エネルギーを回収し空気を浄化する「呼吸する壁」から屋上のアーバンファームまで、世界中の都市が炭素中立を実現するための創造的な方法を試みている。その目標は、地球温暖化への寄与をゼロにすることである。
気候変動に取り組む都市のネットワークであるC40は水曜日、「都市の再創造(Reinventing Cities)」コンペティションの15の優勝者を発表した。審査は、十分に活用されていない都市空間を、吸収できる量以上の熱を閉じ込める温室効果ガスを排出しないプロジェクトへと転換する計画に基づいて行われた。
建築家、エンジニア、起業家からなる優勝チームは、ヨーロッパから14、シカゴから1つであり、マドリードの廃墟となった市場の建物やミラノの歴史ある厩舎などの敷地を緑地へと再開発する予定である。
各都市は再開発用の敷地を提供しており、各プロジェクトは優勝チームによって自己資金で実施される。
「(都市を炭素中立にするという)課題は、実のところ技術的なものではない。ゼロカーボンの建物をどう建てるかは分かっている。問題は、それを当たり前にすることだ」と、C40のマーク・ワッツ代表はノルウェーの首都オスロで開催された「アーバン・フューチャー」会議で語った。
世界70以上の都市が、2050年までに「炭素中立」になることを公約している。これは、二酸化炭素を吸収する樹木の植樹など、相殺できる量以上の気候変動を引き起こす排出を行わないことを意味する。
それぞれの都市は、独自の方法でこの目標の達成に取り組んでいる。
国連によれば、都市は炭素排出量の約4分の3を占め、世界のエネルギーの3分の2以上を消費しているため、都市の成否は、世界の気候目標が達成されるかどうかに大きな影響を及ぼすことになる。
C40によれば、住宅、オフィス、その他の建物は、都市部から排出される地球温暖化ガスの半分以上を占めている。
「建設業界は非常に直線的で無駄が多い。資源を取り、製造し、廃棄する。」と、ヨーロッパの気候変動への回復力を高める取り組みであるEIT Climate-KICのアンダース・ウィクマン氏は語った。
「(建物をより環境に配慮したものにするために)これまで行ってきたのは漸進的な変化であり、今は変革が必要だ」と、同氏はオスロの会議で語った。
優勝プロジェクトには、ミラノの「l'Innesto(接ぎ木の意)」が含まれる。元貨物ターミナルを、イタリア初の炭素中立な社会住宅プロジェクトに転換するもので、敷地の60%を緑化することを目指している。
シカゴでは、「ガーフィールド・グリーン」が1.5エーカーの空き地を、オープンスペースと手頃な価格の住宅の複合施設に転換する。この施設は、太陽光パネルによって必要なエネルギーの100%を賄い、屋上庭園で雨水を排水する。
ノルウェーの社会イノベーションのインキュベーターであるSoCentralの共同創設者トマス・バーマン氏は、こうした取り組みを評価する一方で、都市はより包摂的であるよう努めるべきだとし、例えば貧困地域の交通網を改善することなどを挙げた。
「私たちは、持続可能な開発と技術を推進し続けているが、それは支払能力のある人々のためだけになっているという危険がある。だから、都市と企業は、善い行いによって利益を生み出すよう奨励されるべきだ」と同氏は語った。





