ベイン・アンド・カンパニーは、動機が対照的で、それぞれ異なる役割に適した6つの働く人のタイプを特定しました。
「良い仕事」とは何かという考え方が変化しており、平均的な労働者という概念はもはや当てはまりません。
各タイプの働く人をより深く理解すれば、グレート・レジグネーションの一環として多くの人が離職するなか、企業は従業員の採用と定着を図りやすくなります。
好きな仕事を選べば、生涯一日たりとも働かずに済む。よく言われることです。
しかし、多くの人は、自分のスキルや関心を十分に生かせない役割に無理やり押し込まれていると感じているのが現実です。
経営コンサルティング会社のベイン・アンド・カンパニーは、企業と従業員がよりよくさまざまな動機を理解し、多様な性格タイプに最も適した役割を把握する助けとなる、6つの働く人のプロフィールを特定しました。
この調査は2万人の労働者を対象としたアンケートに基づいており、パンデミックを背景とするグレート・レジグネーションによる高い離職率や採用難に直面する企業の助けとなる可能性があります。
平均的な労働者というものは存在しない
ベインによると、「良い仕事」とは何かという考え方が変化しているため、平均的な労働者という概念はもはや有用な近似ではありません。その代わりに、主な働く人のタイプとして、オペレーター、ギバー、職人、探求者、先駆者、向上志向型の6つを特定しました。
オペレーターは、仕事を目的達成の手段と捉え、地位や自律性を特に重視しません。安定性と予測可能性を好む傾向があり、チームを重視するタイプの一つです。
ギバーは、他者の暮らしを直接改善する仕事に意義を見いだし、教師や医療従事者などの職業に就くことがよくあります。チーム精神が旺盛な一方で慎重な性格で、計画を立てることを好みます。
職人は、自分を鼓舞する仕事を求め、熟達を追求することに動機づけられます。一般に、高い自律性を望み、職場での人間関係をあまり重視しません。
探求者は、自由や経験を重視し、多様性と刺激のあるキャリアを求めます。一般に、仕事に自分のアイデンティティを依存させず、成功に必要な水準に達することだけを目指す姿勢で、能力開発に取り組みます。
先駆者は、物事を変えたいと考えます。物事がどうあるべきかについて確固たる考えを持ち、変革に必要な権限を求めます。リスクを受け入れ、仕事に強い自己同一性を持ち、自らのビジョンを実現するために大きな個人的犠牲を払います。
向上志向型は、成功を収めたいと考え、地位や報酬に動機づけられます。計画を立て、成功への定石に沿った道を選ぶ傾向があります。他のタイプと比べ、同僚との関係で競争的、取引的になることがあります。
下の図が示すように、特定の職業には、他の職業よりも特定のタイプの働く人が多く集まります。
研究者らは、国によって仕事に対する姿勢に多少の違いがあり、特定のタイプの働く人が他国より多い国もあることに気づきました。
しかし、年齢や社会経済的地位は大きな影響を及ぼします。教育水準や収入が高い労働者は、自律性、地位、将来をより重視します。その結果、先駆者と向上志向型の割合が高くなり、オペレーターの割合は低くなります。
変化する職場
パンデミックを受けて、多くの人が、仕事に自分の人生でどのような役割を果たしてほしいかを考え直し、より良いワークライフバランスを求めています。自動化やデジタル技術の拡大、柔軟な働き方、企業が社会的な目的を定めることへの期待といった職場全体の動向とともに、従来の職場は変化しています。
ベインの調査によると、主要10経済圏の労働者の58%が、パンデミックを受けてワークライフバランスを見直しています。
2020年2月から2021年2月までの間に、米国の労働者の4分の1以上が雇用主を変えました。こうした人の流動の多くは本人の意思によらなかった可能性がありますが、仕事が人生で果たす役割を見直す労働者が増えていることは明らかです。


