジラの分布図作成と個体数把握の能力を大幅に高めています。この技術は種を見分け、幼体と成体を識別することもできます。

SINAY は、Sinay Hubを通じて、海洋や海事に関するさまざまなデータソースをAIと組み合わせ、洋上エネルギー、港湾、海運会社などの海事関係者に有益な知見を提供します。また、大気、水質、騒音の汚染を監視して生物多様性への影響を予測し、企業の環境負荷削減を支援します。

Jet Connectivityは、5Gの力を海洋にもたらしています。同社独自の浮標プラットフォームは、各種センサー、カメラ、レーダーなどを搭載でき、大量のデータを高速で送信します。この技術は、海洋データの収集、分析、活用の方法と速度に革新をもたらす可能性があります。

Planblue GMBH は、海底の詳細な地図を作成する「水中衛星」を開発しています。機械学習を活用することで、地図に海草藻場やサンゴなどの海洋生息地の分布範囲や健全性に関する精密な推定値を加えることができます。

Advanced Navigationは、水中ドローンHydrusによる「ドローン革命」を目指しています。この機器は最先端の海事技術を備え、高い携帯性と手頃な価格を兼ね備えているため、海中ロボットをこれまで以上に多くの人々や企業が利用できるようになります。

BIOCEANORは、海洋生物学とデータサイエンスの強みを組み合わせ、水産養殖業界が操業の最適化に活用できる水質に関する知見を提供します。同社のAquaRealサービスは、世界で初めて、最大48時間先までの高度な溶存酸素予測を提供します。

SeaSketchは、カリフォルニア大学サンタバーバラ校に拠点を置く国立生態分析・統合センターが開発した、海洋計画のための強力で比類ないオープンソースツールです。SeaSketchを使えば、あらゆる規模のコミュニティが、重要または価値ある海域、その海域で行われる活動(例:漁業)、活動の方法(例:漁具)、採取される可能性のあるもの(例:種)、そして各自が描いた区域の相対的価値(金銭的価値、精神的価値、滞在時間)を特定できます。

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