上司との良好な関係が、ストレスを軽減し仕事のパフォーマンスを高める

The reflection of a stockbroker in a glass panel shows him reacting as he observes the latest share prices during a trading session at the Karachi Stock Exchange May 24, 2011. REUTERS/Akhtar soomro (PAKISTAN - Tags: BUSINESS HEADSHOT) - GM1E75O1AGL01
Is your boss 'one of you'?Image: REUTERS/Akhtar soomro
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仕事でストレスを感じるのがどれほどつらいかは、誰もが知っています。残念ながら、世界中で従業員に求められる仕事が増え、その結果、仕事のストレスは高まっています。問題の根本原因を理解しようとするなかで、私たちはしばしば上司を責めてしまいます。

しかし、それは本当に公平でしょうか。私たちの新たな研究は、『The Leadership Quarterly』に掲載され、上司との関係が、ストレスへの対処法に影響することを示唆しています。

まず基本から始めましょう。ストレスは必ずしも私たちに悪いものではありません。研究によると、高い自信など、要求に応えるための心理的資源が十分にあると感じるとき、ストレスは有益になり得ます。心理学者はこれを「挑戦状態」と呼びます。一方、心理的資源が十分でないと感じると、ストレスは有益でないことがあります。これは「脅威状態」と呼ばれます。

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つまり、ストレスは低ければ良く、高ければ悪いという単純な話ではありません。私たちの研究では、ストレスの程度にかかわらず、人がストレスを挑戦(有益)と受け止めるのか、脅威(有益でない)と受け止めるのかを調べています。これは非常に重要です。挑戦への反応は、より良好な健康状態や優れたパフォーマンスと関連する一方、脅威への反応は健康状態の悪化やパフォーマンスの低下と関連するためです。挑戦状態と脅威状態では、身体の反応が異なります。挑戦状態では生理的反応がより効率的になり、たとえば脳や筋肉への血流が増加します。

挑戦状態と脅威状態の身体的な違いを測定すれば、特定のストレス要因を人が挑戦と受け止めているのか、脅威と受け止めているのかを客観的に評価できます。血圧などの心血管反応を観察する方法があります。私たちは新たな研究でこの方法を用い、リーダーとの心理的なつながりがストレスへの対処に影響するかを調べました。

リーダーシップとストレス

リーダーとの心理的なつながりという考え方は、奇妙に聞こえるかもしれません。リーダーシップとは、確かに「上司」の特性や特別な資質に関するものだと思われるでしょう。現代のリーダーシップ論は、そうではないと示唆しています。リーダーシップの核心は、集団的な活動であり、フォロワーと集団や組織、そしてリーダーとの関係を伴います。上司とのつながりを強く感じていれば、より強く関与し、いっそう努力し、上司との仕事上の関係も良好になるでしょう。大切なのはリーダー個人の「私」ではなく、集団の「私たち」です。

上司との心理的なつながりが強いか弱いかは、どうすれば分かるのでしょうか。最終的には、リーダーが自分自身の利益だけでなく集団の利益を代表し、共通の価値観や目標を育み、組織に一体感をもたらしていると感じるなら、心理的なつながりも強くなりやすいでしょう。

プレッシャーのかかる課題に臨む前に、リーダーとの強い心理的なつながりがストレス面で有益な効果をもたらすかもしれないと、私たちは考えました。研究では、83人の参加者を、リーダーとフォロワーの心理的なつながりが強い、弱い、中立という3つの実験条件のいずれかに割り当てました。参加者は全員大学生で、課題は参加者の大学と地元のライバル大学との競争(認知テスト)であり、実際に行われるものだと伝えられました。私たちはリーダー役を務める人物を選びました。ある条件では同じ大学の教授(強いつながり)、別の条件ではライバル大学の教授(弱いつながり)としました。また、特定の大学に所属しない教授として振る舞う条件も設けました(中立)。

まず質問票を使って、参加者がこれから取り組むストレス課題についてどう感じているかを尋ねました。リーダーとの強いつながりを感じることで、挑戦状態が生まれることが分かりました。参加者は自信を深め、努力するための意欲も高まり、プレッシャーのかかる認知課題でより良い成績を上げました。

次に、新たな参加者グループを対象に、安静時からの心血管反応の変化(血圧測定を含む)を通じて、挑戦や脅威への反応を身体面から評価しました。参加者がリーダーとのつながりをどの程度感じていたかが、これらの測定値に影響していました。リーダーとのつながりをあまり感じていない人は、脅威状態を経験する可能性が有意に高く、パフォーマンスにも健康にも悪影響が及びました。

この研究は、働く人々全体のストレスに広範な影響をもたらします。リーダーは従業員と同じ組織に属することが多いものの、自分たちのことをどれほど気にかけているかは、リーダーによって違うと感じることがあります。実験でライバル大学のリーダーを選んだのは、従業員の利益を代表しないリーダーの極端な例です。

リーダーは、スタッフとの強い心理的なつながりを築くうえで有利な立場にあります。チームに働きかけ、共通の価値観とビジョンをつくることができます。そうすれば、上司は「私たちの一員」と見なされ、従業員のストレス管理に役立ちます。

リーダーではない私たちにとって、ストレスを感じるかどうかは自分の「強さ」だけで決まるのではなく、社会的な人間関係を含む要因も関わっていると知ることは有益でしょう。こうした要因を特定してこそ、誰もがより良い職業生活を送れるようにする適切な手段を開発できます。

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