病気でも働く人が増加、本人にも雇用主にも悪影響。その理由とは

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Presenteeism is on the rise.Image: REUTERS/Thomas Peter
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病気で休むと連絡するほど体調が悪いのに、出勤するよう圧力を感じたことがある方もいるでしょう。あなただけではありません。身体や精神の不調を抱えながら働くことは「プレゼンティーイズム」と呼ばれ、広がりつつあります。

最大で従業員の83%が、過去12か月間に職場でプレゼンティーイズムを見たと答えています。英国人事開発協会(CIPD)が職場の健康とウェルビーイングについて実施した調査によるものです。2010年にプレゼンティーイズムを経験した人は、わずか24%でした。

一方、英国で病気休暇を取得する従業員は、過去最低の年間1人当たり5.9日まで減少しました。従業員のほぼ3分の2が、休暇中や病気休暇中に働いたことがあるとCIPDに答えています。

Image: CIPD

病気でも働くことは、欠勤よりも有害

従業員の4分の1は、プレゼンティーイズムが悪化していると考えています。CIPDは、プレゼンティーイズムは個人や企業にとって病気による欠勤よりも有害となる可能性があると述べています。また、企業のリーダーは従業員のウェルビーイングをより真剣に受け止める必要があると警告しています。

企業が負担するコストは、十分に記録されています。ある推計によると、プレゼンティーイズムによる米国企業の損失は年間2,260億ドルに上ります。日本では、病気でも働くことによるパフォーマンスの低下のコストは、従業員1人当たり年間3,055ドルでした。英国では、精神疾患による「業務効率の低下」のコストは、1人当たり年間790ドルに上り、欠勤によるコストの2倍です。

しかし、対策を講じている企業は少なく、調査対象のうち何らかの対応をしたのは3分の1弱でした。そのうち、プレゼンティーイズムの原因を調査しようとした企業はわずか30%でした。

Image: CIPD

リーダーが行動や振る舞いを通じてメンタルヘルスを支えていると考える人は、わずか3分の1でした。一方、5分の2を超える人が、管理職のスタイルをストレスの原因に挙げており、2018年の3分の1から増加しています。

「雇用主は模範的なウェルビーイング方針を一式導入し、従業員の健康に多額の投資を行うことができます。しかし、その取り組みが人々の管理のあり方に根差していなければ、実質的な効果は得られません」とCIPDは述べています。

悪い手本

英国雇用研究所の調査では、企業文化がプレゼンティーイズムの大きな原因であることが分かりました。欠勤すれば同僚の仕事が増えると分かっている従業員、たとえば教師や看護師は、体調が悪くても働く可能性が最も高くなります。

病気でも働くことで悪い手本を示す管理職は、チームにも同様の行動を促します。有期契約の従業員や、事業再編に直面している企業の従業員にとっては、雇用不安も要因の一つです。特に上司が出勤を熱意の表れとみなす場合に当てはまります。

欠勤を減らすための方針が、職場での病気の増加や生産性の低下につながることがあります。病気休暇の給付を減らすと、以前なら病欠を申告していた人が出勤するようになります。

健康保険会社Vitalityによると、健康問題に関連する生産性の損失は英国経済に年間1,000億ドル(775億ポンド)を超える損失をもたらしています。同社は、企業が従業員に適切な健康・ウェルビーイングプログラムを提供すれば、この損失を大幅に減らせると主張しています。

Image: CIPD

福利厚生の利用

Vitalityが毎年実施する「最も健康的な職場」調査では、従業員の40%が、過去1年間に健康上の問題が仕事に影響したと答えました。英国の従業員は、体調不良により生産的な時間を平均35.6日失っており、その時間の90%超は、プレゼンティーイズムと呼ばれる、病気でも働くことによるものでした。生産性の損失は、所得の低い人や若年層でより大きくなっていました。

一方、女性は男性より健康指標が良好で、高血圧、糖尿病、高コレステロールになりにくいにもかかわらず、体調不良によって失った労働時間は男性より多くなっていました。60歳を超える女性従業員のうつ病の有病率は、同年代の男性のほぼ2倍でした。

従業員にウェルビーイング関連の福利厚生を利用してもらうことは、一部の雇用主にとって課題です。Vitalityの調査対象企業は、従業員向けに平均20種類の健康・ウェルビーイング施策を提供しており、新鮮な果物の提供や健康診断などが含まれていました。しかし、利用できることを知っていた従業員は4分の1をわずかに上回る程度でした。

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