私は昔から、自分らしくない振る舞いをするのが苦手です。この性質はたいてい役に立ってきましたが、時には、私に自分たちの理想とするリーダー像を求める人たちをいら立たせることもあります。うまくやるには、自分を戯画化したような人物を演じなければならないと思っている人もいます。
成功への正しい道だと思い込み、スティーブ・ジョブズやウォーレン・バフェットのように振る舞おうとするリーダーもいます。自分ではない人物になろうとするなかで、仮面の陰に隠れていることに気づいてさえいないかもしれません。
しかし、極めて成功しているリーダーは、別の方法を選びます。それは、周到に作り込まれた人物像という考え方から大きく離れたものです。他者に自分についてきてもらいたいなら、隠しているものを明らかにする必要があると理解しています。
あなたが知っている成功したリーダーについて、少し考えてみてください。彼らには人を引きつける魅力があります。人々を惹きつけます。本当の自分を見せることを恐れません。ありのままです。私は、 Aha! (製品ロードマップソフトウェア)のCEOとして、ありのままのブライアンでいるよう最善を尽くしています。
成功しているリーダーは、自分の目標や動機を隠しません。公にします。たとえば当社では、全従業員にAha!の事業計画への直接アクセスを認め、主要顧客、収益、経費に関する情報を共有しています。事業への理解が深まれば、当事者意識が高まると考えているからです。
さて、これが大きなヒントだったと思います。極めて成功しているリーダーに共通する一つの秘訣は、透明性です。
透明性を保つことが、より優れたリーダーになるうえで役立つ理由をいくつかご紹介します。
自信を築く
透明性を保つことは、チームにどのように働いてほしいかを示す手本になります。周囲の人々があなたと積極的に関わろうとすることに気づくでしょう。目標だけでなく、その結論に至った経緯も共有すれば、周囲の人々は賛同し、よく考え、自らも成長できます。
賛同を得る
チームと目標を共有するだけでなく、なぜその目標が重要なのかを説明することもできます。つまり、意思決定にあたって考慮した前提や結論など、自分の思考過程を共有するのです。「何を」とともに「なぜ」も共有することで、チームの賛同を得やすくなります。
信頼を築く
従業員に対して透明であることは、彼らの努力を尊重していると示すことです。それだけのことです。そして尊重は信頼を築きます。透明性とは、自分の動機や決定について、率直かつ正直であることです。見たままがすべてだという姿勢で行動すれば、より強く、信頼し合うチームを築けるでしょう。
透明性は謙虚さと切り離せません。透明性を保つとき、あなたはありのままの自分で臨みます。「これが私の信じていることであり、その理由です」と伝えるのです。
透明性は、信頼を得るために用いる通貨です。それは、自分が間違っているかもしれないという可能性を受け入れることも必要とする投資です。誰かが、よりよい方法や別の考えを持っているかもしれません。誰かが、あなたの思い違いを正してくれるかもしれません。それを受け入れられますか。
この記事は、 LinkedInとの協力により掲載されています。掲載は、世界経済フォーラムが見解を支持することを意味するものではありません。
Agendaの最新情報を受け取るには、 週刊ニュースレターにご登録ください。
著者:ブライアン・デ・ハーフはAha!のCEOです。
画像:東京中心部の金融街にある東京国際フォーラムを歩くビジネスマン。ロイター/トーマス・ピーター

