やりがいに欠ける仕事に行き詰まっていると、ほかの人の仕事のほうが自分の仕事より魅力的に見えてくることがあります。そのため、目の前に現れた最初の機会に飛びつきたくなるかもしれません。新しい上司が感じのよい人だったり、勤務時間がそれほど過酷でなかったり、お菓子がたくさん用意されていたりするからです。
そして、これは必ずしも間違ったキャリアを築く方法ではありません。お菓子も大切ですから! とはいえ、雇用契約に署名する前に、いったん立ち止まって考えるとよいでしょう。
『ハーバード・ビジネス・レビュー』の記事では、意義あるキャリアを築くための最善の方法を取り上げており、なかでも興味深い点の一つは、長期的な視点で考えることです。同誌の寄稿編集者エイミー・ギャロは、ReWorkの元CEO、ネイサニエル・コロックに話を聞きました。コロックは「キャリア設計は、仕事探しの戦略とは異なります」と述べています。
コロックによれば、「どんな仕事がしたいか」ではなく、「どんな人生を送りたいか」と自分に問いかけるべきです。つまり、5年後、10年後、あるいは20年後にどこにいたいのか。目先の将来について下す決断には、より長期的なキャリア目標を反映させるべきです。
コロックの見解は、2016年の著書「Designing Your Life」を執筆したスタンフォード大学の教授、ビル・バーネットとデイブ・エバンスの助言を思い起こさせます。
バーネットとエバンスは、大きなキャリア変更をする前に「ライフデザイン・インタビュー」を行うことを勧めています。将来、自分が実現したいことをすでに達成した人に、その人の歩みを語ってもらうのです。そこに至るまでの道のりだけでなく、日々どのように過ごしているかもわかります。
そうすれば、同じ道を進みたいかどうかを、情報に基づいて判断できます。
とはいえ、これから先の40年間の人生について、細部まで綿密に計画する必要はありません。研究によると人は将来どれほど変化するかを予測するのがかなり苦手です。そのため、計画の多くを書き直すことになるでしょう。
そのため、キャリアコーチであり、2016年の著書「Pivot」の著者でもあるジェニー・ブレイクは、5年計画ではなく、1年間のビジョンを持つことを勧めています。
ブレイクの助言とコロックの助言は、両立しにくいように思えるかもしれません。しかし、ここで大切なのは、何年前から計画するかではなく、キャリアに関するあらゆる決断を、ある程度の意図を持って行うことです。
もちろん、お金のために、それ以外に大した理由もなく仕事に就かなければならないこともあります。それも人生です。ただ、より柔軟な立場にいるなら、次の仕事を、自分が送りたい人生という大きな全体像を形づくる一つの要素として考えてみてください。


