年配労働者の雇用は有益である|すでに恩恵を得ている国々

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世界中の企業がグレー・ダラー(高齢者市場)を追いかけていますが、高齢者は退職金の使い道以上に、経済へ貢献することができます。

人類の寿命は延びており、それによって医療提供、社会的ケア、年金への負担が増しています。これらの課題に対処しなければ、将来的に経済に深刻な打撃を与えかねません。

高齢労働者の潜在力を活用することで、政府は税収を増やし、購買力を高めることができ、それが結果として生産高の押し上げにつながる、という考え方があります。

ゴールデン・エイジ指数

OECD35カ国における高齢労働者の経済的見通し。Image: PwC

プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の ゴールデン・エイジ指数は、雇用、所得、男女間格差、研修への参加など、国の労働市場のさまざまな側面に対する高齢労働者の雇用の影響を評価するものです。

報告書の最新版でPwCは、退職年齢に近い人々がより長く労働市場にとどまるよう促すことで、OECD加盟国全体で最大3.5兆ドルが加算される可能性があると試算しています。この数字は、55歳以上の労働参加率をニュージーランドと同じ水準に引き上げた場合に見込まれる、長期的な潜在的押し上げ効果を表しています。

国レベルで見ると、ニュージーランドの高齢労働者の雇用実績に並ぶことができれば、GDPの押し上げ効果はギリシャで最大23%、ベルギーで20%、英国で9%に達する可能性があります。これを米ドル換算で示すと次のとおりです。

Image: PwC/OECD

高齢労働者の就業率表彰台

2018年の指数で首位となったのはアイスランドで、55〜64歳の就業率は84%でした。OECD平均の60%を大きく上回っています。2位はニュージーランド(78%)、3位はイスラエル(66.8%)でした。一方、下位にはルクセンブルク(同年齢層の就業率40%)、ギリシャ(37%)、トルコ(34%)が位置しています。

全体として、この指数は加盟国において、退職年齢を過ぎても働き続ける高齢者の数が増加傾向にあることを示しています。

最も高齢労働者を雇用している国

ドイツ、イスラエル、ニュージーランドは、2003年以降着実に順位を上げ、最も大きく躍進した国々です。順位をいくつか下げたものの、英国は同期間も改善を続け、55〜64歳の年齢層の63%(2003年の55%から上昇)と、65〜69歳の21%(同13%から上昇)を労働市場に取り込んできました。

メキシコ、ギリシャ、トルコは、いずれも指数で10位以上順位を下げ、最も大きく後退しました。

就労を続けるためのインセンティブ

では、何が人々を定年退職後も働き続けさせるのでしょうか。その答えは、公共政策と個人の事情が組み合わさったものです。ゴールデン・エイジ指数は、この判断に影響を与える主な要因を3つ特定しました。

年金制度:政府が年金に多額の支出をするほど、人々が就労を続ける動機は弱まります。受給額や、年金を受け取れる年齢も、退職の判断に影響を与えます。

2012年の研究(Hurd、Mitchaud、Rohwedder)では、公的年金が人々の貯蓄に悪影響を与え、早期退職を促すことがわかりました。同研究は、公的年金の給付額が10,000ドル増加すると、平均退職年齢がおよそ1か月早まると結論付けています。

平均寿命:寿命が延びれば、働く期間も長くなります。健康と労働参加の間には強い関連があります。政府の医療政策や医学の進歩は、高齢になっても働き続けることを後押しできます。

介護の責任:個人の私生活や経済状況も重要な考慮事項です。国による介護サービスや給付が利用できない場合、配偶者や扶養家族の介護により、就労を続ける自由が失われることがあります。これは国によって大きく異なることは言うまでもありません。

しかし、気楽な生活は伝染するかもしれません。夫または妻の退職が、パートナーにとっても退職を決断するきっかけとなる場合があります。Patrick Hesseliusの論文(別の研究)では、配偶者が退職すると、女性の平均病欠日数が増加することが示唆されています。

変化への適応

テクノロジーは私たちの働き方を変革しています。イノベーション、自動化、AIの進展により新たな仕事が生まれる一方、既存の職務が時代遅れになります。将来の労働力は、新しいスキルを速やかに習得したり、既存のスキルを転用したりできるよう、柔軟性を備える必要があるでしょう。

雇用の安定性が低下する将来に適応することは、高齢労働者にとって困難となる可能性があります。彼らは、より高い教育と訓練を受けた若い同僚に比べて、自動化の影響を受けやすい立場にあるためです。

ゴールデン・エイジ指数で上位を占めているのは、高齢労働者を雇用するための政策措置を導入し、労働市場を改革してきた国々です。

報告書は、人々をより長く労働市場にとどめるために退職年齢の引き上げを提言しています。ただし、この政策の恩恵を最大限に得るには、政府が生涯学習や再教育プログラムを通じて労働者を支援し、長い職業生活に必要なスキルの習得を促進する必要があります。

また、労働の選択肢や年金制度をより柔軟にすることは、パートタイムや期間限定の仕事の機会を広げ、部分的な退職の選択肢を提供することで、高齢労働者の変化するニーズにも対応します。

高齢の従業員の身体的ニーズも、もう一つの重要な考慮事項です。役割の調整に加えて、雇用主は工場やオフィスビルを再設計し、高齢労働者を惹きつけることができます。

OECD経済に3.5兆ドルの押し上げをもたらすというゴールデン・エイジ指数の数値はまだ先の話かもしれません。しかし、より多くの国が労働市場の構造を適応させ、高齢の従業員に対してより柔軟なアプローチを採用すれば、世界はその実現に向けて前進するでしょう。

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