パキスタンは大気汚染にどう取り組んでいるのか

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ラホールの交通量の多いモール・ロード沿いにある自宅で、環境問題を専門とする弁護士のラファイ・アラム氏は、空気清浄機3台を24時間稼働させ、窓を閉め切り、ドアの下の隙間にタオルを詰めている。

冬のある日、市内のスモッグが特にひどいときには、「娘を学校に行かせません」と同氏は明かす。「娘の肺に取り返しのつかない損傷を負わせるリスクは冒せません」

住民によると、パキスタン第2の都市はスモッグに覆われ、窒息しそうな状況にある。その一因は、レンガ窯や製鉄所の煙、稲わらやごみの野焼き、道路を走る車両の増加、そして拡大する都市が新しい道路や建物のために土地を確保するなかで生じている大規模な樹木の減少だ。

人口1,100万人のこの都市では、多くの人が頭痛や目、喉の痛みを訴えている。世界の大気質指数によると、この冬、大気汚染レベルが法定基準の5倍に達した日もあり、ラホールの多くの人がAirVisualのスマートフォンアプリで確認している。

アラム氏は、大気に健康問題を引き起こす粉じんや汚染物質が充満する最悪の日には、政府が公衆衛生上の緊急事態を宣言する時期だと考えている。そうした健康問題には、ぜんそく、肺の損傷、気管支感染症、心臓疾患などが含まれる。

「ラホールの大気汚染は一年を通じて深刻ですが、冬には気温の逆転現象が起こります。暖かい空気の層が上昇できず、その下に汚染物質を閉じ込めるため、汚染物質が目に見えるようになるのです」と同氏は語った。

かつて「ガーデンシティ」として知られたラホールは、今では車であふれ、世界で最も汚染された都市の一つとして大気質指数にたびたび登場する。汚染物質の多くは気候変動の要因にもなっている。

パキスタンのラホールで、濃いスモッグの中、男性がロバと荷車を誘導する。2018年1月26日。Image: ロイター/モフシン・ラザ


マリク・アミン・アスラム首相気候変動顧問によると、4か月前に政権を握ったイムラン・カーン首相の政府は、前政権が2年前に停止していたラホールの大気質モニタリングを再開した。

アラム氏によると、その2年間、資金と対応能力が不足していたため、州内の大気質観測所は稼働していなかった。

ラホールで育った首相は、市のスモッグ問題への対処を優先課題と考えていると述べた。

「これは対処しなければならない深刻な問題だ」とカーン首相は閣僚に語った。

11月、ラホール高等裁判所はパンジャブ州政府に対し、スモッグの要因を調査し、その削減策を探るため2017年に同裁判所が設置したスモッグ委員会の提言を実施するよう命じた。

提言には、工場の排出削減、燃料効率の高い技術を導入していないレンガ窯の閉鎖、汚染を引き起こす車両や冬に稲わらを燃やす農家への罰金などが含まれていた。

委員会はまた、都市部での植樹と、学校で環境意識を広める取り組みも命じた。

パキスタンのイスラマバードで、レンガ工場の窯で燃やす靴を運ぶ作業員。2017年3月9日。Image: ロイター/カレン・フィルーズ

監視と会合

アスラム氏によると、政府は現在、ラホール市内を回って大気質モニターの数値を読み取るチームを置いており、そのデータは市独自の大気質指数に反映されている。

毎日更新されるこの指数は、環境保護局のウェブサイトで一般に公開されている。

就任以来、カーン首相はレンガ窯の所有者らとの会合を開き、ラホールを含む12地区で工場を冬季の2か月間操業停止させることに成功した。

政府はレンガ窯の所有者に、よりクリーンな技術への転換も促している。転換のための融資を提供するとともに、使用済みタイヤを燃やすなど、最も汚染度の高い技術を使う窯には罰金を科している。

環境保護局は、伝統的な慣行である作物残渣の野焼きをした農家に罰金を科しており、代替策として不耕起農法の普及を検討している。ただし、転換には農家にとって費用がかかるとアスラム氏は認めた。

政府は車両の排出基準を引き上げることも検討しているが、その結果、ガソリンが「消費者にとってより高価になる可能性がある」と警告したと、アスラム氏は述べた。

環境保護局によると、すでにスモッグ対策が進められているため、ラホールのスモッグ汚染レベルは今年、昨年より低かった。


しかしアラム氏によると、自宅に設置したモニターは、近隣で危険な水準が続いていることを示している。

「大気汚染を引き起こしているのはレンガ窯や農家だけではありません。パキスタンは世界で最も汚染度の高い燃料を使っています。この問題に対処するには、パキスタンのエネルギー部門と運輸部門に大きな変革が必要です」と同氏は語った。

同氏は、何が起きているのかをよりよく把握し、対策を進めるため、国内の都市に大気質モニターを設置する全国規模のシステムが必要だと述べた。

スモッグを減らせば、ほかの利点もあると同氏は述べた。

「大気汚染を引き起こす温室効果ガスを減らすことで、気候変動にも対処できます。この二つは結びついています」

大気汚染とその健康影響に関するデータを公表する非営利団体、パキスタン大気質イニシアチブを設立したアビド・オマル氏も、幅広い取り組みが必要だとの考えに同意した。

「産業、農業、都市ごみ、交通のいずれであれ、発生源で大気汚染を減らさなければなりません。そのためには時間と資金、計画が必要です」と同氏は認めた。

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