仕事中にスマートフォンをそばに置く危険性について書いている私のすぐ隣にも、スマートフォンがある、という冗談からこの記事を始めることもできる。(皮肉ですね!)でも、それではあまり面白くないでしょう。
では、スマートフォンは別の場所にある――たとえば、バッグの中やオフィスの別室にある――と言ってこの記事を始めたら、本当にぞっとする話になるでしょう。
実際、最近、何百人もの人がそんな恐怖を体験しました。
その人たちは、ある研究の参加者でした。この研究は『Journal of the Association for Consumer Research』に掲載され、『ハーバード・ビジネス・レビュー』でも紹介されました。結論は、スマートフォンが近くにあると、振動も着信音も鳴らず、電源が切れていても、パフォーマンスが損なわれる可能性があるということです。
最もぞっとするのは、スマートフォンがどれほど気を散らすか、自分では気づいていないかもしれないことです。
この研究で、研究者たちは何百人もの人に、2種類の認知課題に取り組んでもらいました。スマートフォンを机の上に置くよう指示される場合もあれば、ポケットやバッグに入れるよう指示される場合、別の部屋に置くよう指示される場合もありました。いずれの場合も、音と振動はオフにされていました。
結果によると、スマートフォンが別の部屋にあるとき、参加者は課題で最も良い成績を収めました。スマートフォンの電源を切るよう指示された場合でも、見えないところに置いたほうが成績は良かったのです。
ところが後日、研究者がスマートフォンの置き場所によって成績が変わったかどうか参加者に尋ねると、ほとんどの人は変わらなかったと答えました。これは、私たちが意識していないところで、スマートフォンが行動に影響を与えている可能性を示しています。
また研究者たちは、スマートフォンの悪影響を受けやすい人がいることも見いだしました。「携帯電話がなければ、いつもの一日を乗り切るのは難しいと思う」といった意見に同意した参加者は、最も強い影響を受けました。
仕事中はスマートフォンを別の部屋に置くよう計画することを検討しましょう
今回の研究は、同様の研究を発展させたものです。2015年に発表された『Journal of Experimental Psychology: Human Perception and Performance』の研究では、スマートフォンを操作しなくても、振動音や着信音を聞くと、認知課題のパフォーマンスが損なわれることが分かりました。
新たな研究を行った研究者たちは、スマートフォンが仕事の妨げにならないよう、別の部屋に置くことを検討すべきだと述べています。ただし、スマートフォンをいつ、どれくらいの時間、手元から離すのかは、あらかじめ計画しておくのがよさそうです。
研究者たちは、2014年の研究を引用しています。学術誌『Computers in Human Behavior』に掲載されたこの研究では、予期せずスマートフォンから引き離され、着信音を聞かされた人は、不安が次第に強まることが分かりました。
要するに、スマートフォンを隣に置いていても「自分はまったく問題なく仕事ができている」と思うかもしれませんが、実際にはそうではない可能性が高いのです。
集中力を高めるため、スマートフォンを使わない時間帯を設けることを検討しましょう。それを考えるだけで不安になるなら、大切な連絡を見逃す心配を減らせるよう、友人や家族にあらかじめ伝えておくとよいでしょう。



