アラブの春、米議会の支持率の歴史的な低迷、欧州で台頭する周縁政党や街頭抗議、南アフリカの政情混乱、ロシアでのプーチン政権への抗議など、数え上げればきりがないが、人々が政治に強い不満を抱いていることを示す兆候はあちこちに見られる。
世界は新たな政策だけでなく、政治に対する新たなアプローチをも求めている。だからこそ、世界には新しく、より優れた政治指導者が必要なのだ。
世界政治全般、とりわけ民主的統治は、転換点に立たされている。世界は過去20年間に大きな変化を経験した。第二次世界大戦後の秩序の崩壊に始まり、その後いくつもの技術革命が続いた。こうした技術的・地政学的要因は、経済と文化に徐々に大きな影響を及ぼしてきた。しかし、国際システムにも民主主義の機能の仕方にも大きな変化は起きていない。全員に影響を及ぼす決定は、依然として少数の人々によって、しかも密室の中で下されている。
新たな経済・社会モデルには新たな政治が必要だ。近代史において、私たちはこうした転換点に何度も達してきたが、その際にどう政治的に対処するかが極めて重要である。1815年と1945年のように移行が適切に扱われれば、長期にわたる安定と繁栄が続く。一方、1750年代や1918年のように対処を誤れば、紛争は長期間収束しにくくなる。
世界各地での争い、混乱、分極化、そして麻痺は、政治があらゆるレベル――地方、国家、地域、そして地球規模のいずれにおいても――で再設計を必要としていることを明確に示している。
新興技術が提供するツールをより有効に活用する必要がある。政府を市民の声により敏感に応えるものにする必要がある。あらゆる立場の人々が意思決定に参加しやすくする必要がある。国内でも国家間でも、公平性を確保し、すべての人に機会を広げる必要がある。政府のコストを抑え、より効率的にする必要がある。最後に、気候変動のような複雑な課題に対応できる国際的なガバナンスの仕組みを構築する必要がある。
政治には緊急に設計が必要だ。設計には勇気、技能、経験が求められる。したがって、より良い世界を望む人々は、今こそ政治においてより積極的に行動すべきである。善良な人々が公共の領域から身を引けば、その領域は悪しき人々と偶然に委ねられることになる。
これは単なる思いつきではない。西洋ではアリストテレスからアーレントまで、ロックやルソーを経て、東洋ではファーラービーやイブン・ハルドゥーンに至るまで、2,500年にわたる政治哲学が私たちを支えている。人間は本性上政治的動物であり、政治に関わることは深い充実感をもたらすのだ。
さあ、始めよう!
著者:ウミト・クムジュオール(Umit Kumcuoglu)は、トルコを拠点とするブローカー兼ファンドマネージャーのKare Investmentsの最高経営責任者(CEO)である。以前はニューヨーク、ロンドン、イスタンブールでゴールドマン・サックスやJPモルガンに勤務していた。イスタンブール・ビルギ大学で政治学の博士課程に在籍している。MITで電気工学と経済学の学士号を2つ取得し、イスタンブール・ビルギ大学で人権法の修士号を取得している。15年間にわたり政治、経済、市場に関するコラムニストおよびコメンテーターを務め、2008年には世界経済フォーラムの「ヤング・グローバル・リーダー」に選出された。
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表明された意見はすべて著者個人のものである。世界経済フォーラム・ブログは、世界、地域、そして産業の主要な課題に関する議論を喚起することを目的とした、独立かつ中立的なプラットフォームである。


