森林破壊に関する公約を実行に移すための3つの戦略

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  • 多くの大企業が2025年までに森林破壊を終わらせると公約しています。

  • この期限まであと2年となり、サプライチェーンにおける森林破壊や土地転換に起因するリスクに企業がどう対処しているかへの関心が高まっています。

  • 森林破壊に取り組む効果的な企業戦略を構成する3つの要素を紹介します。

2025年に大きな、そして十分に値する注目が集まっています。

あと2年で迎えるこの年は、多くの大企業が森林破壊や、草原など他の自然生態系を農業その他の商業利用へ転換することを終わらせると公約した年です。その中には、Bunge、Cargill、JBSを含む大手農産物取引・加工企業14社があり、同年末までに調達する農産物の生産に起因する森林破壊と土地転換をなくすため、主要な取り組みを実施すると公約しました。

こうした意欲的な2025年の公約は、森林破壊と土地転換による世界の温室効果ガス排出量の11%を削減し、自然と生物多様性の喪失という世界的危機に対処することで、パリ協定の目標達成に不可欠な役割を果たします。

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時間が限られるなか、サプライチェーンから森林破壊をなくすという2020年の公約を達成できなかった企業の失敗から学ぶことが重要です。これを公約した400社は一社残らず公約したものの、主に公約が実行に結びつかなかったため、達成できませんでした。森林破壊を検知できるだけの透明性をサプライチェーンに確保した企業は少なく、十分な制度改革を進めたり、森林破壊を続けるサプライヤーを排除したりした企業はさらに少数でした。

こうした目標の未達は、地球にとってと同じく企業にとっても深刻です。気候変動や生物多様性の喪失がもたらすシステム上のリスクに加え、サプライチェーンを是正しない企業にとって森林破壊が重大な財務リスクとなることを認識する投資家が増えています。これには、森林破壊に関連する製品の輸入を禁じる新たな規制に企業が従えない場合、欧州連合(EU)の重要な市場を失う可能性も含まれます。投資家は、ポートフォリオ内のリスクを軽減するという公約について企業に説明責任を求めています。

昨年末、総額8.9兆ドル超の資産を運用する金融機関35社以上が、2025年までに投融資ポートフォリオから農産物に起因する森林破壊をなくすと公約しました。また、運用資産総額が43兆ドルを超える投資家84者から成るCeres土地利用・気候ワーキンググループは、森林破壊に関する公約、その実施状況、情報開示について、食品・農業関連企業との対話を続けています。

2025年が急速に近づくなか、注目されているのは企業が何をすると述べているかだけではありません。事業や投資家、そして企業が奉仕する地域社会に影響する、サプライチェーンの森林破壊や土地転換に起因するリスクに、実際にどう対処しているかも問われています。

投資家がポートフォリオのリスクを評価する際に注目する、森林破壊と土地転換に取り組むための効果的な企業戦略を構成する3つの要素を紹介します。

1. 期限を定めた公約を掲げる

公約を掲げることは、森林破壊に起因するリスクに対処する企業にとって重要な第一歩です。しかし、最近のGlobal Canopyの調査によると、熱帯林の森林破壊リスクに最もさらされている企業と金融機関の40%は、公約を設けていません。そのため投資家は、企業に公約の策定を促すとともに、2025年末までに森林破壊も土地転換も行わないという目標を明確に掲げるよう求めています。また投資家は、公約が実効性を備え、森林破壊に関わるすべての産品を対象とすることを期待しています。さらに、森林以外の自然生態系の転換も対象にすべきです。そうすることで、膨大な量の炭素が蓄えられているブラジルのセラードのような、生物多様性に富む地域の保護にもつながります。

世界経済フォーラムは自然に関してどのような取り組みを行っていますか?

自然・気候センターは、気候、自然、経済開発の相互関係をリーダーが理解できるよう支援します。また、地球の限界の範囲内でレジリエンスと繁栄を支える道筋を探るためのプラットフォームを提供しています。

セクターや地域を越えた協力を可能にすることで、センターは共通の理解を実践的な気候・自然ソリューションへとつなげるパートナーを支援します。

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2. 実行可能な行動計画を策定する

私たちが2020年の公約をめぐる経緯から学んだことがあるとすれば、実行可能な計画を伴わない公約は成果をもたらさず、森林破壊に関連する財務リスクも低減しないということです。投資家は、サプライチェーンから森林破壊をなくすための具体的な計画が企業にあるかを確認したいと考えています。計画には、次のような要素を盛り込む必要があります。

  • サプライチェーンのトレーサビリティ。サプライチェーン内の森林破壊や土地転換を把握し、対処するための重要な前提条件です。

  • 調達するすべての産品が、企業の森林破壊・土地転換禁止方針に従っていることを確保するための、効果的なモニタリング・検証システム。

  • サプライチェーン内で森林破壊や土地転換が見つかった場合に、サプライヤーが要件を再び満たせるよう是正計画を設けるための違反対応手順。理想的には1年以内に是正します。

  • 苦情処理メカニズム。企業の人権デューデリジェンスに不可欠な要素でもあり、評判や訴訟に関するリスクから企業を守ることができます。

  • サプライヤーや生産者が森林破壊禁止方針を順守するための金銭的インセンティブ。

3. 進捗状況を開示する

投資家がポートフォリオ内のリスクを評価し、投資先企業が適切に対処していることを確認するには、企業による情報の一般公開が必要です。農産物のサプライチェーンから森林破壊や土地転換をなくすための定量的な進捗を開示している企業は少なく、投資家がポートフォリオのリスクを分析し、軽減することが難しくなっています。実際に目標達成に向けた進捗を測るには、森林破壊も土地転換もないことが検証済みの農産物供給量またはその割合と、森林破壊・土地転換禁止方針を順守するサプライヤーの割合を企業が開示する必要があります。

企業が公約を着実に実行すれば、確かな成果が生まれます。インドネシアでは森林破壊が大幅に減少しました。その一因は、多国籍消費財企業がパーム油のサプライチェーンから森林破壊をなくすために取り組んだことです。

気候と自然をめぐる危機が年々深刻化するなか、インドネシアのパーム油サプライチェーンで示された成功を、世界各地の農産物サプライチェーンに広げることが課題です。投資家は、2025年までに森林破壊と土地転換をなくすための企業の取り組みを注意深く追っていくでしょう。

地球のため、そして世界経済の安定のため、この局面で責任を果たすべきなのは企業です。

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